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カテゴリー「SSW/フォーク」の記事

2021年3月10日 (水)

George Harrisonに期待すると梯子をはずされる”Bob Dylan 1970”。

1970"1970" Bob Dylan(Columbia)

録音後50年の節目と言えば聞こえはいいが,著作権切れを回避する手段として,Bob Dylanが欧州で限定リリースしたアルバム。

私も限定リリースされた時に入手を試みたのだが,本当にあっという間に売り切れてしまったようで,これが正式リリースされると聞いた時には喜び勇んで予約を入れたのであった。早々と売り切れた理由が"With Special Guest"と書かれたGeorge Harrisonとのセッションであることに疑いの余地はないだろう。

しかし,結果は主題の通りである。正直なところ,完成度の高いテイクもあれば,没テイクになって当然のような演奏もあって,玉石混交って感じが強い。そして,何より痛いのがGeorge Harrisonとの共演によるシナジーも何も感じないってところか。私はBob Dylanのアルバムはそこそこ保有しているが,決してコアなファンとは言えない。このアルバムを購入したのはあくまでもGeorge Harrisonゆえなのである。この程度じゃねぇ...って感じるのが筋ってところである。

ディスク1の冒頭から聞こえるDavid Brombergのギターの音で,おぉっ,これは結構いいのではないかと思ったのだが,後が続かないのだ。Offical Bootlegのシリーズはそれぞれに聞きどころもあるのだが,本作に関しては私は全然魅力を感じないし,全然面白いと思えなかった。やっぱり本作は相当のファン向けと言ってよいものであるが,George Harrisonのファンにとっては,う~むとならざるを得ない出来。星★★★。記録として貴重なのは認めるが,これを聞くぐらいなら手許にあるアルバムをちゃんと聞きますわ。残念。

Recorded on March 3-5, May 1, June 1-5,August 12, 1970

Personnel: Bob Dylan(vo, g, p, hca), David Bromberg(g, dobro, mandolinb), Al Kooper(p, org), Emanuel Green(vln), Stu Woods(b), Alvin Rogers(ds), Hilda Harris(vo), Albertine Robinson(vo), Maeretha Stewart(vo), George Harrison(g, vo), Bob Johnston(p), Charlie Daniels(b), Russ Kunkel(ds), Ron Cornelius(g), Buzzy Feiton(g), Harvey Brooks(b)

2021年2月26日 (金)

”Tarzana Kid”:全く売れなかったらしいが,この軽渋さがいいのだ。

Tarzana-kid "Tarzana Kid" John Sebastian(Reprise)

私が長年聞いているアルバムである。何せ,このアルバムにはLittle Featの"Dixie Chicken"が収録されているが,私は本家よりこっちの方を先に聞いていたのだ。私はアナログもCDも保有しているが,アナログの方は確か従兄からもらったもの。売れなかったことを象徴するようなカット盤(笑)。だが,参加しているミュージシャンや,やっている音楽を考えれば,もう少し売れてもよかったのではないかと思わせる軽くて,渋くて,味わいのあるアルバムだと思う。まぁ,クレジットではA-4とB-4の曲が間違って記載されているが,何とも適当だが,そんなことは一切気にならない。

アルバムで言えば,A/B面双方味わいがあって楽しめるのだが,私は大概の場合,A面を聞いていたような気がする。B面には2曲のインスト曲があるってこともあったかもしれないが,やはりA面の5曲のJohn Sebastianの声の響きが何とも心地よかった記憶がある。だが,今回聞き直してみて,B面もそれなりによかったねぇなんて思っていた。

いずれにしても,アメリカ音楽好きが見たら,これはっと思うに違いないメンツが魅力的。こういうメンツが集まれば,こういう音になるだろうって感じになっているのが素晴らしく,期待が裏切られることはない。Lowell George然り,Ry Cooder然り。何年経ってもいいものはいいのである。ラストの"Harpoon"の,後のフュージョンの走りみたいなファンクっぽさには違和感がない訳ではないが,このアルバムはやっぱり好きだなぁ。星★★★★☆。

Personnel: John Sebastian(vo, g, banjo, dulcimar, hca, autoharp, marimba), Amos Garrett(g), Lowerll George(g, vo), Ry Cooder(g, mandolin), Russell Dashiell(g), Jerry McKuen(g), Ron Koss(g), Buddy Emmons(steel-g), Kenny Altman(b), Milt Holland(ds), Jim Gordon(ds), Bobby Hall(perc), David Grisman(mandolin), David Lindley(fiddle), Richie Olsen(cl), Pointer Sisters(vo), Emmylou Harris(vo), Phill Everly(vo)

2021年2月11日 (木)

紆余曲折を経て,ようやく入手したJoni Mitchell Archives Vol.1

Jma1"Joni Mitchell Archives Volume 1 (The Early Years 1963-1967)" Joni Mitchell (Rhino)

私がかなりのJoni Mitchellのファンであることは,このブログにも書いてきた。なので,このアーカイブ・シリーズが立ち上がることも記事にした(記事はこちら)。そして,極力早く入手すべく,Joni Mitchellのサイト経由でこのボックスを発注していた。

しかしである。リリースされてから1か月経っても届かない。業者にメールで問い合わせても反応最悪,更にその1か月後,改めて問い合わせたら,今度は全くの無反応である。コロナ禍の影響もあるだろうし,ストリーミングで聞けるからいいやと思っていたので,気長に待っていた。しかし,そろそろリファンドをリクエストしないといけないと思っていたのも事実。そして,先日紹介したJoni Mitchllのアルバム・ガイドを読んでいたら,やっぱり現物で聞くべきだと思い始めて,値段も手ごろだったこともあり,Amazonに発注したのであった。もし,ダブったらまた考えればいいやと思いながらである(苦笑)。

そして,現物がAmazonからデリバリーされたその日,米国の業者から,パッケージ・ロストにつき,リファンドするというメールが届いた。これでダブりの可能性はなくなったし,お金は戻ってくるのだが,本来早期予約者がもらえるはずだった特典は得られずということになったのは残念ではある。まぁそうした紆余曲折を経てようやく入手したので,気合いを入れて聞くことにしよう(笑)。

いずれにしても,このアーカイブ,今回はVolume 1ってことで,今後も続くものと思うので,その都度楽しみが増えることが待ち遠しい。

2021年2月 8日 (月)

SSWにはブラック・ホークの99選以外にもいいアルバムはあるってことで,今日はJesse Colin Young。

Together "Together" Jesse Colin Young(Raccoon)

Freeman & Lange以来,最近とみに高まるSSW熱である。そのベースとなっているのが「ブラック・ホークの99選」であることは間違いない事実なのだが,そこから派生して,99選に入っていないアルバムも聞き直している私だ。そんな私が今回選んだのがJesse Colin Youngのこのアルバム。

このアルバム,どこで買ったのか記憶が曖昧なのだが,学生時代,帰省した実家から三宮のレコ屋巡りに出て,見つけたものだったような気がするが,それも自信がない。あるいは従兄からもらったものだったか...。

Jesse Colin YoungはYoungbloodsからソロに転じて,長いキャリアを持つ人で,今でも現役でやっているみたいだ。実を言うと,私はJesse Collin Youngのアルバムはこれしか保有していない。彼の音楽にはまるってこともなかったのだが,このアルバムは実はかなり好きである。まず,私が惹かれるのが,この手作り感溢れるジャケの絵である。当時の奥方のSuzi Youngが描いたこのジャケの雰囲気はアルバムを反映したものと言ってよいと思っている。軽快で,小難しいところがなく,聞いていて幸せな気分になってしまうのだ。

正直なところ,私は通常,渋いSSWに魅力を感じるクチなのだが,その系統からはこのアルバムはちょっと外れると言ってもよいかもしれない。それでも,このアルバムに感じる魅力は長年ずっと変わらないし,実にいいアルバムだと思える。そんなアルバムだから,これまでもたまにプレイバックはしていたが,今回聞いてもその感覚は変わらず。やっぱり好きなのだ。

決してメジャーではないし,あまり知られていないアルバムと言ってもよいかもしれないが,ブラック・ホークの99選に入っていなくたって,いいものはいいのである。SSWのアルバムであれば,もっといいと思うものがあるが,私の愛聴盤ということで星★★★★☆としよう。本当に感じのいいアルバム(笑)。

Personnel: Jesse Colin Young(vo, g, b, as, ts), Scott Lawrence(p), Jeffery Meyer(ds), Richard Earthquake Anderson(hca), Peter Childs(dobro), Eddie Ottenstein(g), Jerry Corbit(vo), Suzi Young(vo), Ron Stallings(horn), John Wilmeth(horn)

2021年2月 2日 (火)

こんなのもありましたってことで,今日はCyrus Faryar。

_20210131-2"Cyrus" Cyrus Faryar(Elektra→Collectors' Choice)

昨今のブラッ・クホーク99選熱の高まりとともに,手持ちのSSW系のアルバムを「棚卸し」していて久しぶりに取り出したアルバムである。Cyrus FaryarはModern Folk Quartetを経て,ソロ・アルバムをリリースしている人である。もともとイラン系の人らしいが,ハワイでの生活が長いようなので,ここでもゆったりした音楽が展開されている。だが,先日取り上げたNorman Greenbaumのアルバムとは異質の「ゆったり感」と言ってよい。面白いのは参加ミュージシャンである。

冒頭の"Softly through the Darkness"のバックを務めるのはなんとOregonの面々である。もちろん,Ralph Townerも入っている。どういう縁での共演となったかはわからないが,Oregonっぽさってのはそんなに強く出ている訳ではない。そして,何曲かにコーラスが入るが,そこには結構大人数ががクレジットされていて,David Crosby,ママキャス,Bruce Johnston等の名前も見られる。全員が一度に参加したとは思えないが,あまりこの手のアルバムで聞けないタイプのコーラスと言ってもよいかもしれない。また,このアルバムはLA録音なので,Craig DoergeやRuss Kunkel等,いかにものミュージシャンも参加している。

正直ってしまうと,私にはこの人の比較的低音での歌い声はあまり魅力的に響いていないのだが,こういう声にフィットする音楽になっているということは言えると思う。波の音とかも入っていて,この感覚,やっぱりハワイっぽい。こういうのは自分の部屋で聞いているより,屋外で星でも見ながら聞くといいんじゃない?って感じがするアルバム。星★★★☆。

Recorded between Augsut 1970 and August 1971

Personnel: Cyrus Faryar(vo, g, b, bouzouki, saw, grass-hca), Ralph Towner(g, mellophone), Rodny Dillard(dobro), Dick Rosmini(g), Craig Doerge(p), Paul Harris(p), Glen Moore(b), Brian Garofalo(b, g, vo), John Horton(b), Russ Kunkel(ds), Mike Botts(ds), Colin Walcott(perc), Paul McCandless(eng-h, b-cl) with chorus

2021年1月30日 (土)

もう止まらないブラック・ホーク99選熱。今日はNorman Greenbaum。

Petalma "Petalma" Norman Greenbaum(Reprise)

Freeman & Langeのアルバムを買ってからというもの,私のSSW熱は沸騰レベルに達していると言っていいかもしれない。これまでだったら,まぁそのうちと思っていた「ブラック・ホークの99選」の保有していないアルバムを次から次へと発注している。今日取り上げるのはNorman Greenbaumなのだが,このアルバム,昔LPで持っていた(爆)。しかし,その頃は何がいいのか全然わからなかった。その後,Norman GreenbaumのコンピレーションCDも入手して,ほぼこのアルバムの音源を聞けないこともなかったのだが,やはりオリジナルの音源を聞きたいという思いが芽生えてしまったのには困ったものだ。CDはちゃんとしたコンピレーションだったのだが,このアルバムからの曲の欠落があったのは痛かった。だから私の手元にはもうない(苦笑)。

それでも熱量が上がっている今,やっぱりこれを聞きたい。しかし,このアルバムのCDは無茶苦茶高価なので,LPで探していたら,あった,あった。状態まぁまぁで,1,000円しないし(笑)。ということで即発注した私であった。

今回入手したのは日本のワーナーが出した「名盤復活シリーズ」で出た国内盤だが,実は私はこのシリーズで出たアルバムを結構今でも保有している。John Simon然り,Eric Justin Kaz然り,Bobby Charles然り,更にはRoger Tillisonもそうだな。実に筋が通ったシリーズだったと今でも思うのだ。だが,このアルバムについては,今から40年近く前の当時の私にとっては,理解を越えた感覚を持っていたと言ってもよいかもしれない。

ライナーで中川五郎がNorman Greenbaumを評して,「シンガー・ソングライター・ファーマー」と称していたのは全然覚えていなかったが,実に笑える表現だと思いつつ,それが実態なのが今の私にはおかしいのだ。

このアルバムは,はっきり言ってしまえばミュージシャンNorman Greenbaumの農業従事宣言みたいなアルバムだ。今の時代であれば,農業回帰みたいなところもあると思うが,このアルバムが出たのは1972年,そしてNorman Greenbaumは結構ロックな感覚も生み出していたところの,音楽はさておき,農業宣言ってのが結構強烈なのだ。そして,多分この後はミュージシャンとしては完全引退してしまったと思われるのがこれまた凄い。

それでもって,ここで展開される曲は全てがほのぼの系である。よって刺激はゼロだ。それでもいいと感じられるのは,偏に私の加齢によるところが大きいとしか言えない。ティーンエイジャーとか今の若い子たちに,Norman Greenbaumっていいですよねって言われたら,私は振り込め詐欺の惹句かと思ってしまう(爆)。

1970年代にブラック・ホークがこういう音楽をかけて,相応のリスナーの耳を惹きつけていたとすれば,私は時代が相当殺伐としていたからではないのかと思ってしまうぐらいだが,現代においては聞いていて笑ってしまうぐらいの感覚だと言っておきたい。しかし,コロナウイルス禍に苦しむ現代にこそ,こういう音楽って貴重なのかもしれないなぁなんて思っていた私である。星★★★★。

Personnel: Norman Greenbaum(vo, g, ukulele, perc), Ry Cooder(mandolin, slide-g), Russell Dushiell(g, b), John Casey(dobro), Cyrus Faryar(ukulele), Friz Richmond(b), Bill Douglas(b), Rich Olsen(cl), Henry Diltz(glockenspiel), Norman Mayell(perc), Rita Abramas(vo)

2021年1月25日 (月)

ってことで,今日は本家「つづれおり」。

_20210123-2 "Tapestry" Carol King(Ode)

昨日,本作へのトリビュート・アルバム"Tapestry Revisited"を取り上げたので,今日は本家「つづれおり」である。この記事を書こうと思って,Wikipediaでこのアルバムのことを見ていたら,1,000万枚以上売れたアルバムをダイアモンド・ディスクと言うそうだ。ゴールド,プラチナ,マルチ・プラチナってのはよく知られているが,ダイアモンドってのは初めて聞いた。よくよく見てみると,ほかにもダイアモンドはBeatlesをはじめ,結構あるようだが,勉強になりましたってことで(笑)。

"Tapestry Revisited"でも書いたことだが,アルバム全体で,名曲,佳曲揃いってのが凄いのだが,実にシンプルなバックの演奏の中で,このアルバムが出来上がっているのも素晴らしい。シンプルでも,曲の魅力でアルバムは優れたものになるし,売れるってことである。この手作り感というのも実に心地よい。

思い返してみれば,このアルバムがリリースされたのが1971年だから,私はまだ小学生だが,その頃から”It’s Too Late"はラジオから流れるのを聞いていたような気がする。その頃は英語を学ぶ前だから,意味なんかわかっていなかったが,メロディ・ラインは記憶に残っていた。後に英語を学ぶようになって,英語のディクテーション(聞き取り)のテキストとして,本作にも収められている"Will You Love Me Tomorrow"のThe Shirelles版が使われたのも懐かしい。今にして思えば,実にわかりやすい英語である。その時のテキストに使われたもう1曲はBilly Joelの"The Longest Time"だったかなぁ(遠い目...)。いずれにしても,そういうかたちでもCarol Kingの音楽には触れていたのだと今更ながら思う。

このアルバムが優れていることは,収録された曲がいかに数多くカヴァーされているかによっても明らかだ。もともとは職業作曲家転じて,自作自演歌手となったCarol Kingではあるが,ソングライターとしての功績は,このアルバムよりとっくの昔に成し遂げられていた訳だが,歌手としてもいけていたということを改めて感じさせる作品だったと言える。Carol Kingが歌わずとも,いい曲はいい曲なのはカヴァー・ヴァージョンでもわかるが,彼女の歌にはそれなりの魅力があることは言うまでもない。演奏や歌からは70年代初頭という時代感も感じられるが,やはり曲の魅力は不滅。星★★★★★。

尚,"Will You Love Me Tomorrow"には”The Mitchell / Taylor Boy-And-Girl Choir"という冗談のような名称で,Joni MitchellがJames Taylorともどもバッキング・ヴォーカルで参加している。

Recorded in January 1971

Personnel: Carol King(vo, p), Danny Kootch(g), James Taylor(g, vo), Ralph Schuckett(el-p), Charles Larkey(b), Russ Kunkel(ds), Joel O'Brien(ds), Curtis Amy(fl, sax), Merry Clayton(vo), Joni Mitchell(vo) with Strings

2021年1月23日 (土)

一気に高まるSSW熱。今日はDavid Brombergである。

_20210122"Midnight on the Water" David Bromberg Band(Columbia)

先日取り上げた”Freeman and Lange"を聞いてからというものの,「ブラック・ホークの99選」への想いがまたまた高まってきてしまった私である。と言っても,私の嗜好はブリティッシュ・トラッドではなく,アメリカ系の音,それも渋い方に向かうということで,今日はこのアルバムである。これも99選に選ばれている作品。

恥ずかしながら,私はDavid Brombergのアルバムを聞いたのはこれが初めてだと思う。David Brombergがバックでギターを弾いているものは聞いたことはあるが,彼自身のアルバムには縁がなかったのである。しかし,一気に高まったSSW熱は収まるどころか,激しくなっている。実はこれ以外にも今まで聞いていなかった「99選」のアルバムをゲットしているのだが,どれから行こうかというのが実は悩ましいところだった。だが,一聴した感じで選んだのが本作であった。何せ,冒頭は"(What a) Wonderful World"を渋く歌っているのだ。これでつかみは完全にOKだろう。

2曲目のカントリー・フレイヴァーのインスト,”Yankee’s Revenge(Medley)"ではDavid Brombergのギタリストとしての腕が堪能できるが,私はやはりもう少しフォーキーに歌を歌って欲しいって感じだったのだが,3曲目”I Like to Sleep Late in the Morning"でそっちの世界には戻るものの,やはりカントリー的なところはやや残っている。それがEmmylou Harrisも参加した"Nobody's"で完全に私のツボにはまっていく。

全編を通して感じられるこのゆったりした感覚は,まさにレイドバックってところで,私には実に魅力的に響いてしまい,味わい深さを堪能した。先述の通り,ややカントリー的な香りが強いので,私の嗜好からして,最高!って感じにはならないとしても,十分に星★★★★☆。

Personnel: David Bromberg(vo, g, fiddle), Jesse Ed Davis(g), Bernie Leadon(g), Brian Ahern(g), Richard Fegy(g), Buddy Cage(pedal steel), "Red" Rhodes(pedal steel), Mac Rebennack(p), Hugh McDonald(b), Steve Mosley(ds), Jay Ungar(fiddle, mandolin), Evan Stover(fiddle), Billy Novik(cl, pennywhistle), John Darensbourg(cl), Ernie Watts(sax), Paul Fleisher(sax, pennywhistle), Peter Eccklund(cor, fl-h, mellophone), Streamline(tb), Brantley Kearns(vo), John Herald(vo), Lyndon Ungar(vo), Linda Ronstadt(vo), Bonnie Raitt(vo), Emmylou Harris(vo), Dayle Lawson(vo), Ricky Scaggs(vo), and others

2021年1月19日 (火)

Freeman & Langeを聞いて,またもSSW熱が高まる

Freeman-and-lange_20210114185601 ”Freeman & Lange" Freeman & Lange(Flying Fish)

私はジャズ以外にもいろいろな音楽に雑食的な興味を示すリスナーであるが,その中でもSSW系の音楽はかなり好きなのは,既にこのブログに書いている。先日取り上げたRoger Tillisonなんかもその系統であるが,それでもまだまだ聞けていない音楽は沢山あることは言うまでもない。こうしたSSW好きの虫が,何年かに一回,首をもたげてきてしまう(笑)のだが,今回はこのアルバムである。

SSW好きのバイブルと言ってもよい「ブラック・ホークの99枚」についてもこのブログに書いたことがあって,そのうちの未聴盤であった本作を中古CDでゲットしたのだが,これが実によい。あまりによくてLPも欲しくなり,手頃な価格で出ていた中古LPを発注してしまったではないか。逆に言えばそれぐらい私の琴線に触れるということだ。このほのぼのとした歌はまさに,今や老境に達しつつある私にジャスト・フィットである。まぁこのCD,聞いている限りLP起こしのような感じなので,これはLPで入手するのが正しいのだ。だったら最初からLPを探しておけばよかった...(苦笑)。

何がよいか。この素朴さというのが一番だと思うが,とにかくこういう音楽は落ち着く。ドラムスも入っていないので,決してロックにはならないし,そこにフルートとかが何とも言えない絶妙な感覚で入ってきて,ほのぼの感が増してしまうのだ。この一枚しかアルバムを出していないこの人たちの声も実に魅力的で,実に心地よい時間を過ごしてしまった。

今にして思えば,いかにも70年代前半って感じだが,実にハートウォーミングなアルバムとして,私は全面的に肯定したい。過激なところは一切なく,刺激もないが,こういうのをいい音楽だと思うのが,この手の音楽好きの心情ってところである。この歳にして初めて聞いたが,聞けて良かったと思えるアルバム。星★★★★★。まぁ,絶対売れないタイプの音楽だが(爆)。

Personnel: Doug Freeman(vo, g), Don Lange(vo, g, mandolin), Alan Murphy(fiddle, mandolin), Larry Key(fl), Mike Stone(reeds), Dan Keeley(pedal steel), John Dunlap(b), Martin Henry(tb)

2021年1月18日 (月)

Brad Mehldauが媒介となり,私がJoe Henryと出会ったアルバム。傑作。

_20210113 "Scar" Joe Henry(Mammoth)

私はシンガーとしてのJoe Henryのファンであり,プロデューサーとしてのJoe Henryのファンでもある。Joe Henry名義のアルバムには失望させられたことはないし,彼がプロデュースしたアルバムも,優れたものが多い(例外もあるが...)。私にとっては信頼できるミュージシャンの一人なのである。

そんな私がJoe Henryの音楽に初めて触れたのがこのアルバムなのだが,その契機となったのはこのアルバムにBrad Mehldauが参加していることにほかならない。今となってはJoe Henryのかなりのファンといってよい私ではあるが,彼の音楽に触れる機会を作ってくれたのはBrad Mehldauなのだ。

Brad MehldauがSSW系のアルバムにおいてどのような演奏をするかについては,大いに興味をそそられるところではあるが,本作のもう一つの大きなポイントがOrnette Colemanの参加である。全面参加ではないが,出てきた瞬間,おぉ~,Ornette!と叫んでしまいそうなサウンドである。どんな局面でも場をさらっていくOrnette Colemanという人の凄さを感じられるのも,このアルバムの魅力。

そして,このアルバム,プロデュースはJoe HenryとCraig Streetなのだ。このコンビで悪いものができるはずがないという鉄壁のプロデューサー陣という気がするが,OrnetteやBrad Mehldau以外のミュージシャンも凄い。そしてそうしたミュージシャンが自己主張は抑制しつつ,音楽づくりに貢献している姿は実に素晴らしい。

若干くぐもったような音場から出てくるJoe Henryのヴォイスを聞いて,これはBrad Mehldau抜きにしても買いだったなと思ったのが,もう20年前。それから幾星霜を経て,このアルバムも実は久しぶりに聞いたのだが,やっぱり共演者で一番強烈なのはOrnette。Lou Reedの"Raven"にしても,本作にしてもやはりOrnette Colemanの力は偉大だったと再確認させられる緊張感に満ちた傑作。最後に収められたタイトル・トラックの後,隠しトラックとしてOrnetteのアルトがむせぶのを聞き逃してはならない。喜んで星★★★★★。

Personnel: Joe Henry(vo, g, key, perc), Ornette Coleman(as), Brad Mehldau(p, org), Marc Ribot(g), Me’Shell Ndegéocello(b), David Pilch(b), Brian Blade(ds), Abe Laboriel, Jr.(ds), Bob Malach(reeds), Sandra Park(vln), Sharon Yamada(vln), Robert Rinehart(vla), Elizabeth Dyson(cello), Gene Moye(cello), Stacey Shames(harp), Eric Charleston(vib, perc), Steve Barber(arr)

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