"More Stuff":これが私が買った最初のStuffのアルバムであった。
"More Stuff" Stuff(Warner Brothers)
本作がリリースされたのが1977年であったから,私はまだ高校1年だ。本作が私が買ったStuffとしては最初のものなのだが,購入したのが出てすぐだったか,少し後だったかは全然おぼえていない。いずれにしても,ロックからジャズへと聞く音楽を広げつつある時期か,もう少し前のことだったであろう。いずれにしても,このアルバムのミュージシャンがどの程度の人たちなのかなんてのは後からわかったことであって,当時はほとんど知る由もなかったのだ。当然,まだCornell DupreeとEric Galeの個性の違いすら分かっていなかったのだから私も若かった(笑)。しかし,その後,様々なジャンルのアルバムのクレジットにStuffのメンバーの名前を見ないことがないぐらいで,このバンドの意味合いは後付けで理解したようなものだった。
それはさておき,Stuffとして第2作となる本作にはプロデュースにVan McCoyが関わっている。Van McCoyと言えば,私の世代は「ハッスル」ってことになるが,その「ハッスル」にはCornell DupreeとChris Parker以外のStuffのメンツが関わっているという関係性からの縁ってところだろう。
この第2作にはヴォーカル・チューンも入っているのが第1作との違いで,よりソウル的な感覚が強くなっているところをリスナーがどう感じるかだろうが,久しぶりに聞いた感覚で言うと,例えばStevie Wonder作の"As"はもう少しソフトにやっていた記憶があったが,ちょっと違っていたのは私の中で第1作の"My Sweetness"の印象が強くなっていたからではないか。この辺りには前作のプロデュースがTommy Lipumaだったところもあり,今となっては私個人としてはStuffは第1作から聞くべきだったなぁと考えている。
もちろん,本作とて悪い出来ではなく,第1作同様のレベルだとは思うので星★★★★とするが,こうなると結局は好みの問題。フュージョン好きとしては第1作,R&B好きとしては本作って感じか。
Personnel: Cornell Dupree(g), Eric Gale(g), Richard Tee(p, key, vo), Gordon Edwards(b, vo), Steve Gadd(ds), Christopher Parker(ds), Genen Orloff(vln)
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