2023年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        
フォト

2021年のおすすめ作

無料ブログはココログ

カテゴリー「SSW/フォーク」の記事

2022年12月29日 (木)

2022年の回顧:音楽編(その1:ジャズ以外)

2022-albums1

今年の回顧,音楽編の第1回である。私の場合,全方位ではありながら,結構偏った音楽の聞き方をしているが,そうした中で私が感銘を受けたアルバムを挙げておこう。今回はジャズ以外の音楽からのチョイス。昨今は購入する前にストリーミングで大体はチェックできるから,無駄遣いは減ってはいると思うが,そうした中でも最も印象に残ったアルバムということになる。

今年,私が一聴した瞬間から素晴らしいと思っていたのがAoife O’Donovanの"Age of Apathy"であった。Joe Henryがプロデュースした本作は,まさに私にとっての「どストライク」であった。そもそもJoe Henryへの信頼度が基本的に高い私であるが,やはりこのプロデュース力は素晴らしいと思えたし,それに応えたAoife O’Donovanも見事であった。当ブログで本作を取り上げた際に私は「清新な音」と書いているが,リモートで制作されたとは思えない素晴らしいアルバムだったと思う。

そして,アメリカン・ロック好きの私としては,こういう音を出されるだけで全面的にOKだと思えてしまったのが,Taj Mahal とRy Cooderの"Get on Board"であった。これぞ渋さの極致,歳を取っても枯れることない彼らの音楽に触れて,還暦過ぎのオヤジである私ももっと頑張れるのではないかと思ってしまったのである。

アメリカン・ロック好きにとって,もう一枚忘れられないのがBonnie Raittの"Just Like That..."であった。ほぼ固定メンツのバンド・スタイルでレコーディングしてしまうところも現役感に満ちているが,こちらの想像をはるかに上回る出来のよさだったのには驚かされた。正直,これをストリーミングで済ませようとしていた自分を恥じたアルバム。それぐらい素晴らしいのだ。

そして最後は,Larry KleinがプロデュースしたLeonard Cohenトリビュート作である"Here It Is: A Tribute to Leonard Cohen"である。これぞ見事なプロダクションと言わざるをえない逸品であり,多様なミュージシャンを招きつつ,一本筋が通った優れたトリビュート作品となっていた。Larry Klein,さすがである。これはジャズ編に入れる価値もあるが,歌手の多様性を重視してこちらに入れた。

ほかにもあれはどうした,これはどうしたというものもあるが,私の中ではこれらのアルバムへのシンパシーが非常に強いということにしておこう。付け加えるとすれば,Steve Reichの2作品,そしてECM New Seriesでの現代音楽(+α)作品も大いに楽しんだ私であった。

そして今年残念だったのがChristine McVieの突然の訃報。彼女のソロ・キャリアからのリメイクも施したベスト盤である"Songbird: A Solo Collection"を聞いて,改めて追悼したいと思う。

Christine-mcvie-songbird

2022年10月29日 (土)

多様な歌手を迎えながら,見事に一貫性を保ったLeonard Cohenトリビュート。

_20221028"Here It Is: A Tribute to Leonard Cohen" Various Artists(Blue Note)

これは実に素晴らしいLeonard Cohenトリビュート盤である。このブログにおいてはこうしたLeonard Cohenトリビュート盤として"Tower of Song"を取り上げたことがある(記事はこちら)が,あれはあれで悪くないとしても,ミュージシャン側が自由に対応できることから,明らかな失敗と思えるような歌唱も含まれてしまった。それに比して,このアルバムは,多様な歌手が招かれているにもかかわらず,プロダクションの一貫性が保たれていて,実に趣のあるアルバムとなった。これも偏にLarry Kleinのプロデュースの手腕ゆえである。

このアルバムの一貫性は,バックを支えるメンツがほぼ固定されていて,ヴォーカリストはそこにオーヴァー・ダビングする方式が取られているが,既にバックの演奏でフレイヴァーが明確になっているから,ヴォーカリストには余計な迷いがない。だからこそ,ある意味素直な感情でLeonard Cohenへのトリビュートができるって感じなのだ。2曲はインストによるものだが,そこもバックを支えるメンツの中で,Blue Noteレーベルに所属するImmanuel WilkinsとBill Frisellが各々リードするという形式であるから,コンセプトがぶれないのだ。

どの歌唱,演奏も魅力的に響く中で,私がびっくりしたのはJames Taylorによる”Coming Back to You”である。極めて抑制された歌いっぷりで,ある意味,「いつもの,あの」James Taylorの声らしくないとも言える。James Taylorにさえそうさせてしまうところが,Leonard Cohenの曲の力なのかもしれないし,James Taylor自身のLeonard Cohenに対する想いの反映なのかもしれない。

全体的に落ち着いたトーンで,それぞれのヴォーカリストがしっかりと歌い切ったところが感じられて,高く評価したくなる素晴らしいトリビュート・アルバム。Larry KleinはBilly ChildsとLaura Nyroトリビュート盤を制作し,その後,"The Passion of Charlie Parker"というCharlie Parkerトリビュート盤も制作していて,そのどちらも私はその年のベスト・アルバムの一枚に選んでいるが,本作もそれらと同様に優れた出色のアルバムとなった。味わい深くも実に素晴らしい。星★★★★★。

Personnel: Norah Jones(vo), Peter Gabriel(vo), Gregory Porter(vo), Sarah McLachlan(vo), Luciana Souza(vo), James Taylor(vo), Iggy Pop(vo), Mavis Staples(vo), David Gray(vo), Peter Gabriel(vo), Bill Frisell(g), Immanuel Wilkins(as), Kevin Hays(p, esley), Scott Colley(b), Nate Smith(ds), Gregory Leisz(pedal steel), Larry Goldings(org)

2022年10月26日 (水)

James Taylorのライブ盤:それにしても凄いバック・バンドである。 #JamesTaylor

_20221025 "(Live)" James Taylor(Columbia)

James Taylorの1993年にリリースされたライブ・アルバムである。本作のダイジェスト版みたいな"(Best Live)"ってのもあるが,私が今回久々に聴いたのは2枚組の方。ダイジェスト版が12曲に対し,こっちは全30曲で,聴き応え十分。ほぼJames Taylorの当時のライブを完全収録って感じだろう。それだけに今聴いても,十分満足のできるライブ盤であることは間違いない。James Taylorの歌いっぷりはこっちが期待する通りだしねぇ。

今やJames Taylorと言えば,米国における「国民的歌手」みたいな位置づけであろうが,それはおそらくこのアルバムがリリースされた時も似たような感覚だったのではないか。だから,James Taylorのバックを務めるということは,サポートするミュージシャンにとっても相応の価値がある仕事なのだろう。それは主題の通り,ここに集まったバックの面々を見れば,それこそ実力のあるミュージシャンの集まりである。ここではそういう観点で,このアルバムを眺めてみよう。

バック・バンドのリーダー,あるいはミュージカル・ディレクターは,本作のプロデュースも兼ねたDon Grolnickだろう。ドングロ(笑)はピアノに専念し,そのほかのキーボードは元24丁目バンドのClifford Carterが担う。そしてギターがMichael Landau,ベースがJimmy Johnson,ドラムスは現在ならSteve Gaddってところだろうが,この時は今は亡きCarlos Vegaが務めている。バンドはこれだけの実はベーシックな編成ながら,鉄壁の布陣。こういうのを真の実力者集団と言う。通常だったら,アルバムのレコーディングならありうるメンツをライブで集めてしまうのがJames TaylorのJames Taylorたる所以だろう。

コーラス隊も豪華である。Valerie Carterに加え,David Lasley,Kate Markowitz,そしてArnold McCullerである。自分たちでもリーダー作を持っている面々がバックでライブでコーラスをやっているってのも凄いと思わせる。まぁ,彼らは様々なレコーディングにバッキング・ヴォーカリストとしてクレジットされているから,こういう仕事もありだろうが,現場でこの人たちがバックに並んで歌っているのを見たら壮観だったろうねぇと思ってしまう。

こんなメンバーに支えられて歌ってるんだから,James Taylorも気持ちいいに違いない。ってことで,悪かろうはずなしってところか。90年代のアルバムも改めて聞いてみようと思わせるナイスなライブ盤であった。星★★★★☆。やっぱり国民的歌手だ(笑)。

2022年10月24日 (月)

改めて歌のうまさに驚かされるKenny Rankinのベスト・アルバム。 #KennyRankin

_20221023 "Peaceful: The Best of Kenny Rankin" Kenny Rankin(Rhino)

このブログでもKenny Rankinは既に取り上げたことがあるが,私の表現力の乏しさから,この人についてはいつも同じようなことを書いているような気がする。それは歌のうまさであったり,フェイクの入れ方の素晴らしさになる訳だが,このベスト・アルバムを久しぶりに聴いても,同じような感想しか出てこない。

Kenny Rankinの場合,オリジナルはオリジナルでよい曲は揃っているのだが,カヴァー曲を歌っても,完全に自分の世界に染めてしまう「崩しっぷり」が見事なのだ。このベスト盤で言えば,私が唸ってしまったのが"While My Guitar Gently Weeps"。このベスト盤には"Blackbird"や"Penny Lane"も収録されているが,The Beatlesの曲はメロディ・ラインと曲としてのイメージが確立してしまっていて,それを「崩す」ってことは相当歌手としての自信がないとできないことだと思えるのだ。

このベスト盤を聴いて感じるのは,ソングライターとしても,歌手としても,今一度再評価すべき人ではないかと思える曲のよさ,歌唱の素晴らしさである。このベスト・アルバムはKenny Rankinがまだ存命中にリリースされたものだが,レパートリーは1967年~80年のアルバムから取られていて,その後のアルバムからは選曲されていないのはレーベルとの契約ゆえかどうかはわからない。しかし,私がこのブログで取り上げたのが遺作となった2002年"Song for You"と88年のBottom Lineでのライブなので,それを遡ったかたちで,Kenny Rankinのキャリアを眺めるという観点では,私としては大いに意味があった。温故知新の意味を含めて星★★★★★。

尚,ベスト・アルバムゆえ参加ミュージシャン多数のため,細かいPersonnelは省略。

Personnel: Kenny Rankin(vo, g, p, el-p)

2022年10月 9日 (日)

まだ音は聞けていないが...:Joni MitchellのAsylum Boxが届く。

Joni-mitchell-asylum-box"The Asylum Albums(1972-1975)" Joni Mitchell(Rhino)

先日,発注していたJoni Mitchellが米国から届いた。関税まで取られちまったが,まぁいいや(笑)。

既に初期の4枚が"The Reprise Albums(1968-1971)"として出ているので,第2弾として後続のアルバムが出るのも確実だと思っていたし,こうしてリリースされると,ついついRepriseボックス同様,アナログ盤を入手してしまったのであった。今回は"For the Roses"から"The Hissing of Summer Lawn"までの4種5枚である。

私は既にJoni Mitchellのアルバムは全てCDで揃えてあるのだから,こういう買い物はそれこそ無駄遣いと言われても仕方がない。紙ジャケでエンボスまで再現した国内盤CDの出来はそれはそれで見事だったとしても,やはりアナログ盤の持つ質感,特にアナログで保有したくなる見事なジャケのセンスを考えれば,ついつい購入してしまうのだ。しかも音源はリマスターされているしねぇ。

こうなってくると,次がまた楽しみになるが,次は"Hejira"から"Shadows and Light"あたりか。それまでにはもう少し円安が収まってくれているといいのだが(苦笑)。

音源はゆっくり楽しませてもらうことにしよう。

2022年9月13日 (火)

”Craig Fuller Eric Kaz”は実にいいアルバムである。 #CraigFuller #EricKaz

_20220909-3"Craig Fuller Eric Kaz" (Columbia)

私はEric Justin Kazの"If You’re Lonely"というアルバムを偏愛していると言ってよいぐらいだが,そのEric Justin KazがEric Kazの名のもとに,Craig Fullerと双頭でリリースしたアルバムが本作である。これに先立って,彼らはAmerican Flyerとして2枚のアルバムをリリースしているが,私はAmerican Flyerよりこちらの方が好きである。

私の感覚では,"If You’re Lonely"が東海岸的に響くとすれば,こちらのアルバムは西海岸的なサウンドと言ってよい。"If You're Lonely"に比べると,サウンド的にはややポップ度が増しつつも,佳曲揃いのアルバムとして,久々に聴いて,これはもっと評価してもよいアルバムだと思った。曲によっては,J.D. SoutherやJackson Browne的に響くところもあるが,これはバックがThe SectionとRoninが合体したようなバック・バンドのメンツによる部分もあるように思える。いずれにしても,これは聞いていて,実に心地よいというか,私好みのサウンドなのだ。

"If You’re Lonely"好きからすれば,やはり"Cry Like a Rainstorm"の再演に注目してしまうが,やはりいい曲だと思う。しかし,このアルバムは別物として聞いても十分に楽しめるし,この手の音楽が好きなリスナーには幅広く受け入れられるはずである。こういうアルバムはリアルタイムでもっと売れて然るべきだったが,それを言っても仕方がないので,後付けでもいいのでもっと聞かれるべきアルバム。本当にいい曲が揃っている。そうした私の評価を示すためにも,ちょいとオマケで星★★★★★としてしまおう。

因みにEric Kazの歌もいいと思うのだが,ここでは歌唱はCraig Fullerが中心。その分,作曲での貢献はEric Kazの方が大きいというバランスが取られている。

Personnel: Craig Fuller(vo, g), Eric Kaz(vo, p), Dan Dugmore(g), Steve Lukather(g), Craig Doerge(p, el-p), Don Grolnick(org, p, el-p), James Newton Howard(el-p), Leland Sklar(b), Russell Kunkel(ds, perc), Rosemary Butler(vo), Maxayn Lewis(vo), Leah Kunkel(vo), John David Souther(vo), Doug Haywood(vo), Michael McDonald(vo), Leo Sayer(vo), Charles Veal(vln), Rollice Dale(vla), Dennis Karmazyn(cello)

2022年8月 6日 (土)

私はPaul Simonと相性が悪いのか...? #PaulSimon

_20220803 "Live in New York City" Paul Simon(Hear Music)

購入してからほとんど聞いていないCDなんていくらでもあるが,このアルバムもそうしたものの一つと言ってよいかもしれない。今回,これに先立って,Paul Simonのベスト盤を聴いていたのだが,どうも途中で面白くなくなってやめてしまった。そしてこのライブ・アルバムも聞いてみるかってことで,プレイバックしたのだが,どうもしっくりこないのだ。ついついなんでなんだろうと考えてしまった。

私は"Still Crazy after All These Years"は傑作だと思っているし,S&Gだって武道館でライブを観て落涙したクチである。にもかかわらず,ベスト盤を聴いても,このライブ盤を聴いて没入できない理由はアルバム"Graceland"以降の曲のせいだと思えて仕方がない。私がPaul Simonに求めているのはよりアメリカ的な音と言ってもよいだろうし,極論すればS&Gで聴きたかったのはArt Garfunkelの方だったということになってしまうのかもしれない。

このアルバムを聴いていても,結局アンコールで演奏される曲("The Sound of Silence"~"Kodachrome"~"Gone at Last"~Late in the Evening"~"Still Crazy after All These Years")がいいのよねぇなんて思ってしまうのだから,私の"Graceland"以降への拒否感は結構強いのだろう。それらの曲でも,"The Sound of Silence"の歌い方の崩しがきついとか,声が出てないとか文句はいくらでも言えてしまうのだ。だからこのアルバムのプレイバックも大してしてないのねぇってのが正直なところなので,結局のところ,私はPaul Simonのファンではないのだろうな(苦笑)。でも"The Only Living Boy in New York"なんて最高にいい曲だと思っているが...。演奏の質は高いが,どうも自分の趣味に合わないので星★★★。ってことで,本来はそっちがメインのはずのDVDも見たことがない私...(爆)。

Recoreded Live at Webster Hall in NYC in June, 2011

Personnel: Paul Simon(vo, g), Tony Cedras(tp, accor, key, g, vo), Jamey Haddad(perc), Bakthi Kumalo(b, perc, vo), Cincent Nguini(g, vo), Jim Oblon(ds, g, vo), Mick Rossi(p, org, harmonium, perc), Andy Snitzer(sax, glockenspiel, synth, fl), Mark Stewart(g, sax, woodwinds, vo)

2022年6月25日 (土)

早いものでLaura Nyroが亡くなって25年か...。久々に聴いたライブ音源。 #LauraNyro

_20220623"Live from Mountain Stage" Laura Nyro(Blue Plate Music)

早いもので,Laura Nyroが1997年に亡くなって25年である。私はどちらかと言えばLaura Nyroの後追いファンだと言ってよく,多分初めて買ったアルバムは”Mother's Spiritual"だと思う。それから結構な枚数のアルバムを買ったが,全部揃えたという訳ではないとしても,結構好きな歌手であることは間違いない。このアルバムは彼女の死後にリリースされたもともとはラジオの放送音源である。収録時間も30分弱と短いものだが,Laura Nyroのソロ・パフォーマンスはやはり味わい深いと言わざるをえないし,彼女の声は魅力的だったとつくづく感じてしまった。

ピアノの音はシャビーだし,完璧を求めてはいけないが,こうして生前の彼女の演奏に触れられるだけでよしと思うのはきっと私だけではないはずだ。やっぱりLaura Nyroが好きな私である。星★★★★。

因みに制作したのはアメリカの「田舎」と言ってよいWest Virginiaの公共放送で,NPRを通じて全米で放送されており,現在も放送が続いているという長寿番組。

Recorded Live on November 11, 1990

Personnel: Laura Nyro(vo,p)

2022年5月 3日 (火)

メジャーな人たちによるLeonard Cohen曲のカヴァー集。全体的にはいいんだけど,はっきり言ってBonoは奇を衒い過ぎ。

_20220430 "Tower of Song" Various Artists(A&M)

このアルバムが出たのはもう四半世紀以上前のことだし,Leonard Cohenが亡くなってから既に5年半以上経過している。つくづく時の流れは早いと思うが,久しぶりにこのアルバムを聞いてみた。

そもそもこのアルバムを買った頃の私にはLeonard Cohenへの思い入れはなかった頃だ。確かに「ブラックホークの99枚」に"The Best of Leonard Cohen"は入っていたし,そのアルバムは昔から聞いていた。しかし,Leonard Cohenの魅力に本当に気づいたのは"Live in London"を聞いてだったということになるかもしれない(記事はこちら)。

ではなぜこのアルバムを買ったかと言えば,冒頭に入っているDon Henleyが歌う"Everybody Knows"を,Don Henleyの当時のベスト・アルバム"Actual Miles"で聞いて気に入ったからだったように記憶している。そして,ここに参加するミュージシャンも結構豪華な人が揃っており,そういう要素もあっての購入だったように思う。

各々のミュージシャンによるそれぞれの歌唱はLeonard Cohenへのリスペクトと個性が出ていて楽しめる。そうした中でもLeonard Cohenの曲中でも比較的よく知られている"Hallelujah"をBonoが歌うというところには期待と注目が集まると言ってもよいだろう。ところが,これが全然よくない。こっちが期待するのはBonoによるストレートな歌唱だったが,出てくるのはプログラミングされたごときバックの音と,例の"Hallelujah"のコーラスの部分だけで,あとはボソボソつぶやいているのかというものしか出てこないのでは,明らかに奇を衒い過ぎ,あるいは策に溺れたとしか言いようがない。BonoにはBonoの表現方法があろうが,もっと真っ当なカヴァーの仕方があって然るべきだったというのが私の感覚である。

例えば,Billy Joelが歌った"Light as the Breeze"は,Leonard Cohen本人が,自分の歌唱よりいいぐらいだと言ったとか言わないという逸話があるのとBonoの歌唱は対照的であり,ほかのミュージシャンが比較的素直な表現をしているだけに,このBonoの取り組みの失敗はこのアルバムの印象を悪くしただけである。それもあって,ほかの曲にはほとんど文句はないのに星★★★★とせざるをえないのは全てBonoの責任である(きっぱり)。

Tower-of-songs 参加ミュージシャンは多数なので,Personnelは詳細は省略し,メインの歌手陣のみ記述。尚,このアルバムには別ヴァージョンのジャケット(→)もあるようだが,そっちの趣味は...って感じである。まぁ,元のジャケも大したことないが(爆)。また,タイトルとなっている"Tower of Song"が未収録なのはシャレとして考えておこう。

Personnel: Don Henley, Trisha Yearwoood, Sting with the Chieftains, Bono, Tori Amos, Aaron Neville, Elton John, Willie Nelson, Peter Gabriel, Billy Joel, Jann Arden, Suzanne Vega, Martin Gore

2022年3月18日 (金)

2003年に出たJames Taylorのベスト盤。やっぱりいいねぇ~。 #JamesTaylor

_20220312-5 "The Best of James Taylor" James Taylor(Warner Brothers)

James Taylor,アメリカの国民的歌手と言ってもよい人である。実にいい曲を書き,心地よく歌う。この人のことを嫌いな人なんていないのではないかとさえ思ってしまう。

本作は2003年に出たベスト・アルバム。私は結構James Taylorのアルバムは保有しているが,全部という訳ではないので,こういうベスト盤も重宝するのだ。新曲1曲を含む全20曲を聞けば,まぁJames Taylorの主だったところは聞けるが,その後出したアルバムもいいが,キャリア全般を俯瞰するなら,まずはこれぐらいからってのは悪いアイディアではない。

まぁ,今の若い人たちがJames Taylorの音楽を聞いても,全然刺激がないと感じるかもしれないが,我々の世代はこの音楽を聞いて郷愁を誘われればいいのだ(きっぱり)。ブックレットにある若々しいJames Taylorの写真を眺めて,時の流れを感じるもよしってところである。そんな気分にさせてくれる名曲群。いいねぇ。星★★★★★。

Personnel: James Taylor(vo, g), Red Rhodes(g), Danny Kortchmar(g, perc), David Spinozza(g), Dan Dagmore(steel-g), John Sheldon(g), Carole King(p), Craig Doerge(p), Kenny Ascher(key), Clarence McDonald(key), Nick DeCaro(org), Bill Payne(key), Clifford Carter(key), John London(b), Bobby West(b), Leland Sklar(b), Andy Muson(b), Tony Levin(b), Willie Weeks(b), Russ Kunkel(ds, perc), Rick Marotta(ds), Jim Keltner(ds), Steve Jordan(ds), Ralph McDonald(perc), Milt Holland(perc), Victor Feldman(vib, perc), Bobby Hall(perc), Peter Asher(perc), Airto Moreira(perc), Joni Mitchell(vo), Carly Simon(vo), David Crosby(vo), Graham Nash(vo), Andrew Gold(vo, harmonium), Leah Kunkel(vo), Randy Brecker(vo), Eliane Elias(vo), Kenia Gould(vo), Zbeto(vo), Curtis King(vo), Michael Brecker(ts), David Sanborn(as), Gayle Levant(harp), Byron Berline(fiddle)

より以前の記事一覧

Amazon検索ツール

2023年のおすすめ作

2022年のおすすめ作