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カテゴリー「ECM」の記事

2020年11月 3日 (火)

Keith Jarrettの新譜がリリース。今はこれを買ってKeithをサポートするって感じだ。

Budapest-concert "Budapest Concert" Keith Jarrett(ECM)

Keith Jarrettが脳卒中により左半身に影響が出て,少なくとも左手はピアノを弾ける状態にないという報道は実にショッキングであった。New York Timesのインタビューに本人が答えてのことであるから,実際に今後の復帰は困難ということになってしまうのだろう。しかし,慢性疲労症候群を克服し,見事に復活したKeith Jarrettのことである。演奏活動は無理だとしても,その快復を祈らざるを得ない。

そんなKeith Jarrettの病状を知ってのことかどうかはわからないが,ECMからまたもライブ盤がリリースされた。今回は昨年リリースされたミュンヘンでのライブのほぼ2週間前の演奏である。これだけの短いインターバルでの演奏をリリースすることはECMでも珍しいことだろうし,ジャケもペーパー・スリーブになっている。こういうのはKenny Wheelerが亡くなった時に,彼の遺作"Songs for Quintet"が同じようにペーパー・スリーブでリリースされたのとかぶってしまい,ついつい深読みしたくなってしまう。そして,今回もアルバムに振られた番号はキリ番である。Keith JarrettはECMにとって特別な存在なのだと思わざるをえないが,レーベルへの貢献度を考えれば当然であろう。

それはさておき,ここでの音楽である。近年のKeith Jarrettはアブストラクト度が増し,特にコンサート前半ではかなり現代音楽的な響きを聞かせながら,後半においては美的なメロディを交えた演奏を展開するという「パターン」が出来上がっていたが,本作もほぼ同様の流れで演奏は構成されている。ただ,ディスク1のアブストラクト度はミュンヘン盤より控えめな感じがして,聞きやすさとしてはこちらの方が上だと思える。

そしてディスク2に入ると,想定通りずっと聞きやすい演奏が展開される。美的なメロディあり,ブルーズ・フィーリングありと,これは悪く言えば予定調和であり,驚きはない。私は正直言って,Keith Jarrettのソロ・ピアノのアルバムが今後出ても買うかどうか迷うなぁと思っていたのも事実なのだが,今回ばかりは例外としてもよいと思った。それはKeith Jarrettの闘病をサポートするための「印税」,言い換えれば微々たる額の寄付だと思えばいいからだが,私にそう思わせるミュージシャンはそれほど多くはいない。

私たちがKeith Jarrettの生演奏に触れる機会はもうないのかもしれないが,彼が残した業績は見事なものとして人々の記憶に残っていくはずである。今回の演奏もそう思わせるに十分。ただ,Keith Jarrettの病状を踏まえたセンティメントが,このアルバムをより高く評価させてしまうって感じがする。星★★★★☆。それでもリスナーが求めるのはCD2の音の方だろうな(きっぱり)。

Recorded Live at Bela Bartok Concert Hall, Budapest on July 2, 2016

Personnel: Keith Jarrett(p)

2020年10月16日 (金)

Dominik Wania:さすがショパンの国のピアニストってところか。

_20201014 "Lonely Shadows" Dominik Wania(ECM)

ECMからリリースされたDominik Waniaの美しいピアノ・ソロ・アルバム。こういう演奏を聞いていると,ポーランドのピアニストっていうのはほかの国のピアニストと一線を画しているように感じてしまう。さすがフレデリック・ショパンを生んだ国である(因みにワルシャワの国際空港はフレデリック・ショパン空港)。

ここで弾いているのはフォルテピアノのようだが,楽器に関わりなく,紡ぎだされるメロディ・ラインは実に清冽にして美的。こういうアルバムはそうした音に身を委ねていればいいって感じの音楽であるが,若干アブストラクトなところも交えながら,あっという間に時間が過ぎていくってところである。

だが若干の不満もない訳ではなく,決定的な個性ってところまではいかないのはちょっと惜しい気がする。私としてはいいアルバムだとは思うが,私の心を捉えて離さないってところまではいかなかったって感じなのだ。明らかにクラシックの素養も身につけてはいて,音は美しいことに間違いないのだが,奏でられる音に確たる個性を感じないのである。換言すれば「痺れない」のだ。美しいだけの音ではなく,ちゃんと毒も仕込んであるってことはわかってもそうなのだから,これは私との相性の問題かもしれない。

それでも,この記事をアップするために,何回もリピートしていたのだから,絶対に悪いアルバムではない。本当にダメなら,リピートする気にもならないのが私の常だが,このアルバムはそうではなかった。ということで,非常にどっちつかずの評価になってしまったが,星★★★★には値する佳作。

ところで,このアルバムのライナーはみんなポーランド語で書かれている。ECMとしては実に珍しいと思うのだが,それって一体なんでやねん?

Recorded in November 2019

Personnel: Dominik Wania(p)

2020年10月 5日 (月)

Terje Rypdalの新譜はアンビエントな響きが強い。

_20201004 "Conspiracy" Terje Rypdal(ECM)

Terje RypdalはECMの初期からずっとレコーディングを続けていて,そういうミュージシャンの数も徐々に減ってきたとは言え,まだまだ現役で活躍中である。そうは言っても1947年生まれなので,既に古希を過ぎた大ベテランではある。そんなTerje Rypdalの新譜は結構久々って感じがするが,編成からすると,ロック的なアプローチを聞かせるのかと思わされるものであったが,結果としては主題の通り,かなりアンビエントな響きが強いものであった。

想定されたロック的な響きを聞かせるのはタイトル・トラックだけと言ってもよく,5曲目”Baby Beatiful”後半でも若干のリズム・フィギュアは登場するが,そのほかについては,ECMのサイトにおけるTerje Rypdalに関する表現の如く,”Tone Poet of the Fender Stratocaster"というのがぴったりな感じの,それこそ音のポエム的アンビエントな世界なのである。

この編成だけに,もう少し激しい音を期待したリスナーも多いのではないかと思えるが,これはこれでありである。Terje Rypdalの年齢を考えれば,ギンギンのロック・タッチばかり聞かせるとは思わないが,それでもやはり...って感じではないか。ECM的と言えばその通りなのだが,ECM好きはさておき,一般的にはさすがにもう少しメリハリをつけて欲しいってところだと思える。私のようなECM好きには問題ないとしても,40分弱のほぼアンビエント空間は結構厳しいのではないかと思う。ってことで,甘めの星★★★★ってところか。

まぁ,こういう音楽は,美術館とかで小音量でプレイバックすると結構合うかもしれないななんて,漠然と思っていた私である。

Recorded in February 2019

Personnel: Terje Rypdal(g), Ståle Storløkken(key), Endre Hareide Hallre(b), Pål Thowsen(ds,perc)

2020年9月10日 (木)

Gary Peacockを偲んで,Ralph Townerとのデュオ盤を聴く。

_20200908 "Oracle" Gary Peacock / Ralph Towner(ECM)

Gary Peacockを偲んで,何を聴くのがいいのかと思っていて,私にとってはフェイヴァリット・ミュージシャンの一人であるRalph Townerとのデュオ盤がいいだろうということで,取り出したのが本作である。もう1枚彼らには"A Closer View"もあるが,そちらがTownerの曲が中心なのに対し,本作はGary Peacockの曲が9曲中7曲(うち1曲はTownerとの共作)を占めることもあり,アルバムのミュージシャンの名前の並びもPeacockが先に来ているから,まずはこっちということにした。

私は結構筋金入りのRalph Towner好きなので,Townerがいいと思っているのは当たり前であるが,ここではGary Peacockの曲の魅力と,彼のベースの音の素晴らしさを感じたい。常々言っていることだが,私はRon Carterのように増幅したベース音がとことん嫌いなのだが,ここでのGary Peacockのベースの音を聞けば,ベースってのはこういう風に響いて欲しいと思わざるをえない。素晴らしい音である。それがRalph Townerのギターの音と相まって,実に落ち着いた雰囲気を醸し出している。まさに趣味がいいというのはこういう音楽を言うのだと思ってしまう,

そして,つくづくいい曲を書くねぇと感じさせられるが,だからこそGary Peacockを失った喪失感が強まる。Keith Jarrettとのトリオにおいては,前面に出てくるということは控えていたようにも思えるが,こうした編成においては,Gary Peacockのベースのテクニックも素晴らしいことが手に取るようにわかってしまう。音もいいが,このアーティキュレーションって凄いのではないかと改めて感じたのであった。それはライブの場でも一緒で,先日ゲットしたTownerとのデュオを収めたブートレッグでもそうだし,阪神淡路大震災のベネフィット盤,”The Rainbow Colored Lotus"に収められた"Nardis"でも同じように感じるのである。

本作を聞いて,改めてGary Peacockというミュージシャンの素晴らしさを感じた私であった。

Recorded in May, 1993

Personnel: Gary Peacock(b), Ralph Towner(g)

2020年9月 9日 (水)

追悼,Gary Peacock

Gary-peacock

Gary Peacockの訃報がネット上を飛び交いながら,ガセネタ説も流れ,その真偽が疑われていたのだが,ECMから訃報がアナウンスされ,総帥Manfred Eicherからも追悼の辞が寄せられるに及び,その死は確実なものとなってしまった。

Gary Peacockは日本に滞在したこともあるし,その期間には多くのレコーディングを日本人プレイヤーとも残しているが,その活動の中で,最も重要なのはKeith Jarrett,Jack DeJohnetteとのトリオによる活動であることに異論はないところだろう。私も何度か彼らのライブを見る機会には恵まれたが,つくづく素晴らしいトリオであった。特に印象深いのは,よみうりランドのオープンシアターEASTで,結構な悪天候の中,行われたライブである。雨除けのテントみたいなのをステージ上に配置していたのは,何とも違和感があるものだったが,今となっては懐かしい。だが,このトリオもよくよく考えれば,Gary Peacockが"Tales of Another"を吹き込まなければ,生まれていなかったのかもしれないと思うと,実に感慨深い。

Tales-of-another トリオ・レコードからの国内盤初出時には"ECM"なんてタイトルがついていたこのアルバムを,訃報に接して久々に聞いてみたのだが,実にスリリングなアルバムであった。この時の相性のよさのようなものが,後のStandardsトリオにつながったのだとすれば,Gary Peacockはトリオの生みの親みたいなものなのだ。そうした点からもGary Peacockには感謝してもし足りないところがあるが,私としてはそれだけでなく,Gary PeacockがECMに残したアルバム群,中でもRalph Townerのデュオについては長年愛聴してきただけに,Ralph Townerとの共演ももはやかなわぬ夢となってしまったのは誠に残念である。

今回の訃報を受けて,ここ暫くはGary Peacockの音源を聞いて過ごす日が続きそうである。本当に惜しい人を亡くした。

R.I.P.

2020年8月18日 (火)

ECMでのBill Connorsのギターソロ作。いいねぇ。

_20200814-2 "Swimming with a Hole in My Body" Bill Connors (ECM)

Al Di Meolaが加入する前のReturn to Foreverで激しいギターを弾いていたBill Connorsがその後,ECMに転じて,RTFとは真逆のサウンドを聞かせるというのは実に面白い。一体Bill Connorsに何が起きたのか?と訝しむ向きがあっても不思議ではない。しかし,本作はそんなことはどうでもいいと思わせてくれるような爽やかなギター・ソロ・アルバムである。「水と感傷」という邦題がまさにいい感じだと思える作品と言ってよいだろう。

本作はBill Connorsにとって,最後のECMレーベル作品であるが,その後,80年代半ばにBill Connorsはフュージョン路線に回帰し,3作リリースするが,その後長い沈黙に入り,最新作は2004年に出た”Return"である。”Return"についてはこのブログでも記事にしている(記事はこちら)が,前作からはインターバルは17年,またその後沈黙し,もう16年も経っている。その沈黙の意味するところは知る由もないが,既に70歳を迎えたBill Connorsが現在はどのような音楽性を有しているのかは興味があるとも言える。あるいはとっくに引退しているのか?

往時のECMには本作のようなギター・アルバムが結構あったと思うが,最近はこういう感じのアルバムは少なくなったかなぁって思っている。でもこういう涼やかな音楽って,今の時代でも受けると思うのだが...。まぁ,Manfred Eicherの趣味が変わってしまってはいかんともしがたいが,またこういう路線のアルバムを作ってくれないものか。久しぶりに聞いてもBill Connorsはいいギタリストであった。星★★★★。

Recorded in August, 1979

Personnel: Bill Connors(g)

2020年8月17日 (月)

Misha Alperinで涼む。これがライブ音源とは信じがたい(笑)。

_20200814"Night" Misha Alperin (ECM)

私に限ったことではないと思うが,保有している音源が増えていけば,聞く頻度の上がらないものも出てくるのはしかたがない。それはECMレーベルにも言えていて,ECMからはかなりの枚数のアルバムがリリースされているから,保有していても,それほど聞いていない音源も多々ある訳だ。Misha AlperinのアルバムもECMからは何枚か出ているが,正直言ってあまり聞かない方に属するかもしれない。

しかし,これだけ猛暑が続くと出掛ける気も起らないというところで,気まぐれに取り出したのが本作だったのだが,これが涼む効果抜群であった。そもそも,このアルバムがリリースされたのは2002年だが,それから18年の間に私がこれを何度プレイバックしたかはかなり怪しいって感じである。そもそも,これがライブ音源だったってことも,今回聞き直して知ったようなものであり,ちゃんと聞いてないなぁって気がするのだ(恥)。

一方,あくまでも気まぐれで取り出したとは言え,ピアノ,チェロにパーカッションという編成だし,Misha Alperinなので,暑苦しくなることはないとは思っていたが,これが実に涼やかというか,温度を下げる効果があるのではないかという音楽であった。ジャズという音楽に感じられる熱量とは真逆の世界と言えばいいだろうか。しかもこんな音楽をライブでやってしまうというのが実に面白くも,ユニークであり,ノルウェイの聴衆の現場での反応が見てみたかったと思ってしまうようなサウンドである。

ライナーを見るとこのアルバムは”Suite for violoncello, piano, percussion, marimba and claviola in eight parts"と副題がついている。このclaviolaってのは初めて聞いたが,鍵盤笛だそうでなので,構造的にはピアニカとかに近いのかもしれないが,ネットで調べると面白い形状をしている。へぇ~って感じである。まぁ,そんな変わった編成,変わった楽器ということで,室内楽的と言ってもよいかもしれないし,現代音楽的と言ってもよい音楽となっている。もはやこれはECM New Seriesでもよいのではと思わせるような演奏であり,音楽と言ってよいかもしれない。

部屋が涼しくなる効果はあるが,なかなか音楽としての評価は難しいって感じで,やはり私にはMisha Alperinは敷居が高いかなと思わされた。星★★★。次にこのアルバムを聞くのはいつになることやら...。

Recorded Live on April 4, 1998

Personnel: Misha Alperin(p, claviola), Anja Lechner(cello), Hans-Kristian Kjos Serensen(perc, voice)

2020年8月13日 (木)

Paul Bleyの”Fragments":ECMの本領発揮って感じの音。

_20200812 "Fragments" Paul Bley(ECM)

正直言ってしまうと,私はPaul Bleyと相性があまりよくない。この人のアルバムを聞いて,これは凄いって思ったことが実はないのだ。そういうこともあって,実はこのブログでもPaul Bleyはあまり取り上げていないのも仕方がないのである。ECMでのアルバムは全部ではないとしてもそこそこ保有しているが,この人のアルバムを聞く頻度は決して高くない。結局苦手なのである。

そんな私が久々に取り出したのが本作なのだが,基本は幽玄な響きを聞かせながら,"Line Down"などではアブストラクトな路線も聞かせるという一方,Carla Bley作の"Seven"等では美的に迫ってくるこのアルバムは,普通の人にとっては結構ハードルが高いと思わせるに十分である。だが,ここでのメンツの組み合わせなんて,まさにECMの妙とでも言うべきものであり,こんな編成はECM以外では絶対にありえないものなのが,ECMのECMたる所以だろう。

本作のライナーには珍しくもSteve Lakeによる長文が寄せられている。私が不勉強なだけかもしれないが,ECMではNew Series以外ではあまりライナーへの寄稿は見たことがないような気がする。しかも書いているのが,Manfred Eicherがプロデュースしないようなフリー系ミュージシャン(?)のアルバムの制作担当をしているSteve Lakeである。アルバムを聞いていて,なんだかECMにしては雰囲気が違うと思うと,Steve Lakeがプロデューサーだったって経験は何度かしたことがあると思う。だが,このアルバムはSteve Lakeはあくまでもライナー担当で,音楽に関してはEicherの美学炸裂って感じというのが率直な思いである。

決して難解ではないのだが,ハードルが高い。しかも普通の一般的なジャズとは全然違う。そういう音楽であり,このアルバムは特定のリスナー(かつ結構限定的だろう...)には訴求しても,大多数の人にとっては「何のこっちゃ」にしかならないと思えるのだ。だが,ECMというレーベルの音楽をかなり聞いていれば,こういうのが苦にならなくなるのである。苦にならないどころか,むしろ快感になってくるのではないかという感覚と言ってもよい。世の中は猛暑に襲われているが,これを聞けば,8割方の曲で冷気が漂ってくる感じがするってところか。気まぐれで聞いたのだが,部屋の温度が数℃は下がった気がした私であった。星★★★★。

Recorded in January 1986

Personnel: Paul Bley(p), John Surman(ss, bs, b-cl), Bill Frisell(g), Paul Motian(ds)

2020年8月 3日 (月)

これも久々に聞いたら,またもスリリングな響きに痺れてしまった"Extensions"。

_20200802"Extensions" Dave Holland Quartet(ECM)

このアルバムを聞くのも久しぶりだったのだが,これほどスリリングでカッコいい音楽だったのか...と絶句してしまった私である。はっきり言ってしまおう。このアルバムの鍵を握るのはKevin Eubanksである。後にPrismのメンバーとして改めてDave Hollandと共演するKevin Eubanksの鋭いギターが,このアルバムのスリルを倍加させたと言っても過言ではない。Prismも素晴らしいアルバムだった(記事はこちら)が,このアルバムも同列に並べたい。

そもそもSteve ColemanやMarvin "Smitty” Smithというメンバーからも鋭い演奏になるのは想定できる。しかし,ここでのKevin Eubanksが加えたギターの音は,実に刺激的であり,PrismにKevin Eubanksを呼んだのも,Dave Hollandがこのアルバムでの共演を忘れられなかったのではないからではないかとさえ思ってしまった。

全6曲をHolland,Coleman,Eubanksがオリジナルを2曲ずつ提供して構成しているが,これはどこから聞いても刺激的で実に素晴らしいアルバム。こういうのはもっと頻度を上げて聞かねばならん!と改めて思った次第。反省も込めて星★★★★★。次は"Triplicate"でも聞くか(笑)。

Recorded in September 1989

Personnel: Dave Holland(b), Steve Coleman(as), Kevin Eubanks(g), Marvin "Smitty” Smith(ds)

2020年8月 2日 (日)

久しぶりに聞いたらタイトル・トラックのスリリングな響きに引き込まれてしまったEnrico Rava盤。

_20200730 ”The Pilgrim and the Stars" Enrico Rava (ECM)

ECMレーベルもリリースされるアルバムの数が多過ぎて,さすがに最近はストリーミング頼みになり,買うアルバムも随分減ったと思う。そうは言いながら,過去にリリースされたアルバムは結構な枚数を保有しているのだが,家人の言葉を借りれば,「いつ聞くの?死ぬまでに一回も聞かなんじゃない?」ということになってしまう可能性なきにしもあらずである。保有しているアルバムは記憶しているつもりだが,しょっちゅう聞くって感じのアルバムはそう多くはないのも事実だ。

Enrico RavaのECMのアルバムも結構な枚数になっているし,私もほぼ保有していると思うが,プレイバックの回数が多いかと言えば,必ずしもそうでもない。実のところ,RavaのアルバムではVenusレーベルの"Renaissance"をプレイバックする回数の方が多いのではないかとさえ思ってしまう。だが,こうして久しぶりに聞いてみると,タイトル・トラックのECMらしい出だしから始まって,熱を帯びてくる展開に痺れてしまった。今回久しぶりに聞いてみて,編成も同じということもあり,Paolo FresuのDevil Quartetの源流はこの辺にあったのではないかなんて思ってしまった。

まぁ,ここに揃ったメンツを考えれば,間違いないよねと思うのが普通なのだが,やっぱりこれはよい。私がラッパのワンホーン好きというのも影響しているところは多分にあるが,この硬派な(と言っても「どフリー」ではない)サウンドには痺れる。ECMの比較的初期のアルバムであり,既にリリースから45年を経過しているのに,全く古さを感じさせないって凄いことである。ちゃんと昔のアルバムも聞かないといかんという反省と自戒も込めて星★★★★★としてしまおう。Ravaのラッパの音は素晴らしいし,マジでカッコいいですわぁ~。

Recorded in June 1975

Personnel: Enrico Rava(tp), John Abercrombie(g), Palle Daelsson(b), Jon Christensen(ds)

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