先日のライブを受けて購入したToninho Hortaの新譜はアメリカン・スタンダード集だが...。
"Standards & Stories" Toninho Horta(Minas)
先日のToninho Hortaのソロ・ライブに関しては既にレポート済みだが,それは素晴らしいギターの技であった。それにン感銘を受けて購入を決めたのがこの新作であった。ただ,これが聞いてびっくりである。ライブがシンプリシティの極致だとすれば,こちらはコーラスやオーケストレーションまで施されて,ある意味真逆の世界である。聞いていて思い出したのがAntonio Carlos Jobimの"Terra Brasillis"。私にはオーバー・プロデュース,更には出来の悪いイージー・リスニングにすら聞こえてしまった。
聞いていて最も困ったのがコーラスやらバッキング・ヴォーカルやらである。Toninho HortaのヴォーカルはJobim同様ヘタウマの世界であるが,そこにあまりに仰々しいコーラスをつければどうなるかなんて火を見るよりも明らかだ。
録音は2018年~2026年に渡ってNYCで行われたものに,ブラジルでのレコーディングをオーヴァーダビングしたもののようで,ジャケにはNY Works Vol1と書いてあるから,続編も出てくるということなのかもしれない。しかし,私が聞きたかったのはToninho Hortaのギターの響きとそれに乗った彼の歌であって,こんな路線なら私にはもはや無用の長物だ。音源がストリーミングされていないので,試聴しないで買った私が悪いのだが,先日のライブのよき記憶と印象を台無しにされた思いだ。
この趣味の悪さは完全にプロデュースを務めたSandro Albertの責任であり,私は絶対にこれは評価しない(きっぱり)。せめて本作の中では,先日のライブでも披露した"My One And Only Love"ぐらいのレベルになぜ留めておけなかったのかと言いたい。これを聞くぐらいなら先日のライブの印象を再現可能な"Solo Au Vivo"を聞く。仰々しいアレンジメントとあほらしいコーラス隊ゆえに星をつける気にもならないのは全く残念。
二度と聞く気がしないと言ってはToninho Hortaに失礼だが,正直なところアルバムとしてはその程度のものだ。


























































































最近のコメント