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カテゴリー「ポップス」の記事

2025年12月 2日 (火)

2年も前に出ていた原田知世のカヴァー・アルバムを今頃聞く。

4 「恋愛小説4」原田知世(Universal)

このアルバムが2023年にリリースされていたことも全く知らなかったのだが,洋楽カヴァー集としては「恋愛小説」以来8年ぶりだったそうだ。私にとっては,原田知世のこの手のアルバムでは「カコ」への評価が突出していると言ってもよいが,それでも原田知世の声で洋楽を歌われることには相応の期待をしてしまう。そして選曲が適切であれば,相応の成果は得られるはずだと思う。なので,このアルバムをストリーミングで聞く際にも,それないの期待値はあったことは言うまでもない。

そして並んでいる曲を見れば,まぁ原田知世の声には合いそうだという曲が並んでいて,「わかっているねぇ」という感じだ。Joni Mitchellの"Both Sides Now"は「カコ」でもやっていたので再演となるが,ほかの曲も洋楽好きはまぁ反応すること間違いないというところだろう。

アルバムを聞いていると,ここでの原田知世のウィスパー・ヴォイスは相変わらず魅力的だし,通常のリスナーの期待値には十分応えるだろうと思えるのだが,アレンジメントにはもう一工夫あってもよかったのではないか。原曲へのリスペクトを含めれば,こういう感じでも仕方ないところもあろうが,破綻はなくとも少々当たり前すぎて,凡庸に響くというのは否めないと思えた。出来としては「恋愛小説」第1作と似たようなものという感覚だが,そうした中で,Neil Youngの"Only Love Can Break Your Heart"は実にいい曲だったと改めて気づかせてくれたこともあり,少々甘めの星★★★☆。

しかし,このジャケはどうなんだろうねぇ...。

Personnel: 原田知世(vo),伊藤ゴロー(g, prog),佐藤浩一(p),鳥越啓介(b),小川慶太(ds),角銅真実(perc),伊藤彩(vln),結城貴弘(cello),坂本楽(fl),北村聡(bandneon),SARA(vo)

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2025年11月 5日 (水)

Dionne WarwickボックスからDisc 3を聞く。

Here-i-am_20251101183601 Dionne Warwickの12枚組ボックス,"Make It Easy on Yourself: The Scepter Recordings 1962-1971"から今日はDisc 3。このディスク3は"Here I Am"と"Here Where There Is Love"の2枚のアルバムをカップリングし,ボーナス・トラックを3曲追加したもの。

"Here I Am"には特大のヒット曲は収められていないが,"I Love You Porgy"なんかを歌っているのが珍しいと言えば珍しいが,それでもほとんどは安定のBurt Bacharachサウンドと言ってよいので,ヒット曲があろうがなかろうが楽しめることは間違いない。だが少々地味だと思われても仕方がない部分があるのは事実だと思う。

Here-where-there-is-love しかしこのディスク3においてはもう一枚の"Here Where There Is Love"の方がはるかにDionne Warwickの魅力を示すものと思うし,曲も粒揃いだ。究極は"Alfie"(これがシングルのB面だったというのは信じがたいが)だと思うが,"Alfie"に限らずここにはBurt Bacharachサウンドに乗ったDionne Warwickの良さが凝縮されているとさえ感じてしまう。彼らに期待する音がここには詰まっていると思うし,これまで聞いてきたアルバム群においては,コラボレーションの成果としての一つのピークだったと言ってもいいのではないだろうか。まぁBob Dylanの「風に吹かれて」がDionne Warwickに合っているかは微妙だが,ここまでオリジナルと違うかたちならこれはこれでありだ。

このボックスに関してはいつも書いていることだが,やっぱいいですわぁ(笑)。

2025年11月 1日 (土)

リリースから35年!今なお瑞々しさが変わらないPrefab Sproutの傑作。

_20251023_0001 "Jordan: the Comeback" Prefab Sprout (Epic)

このアルバムがリリースされたのが1990年だから,購入したのは私のNYC在住中だったはずだ。そもそもアメリカ音楽指向の強い私がなぜこのアルバムを購入する気になったかは記憶の彼方ではあるが,店頭でプレイバックされていたのを気に入った可能性が高い。あるいはジャケの色遣いに惹かれた可能性もあるが,本作は心から買って正解だと思ったアルバムとなった。とにかくPaddy McAloonのソング・ライティングのセンスが素晴らしく,35年経った今でも魅力的に響く。購入した当時も何度聞いたかわからないぐらいよく聞いたから,今回久しぶりにプレイバックしても曲をよく覚えていた。主題の通り,その瑞々しさは不変であった。

Prefab Sproutとしての最新作は私が2013年のベスト作の一枚にも選んだ"Crimson / Red"なので,それからも12年という時間が経過しているが,今後アルバムが出るかどうかはもはやPaddy McAloonのワンマン・バンドと化したPrefab Sproutゆえ,Paddy McAloonの心持ち次第ということになろう。だが,このアルバムや"Crimson / Red"におけるような音を今一度聞きたいという気持ちになってしまった。

私がブリティッシュで惹かれるのはPrefab SproutやDeacon Blueのようなバンドなので,メロディ・ラインこそが私のバンドへの思い入れの支配的要素なんだろうと思える。そうした私の音楽的な好みにストレートに刺さる大傑作だと評価したい。そしてそんなメロディ・メイカーとプロデューサーとしてタッグを組んだのがThomas Dolbyなのだ。実に素晴らしい仕事ぶりだ。もちろん星★★★★★だ。

このアルバムのライナーにはメンバーの担当楽器の記載がないが,まぁ下記のような感じだろう。そして今更気づいたが,Jenny Agutterが1曲で語りの声を聞かせている。この人,「2300年未来への旅」やそのほかにもホラー映画に結構出ていたように記憶しているが,「アベンジャーズ」にも出ていたのねぇ。

Personnel: Paddy McAloon(vo, g, p, key), Martin McAloon(b), Wendy Smith(g, p, key, vo), Neil Conti(sa, perc) with Jenny Agutter(spoken words), Luís Jardim(perc), Judd Lander(hca), Phantom Horns

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2025年10月17日 (金)

先日購入のDionne WarwickボックスからDisc 2を聞く。

Dionne Warwickの12枚組ボックス,"Make It Easy on Yourself: The Scepter Recordings 1962-1971"から今日はDisc 2だ。このディスクには"Walk on by"を含む"Make Way for Dionne Warwick"と,"Unchained Melody"も入った"The Sensitive Sound of Dionne Warwick"の2枚のアルバムが収録されている。これらもまたまたBurt BacharachとHal Davidのプロデュースであるから,間違いないのだ(笑)。

Make-way-for-dionne-warwick

"Make Way for Dionne Warwick"には"Walk on by"だけでなく,"A House Is Not a Home"や"Reach Out for Me"も入っていれば,更には"(They Long to Be) Close to You"の最初期のヴァージョンが収録されているところの注目度が高い。全編を通して安定のBurt Bacharachサウンドと言ってよいもので,いかにもな音を聞いているだけで幸福感が満ちてくる。このアルバム辺りからが実質的なDionne Warwickの黄金期の始まりと言ってもよいかもしれない。9曲目と10曲目だけはBacharach / Davidチームのプロデュースではないが,9曲目の"Get Rid of Him"は元々Schirellsの歌のヴォーカルをDionne Warwickに置き換えたかららしい。10曲目は詳しいことはわからないが,Gerry Goffin / Carole Kingの曲だしねぇ。

The-sensitive-sound-of-dionne-warwick もう一枚の"The Sensitive Sound of Dionne Warwick"にはDionne Warwick自身の目ぼしいヒット曲は含まれていないのだが,Righteous Brothersがヒットさせる"Unchained Melody"を彼ら以前に取り上げているところがポイントと言ってよいだろう。結構派手なアレンジとなっていると感じるが,この曲に関してはやはりRighteous Brothersの印象が強いのは仕方ないところか。そのほかにシングル・カットされているのは"Who Can I Turn to"と"You Can Have Him"の2曲だが,まぁこの2曲も中ヒット程度で,そのほかのシングル関係はB面曲が4曲なので,やはり少々地味な印象を与えるのは仕方ないところだろう。ついでに言っておけば"You Can Have Him"のアレンジは,少々Dionne Warwickに不釣り合いな感じがする。一方で,後にKeith Jarrettも演奏するPeggy Lee / Victor Youngの"Where Can I Go without You”って選曲はナイスだが。

まぁ,そうは言っても,聞き流すもよし,傾聴するもよしというのがDionne Warwickなので,どのような局面においてもプレイバックされていても何の問題もないと感じさせるのであった。やっぱりいいですなぁ。

2025年9月25日 (木)

先日購入のDionne WarwickボックスからDisc 1を聞く。

Presenting-dionne-warwick

先日当ブログでも記事にしたように,Dionne Warwickの12枚組ボックス,"Make It Easy on Yourself: The Scepter Recordings 1962-1971" を入手したので,まずはそのDisc 1から順番に聞いて行こうというもの。このDisc 1はDionne Warwickの1stアルバム,"Presenting Dionne Warwick"と2ndアルバム,"Anyone Who Had a Heart"を組み合わせて,ボートラ2曲を収録したものとなっている。そもそもこの2枚からしてBurt BacharachとHal Davidが多くの曲を書き,プロデュースしていることからしても,どれほど彼らがDionne Warwickを買っていたかのうかがわれる。筒美京平がいしだあゆみや平山三紀を買っていたのと似たような感じもする。それがはるかに長期に渡っているのだから,Dionne WarwickとBurt Bacharachは決して切り離して考えることはできないのだ。

Anyone-who-had-a-heart まぁこの2枚には後の大ヒット曲のようなものは含まれておらず,2ndのタイトル・トラックがポップ・チャートの8位に到達した程度であるから,後の大ヒットに向けた助走期間と言ってよいアルバムだろう。Dionne WarwickはR&Bカテゴリーで捉えられることもあるが,私にとってはあくまでもこの人はポップス畑の人だと思っている。ソウルの世界での「黒い情念」みたいな感覚からはかけ離れた世界の音楽ではある。だが,Burt Bacharachの音楽に惹かれる私のような人間にとっては心地よいことこの上ないのだ。

どうもチャートの動きを見ていると,アメリカより英国で先に売れたように見えるが,このある意味クセのなさが英国においても多くの人に受けたと思えるのだ。逆に純粋R&B/ソウル好きからすれば,Dionne Warwickの評価は高まらないのではないかと思えてしまうが,それがどうした!?と開き直りたい。このディスクを聞いて,初めて聞いた曲も多数だが,何回でもリピートできてしまうのがDionne Warwick,あるいはBurt Bacharachの音楽のよさだと思った私であった。

Disc 1だけでこれだけはまってしまうのだから,このボックスは私をDionne Warwickの沼に誘うこと必定だと思ってしまった。いやぁそれにしてもいいねぇ。古臭いと言われれば否定はしないが,こういうのをエヴァ―グリーンというのだ。1枚聞いただけでボックスを買って正解だったと思ってしまった。聞けばわかるのだ。まじでたまりまへんわ。

2025年9月22日 (月)

またもやってしまった無駄遣い?Dionne Warwickの12枚組をゲット。

Dionne-warwick-make-it-easy "Make It Easy on Yourself: The Scepter Recordings 1962-1971" Dionne Warwick(SoulMusic Records)

またもやってしまったってところだ。Dionne Warwickの12枚組のボックス・セットを購入である。正直言っていつ聞くの?という感覚はあるし,Burt Bacharachとのコラボレーションを振り返るならば,ベスト盤でもいいのではないかという話もある。だが,私は全盛期と言ってよいこの時代のDionne Warwickのアルバムは聞いたことがなかったし,確実に楽しめるだろうという確信もあっての購入となった。

ストリーミングで聞けるものもあるのは事実だが,レア・トラックや未発表曲はやはり魅力的に見えてしまうのが,媒体指向の強い私の性だ。無駄遣いと言われれば返す言葉はないが,これから時間を掛けて聞く楽しみを与えてくれることを期待したい。当分は在宅勤務のBGMとなることで,きっと仕事も捗るであろう(爆)。

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2025年9月19日 (金)

豪華ゲストを迎えたStephen Bishopの引退アルバム。

Thimk"Thimk" Stephne Bishop (Life's a Bish)

Stephen Bishopは1951年11月生まれなので,まだ73歳である。年齢を重ねても現役で頑張るミュージシャンが増えたこの時代に,この年齢でラスト・アルバムをリリースするというのはちょっと早くないかと思いたくもなるが,関節炎を患ってのことのようだ。なので,このアルバムのセッションでは一切ギターは弾いていないようで,このアルバムでもクレジットには"Original Guitar Arrangement"とされているのはそういう理由だろう。但し,最後に収められた"You Can Laugh at Me"はStephen Bishopのギター弾き語りなのだが,これは埋もれていたテープを掘り起こした過去音源(おそらくはかつてのデモ音源)だろう。

そんなStephen Bishopが自身のラスト・アルバムと宣言した本作は,本人のWebサイトでCDとアナログが販売されていたが,現在はSold Out状態となっている。私は慌てて国内のショップ(結構高い!)から仕入れたものだが,これだけ売れているなら再プレスされる可能性もあるだろうから,未入手の方はストリーミングで当面我慢してもらうしかないというところだ。

Stephen Bishopと言えば,アルバム"Careless"か"Bish"からというのが普通だと思うが,私もこの2枚,特に"Careless"は大好きなアルバムであった。中学生か高校生の頃に聞いた"On and On"の瑞々しさは忘れがたいし,その後の映画「トッツィー」の"It Might Be You"も印象深かった。声が魅力的な上に,いい曲を書く人なのだ。

さすがにこのアルバムでは歌は厳しい部分も出てきているのは事実だが,それを補っているのが豪華なゲスト陣。彼らの演奏や歌唱はエンジニアが別にクレジットされているところから,かなりの部分はオーバーダビングだろうが,それでもこれだけのメンツが集うところにStephen Bishopの人徳が感じられるのだ。仲間たちとのハーモニーを聞いているだけで感動してしまう。

このアルバムは過去の曲の再演や,これまで未発表だった曲で占められているが,やはりいい曲が揃っていると言える。ストリーミング版で最後に収めらている"A Message from Stephen"は,Stephen Bishopの結構笑わせる語りで始まり,Jimmy Webbがピアノで奏でる"On and On"で締めて泣かせる。媒体版にはその後に2曲のボーナス・トラックが入り,更には映像へのリンクも記載されている。

純粋に音楽だけで評価すれば決して満点のアルバムとは言えないだろうが,このアルバムは聞くに値するアルバムであることは間違いない。このアルバムの位置づけも鑑み,敢えて星は付けないが,私はしみじみとしながら聞きながら,Stephen Bishopのこれまでの活動に感謝したいと思っていたのであった。これまでグラミーには縁のなかったStephen Bishopだが,もしこの作品でグラミーを獲るようなことになれば,それこそ本人にとっても素晴らしいことだと思える。そうなるように是非音楽界も気を利かせて欲しいよなぁ。

Personnel: Stephen Bishop(vo, g), Eric Clapton(g), Marcus Eaton(g, synth, perc, vo), Christopher Cross(g), Greg Leisz(pedal steel), John Jarvis(p), Greg Phillinganes(p, el-p), Gerry Beckley(p, vo), Michael McDonald(el-p, org, vo), David Benoit(p), Dave Grusin(p), Steve Porcaro(el-p), Jimmy Webb(p), Mark Inti(b), Leland Sklar(b), Nathan East(b), Sean Hurley(b), Mai Leisz(b), Steve Gadd(ds), Jake Reed(ds, perc), Nic Collins(ds), Jack Tempchin(hca), Mehgan Cassidy(vln, vla), Sting(vo), Leah Kunkel(vo), Art Garfunkel(vo), James Lee Stanley(vo), Graham Nash(vo), Dewey Bunnel(vo), Jeff Larson(vo), David Pack(vo), Kenny Loggins(vo), Hunter Hawkins(vo), Marilyn Martin(vo), Liz Lieber(vo), Stephen Bishop, Jr.(laugh and sneeze)

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2025年9月10日 (水)

たまにはYumingでもということで,今日は「流線形’80」。

_20250909_0001 「流線形'80」松任谷由実 (東芝EMI)

久しぶりにユーミンのCDをプレイバックした。全部とは言わないまでも,そこそこYumingのアルバムは保有しているいるが、このアルバムはバラエティに富んでいると感じる。松任谷正隆のアレンジメントのせいというところもあると思うが、それでもアナログで言うとA面を構成する5曲はいかにもYumingらしく,冒頭の「ロッジで待つクリスマス」から「埠頭を渡る風」への流れはまさに鉄板。5曲目の「魔法のくすり」はこれぞユーミンの歌いっぷりだと思うのはきっと私だけではないはずだ。

一方,アルバム後半に入って,いきなりソウル・テイストを感じさせる「キャサリン」には驚いたが,果たしてこのアレンジがYumingに合っているのかは微妙なところ。むしろ「Corvett 1954」のボサノヴァ・アレンジが実に心地よくて、このアルバムの中で一番好きな曲と言ってもいいぐらいだ。来生たかおのヴォーカルもいいしねぇ。そしてこれもYumingらしい「入江の午後3時」をはさんで,最後の2曲はストリングスは歌謡曲的なところさえ感じるアレンジになっていて,へぇ~ってなってしまうのだ。まぁ最後の「12階のこいびと」の歌詞は決して歌謡曲的ではないが。あくまでもサウンド的な話と思って頂ければと思う。

このアルバムがリリースされたのが1978年で,もはや半世紀近い時間が経っていることを考えれば,今でも聞ける感覚というのは立派だと思う。それは私が同時代を過ごした年代ということあるかもしれないが,その点は評価しなければならないと思う。このバラエティに富んだ曲調もあるし,本作が私にとってYumingの最高作ではないというところもあるが,まぁYuming黄金時代の一枚と言ってもよいアルバムだろう。星★★★★☆。尚,ギターのTed M. Gibsonとは吉川忠英の変名らしい。

Personnel:松任谷由実(vo),松任谷正隆(key, arr),林立夫(ds),渡嘉敷祐一(ds),斉藤ノブ(perc),ラリー須永(perc),Pecker(perc),高水健司(b),鈴木茂(g),松原正樹(g),山下達郎(g, vo),Ted M. Gibson(g),来生たかお(vo),尾形道子(vo),槇みちる(vo),井上知子(vo) with Horn and Strings(クレジットは記載されているが,詳細略)

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2025年8月 6日 (水)

Carly Simonがスタンダード中心に歌った”Torch”。

_20250803_0002 "Torch" Carly Simon(Warner Brothers)

1981年にCarly Simonがリリースした所謂トーチ・ソング集ゆえの"Torch"である。プロデュースはMike Mainieriが務め,複数のアレンジャーが豪勢なオーケストレーションを提供していて,結構コストが掛かっていると思わせるゴージャスなアルバムである。

そもそもこういうアルバムをどうしてCarly Simonがリリースする気になったか謎としても,James Taylorとの離婚時期と重なったことは偶然ではあるまい。よって,ゴージャスではあっても,チャラチャラした感覚は全くない。

ただ,当時のリスナー,あるいはCarly Simonのファンがこういう音楽を彼女に求めていたかと言えば,おそらくそんなことはないと思われる。私の感覚では彼女の声はこういう音楽へのフィット感は今一つだと思えるのだ。後年Linda Rosntadtも"What’s New"に始まるスタンダード・アルバムを作るが,そちらが結構売れたのとはちょっと訳が違った。

アナログの時代で言えばA面が相当しっとりした感じであるのに対し,B面1曲目の"Hurt"のイントロにびっくりさせるし,歌いっぷりも違うのはどうにも私は居心地が悪い部分があるのだが,それはこの曲がシングル・カットされたからだということもあるとしても,ちょいと雰囲気が違い過ぎないか。そんなこともあって,もしこのアルバムをアナログで保有していたら,まず間違いなくA面中心のプレイバックになっていただろうな。それはDavid SanbornやPhil Woodsのソロゆえの部分もあろうが,間違いなくムードはA面の方がいいと思えた。ということで,決して悪いとは思わないが,星★★★☆ってところか。

それにしても,最後に収められたStephen Sondheim作の"Not a Day Goes by"がいかにもStephen Sondheimだなぁと思わせる曲調なのには,思わず笑みが洩れたあ私であった。これが作曲家の個性ってもんだな(笑)。

Personnel: Carly Simon(vo), Lee Ritenour(g), High McCracken(g), Jay Berliner(g), Warren Bernhardt(p, el-p, synth), Mike Mainieri(p, vib, marimba), Anthony Jackson(b), Rick Marotta(ds), Grady Tate(ds), Jerry Marotta(ds), David Sanborn(as), Phil Woods(as), Michael Brecker(ts), Randy Brecker(tp), David Nadien(vln), Don Sebesky(arr), Marty Paich(arr), Robert M. Freedman(arr), Jimmy Wisner(arr)

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2025年6月 9日 (月)

久しぶりに10CCを聞く。今回は"Bloody Tourists"。

_20250607_0001 "Bloody Tourists" 10CC(Mercury)

久しぶりに10CCのアルバムを取り出した。今回は78年の本作である。10CCは今もなおライブを行う現役バンドではあるが,人気という点ではこの辺りまでだったのではないかと思う。本作は冒頭の"Dreadrock Holliday"で,いきなりレゲエのリズムが聞こえてきた時にはびっくりしたのも今となっては懐かしい。

10CCのいいところはその優れたポップ・センスだったと思うし,10年前にビルボード・ライブ東京でのライブに接した時もそれは健在だと思った。私がティーン・エイジャーだった頃は本当にFMでよく流れていたし,今でも歌える曲はある。だが,このアルバム辺りになると,目立つヒット曲は"Dreadrock Holliday"ぐらいしかなくなるし,その他の収録曲も悪くはないとしても,過去のアルバムに比べると印象が薄いものになってしまっている。何と言ってもこれの前作がヒット曲満載のライブ盤だったから尚更そういう感じがしてしまうのだ。

このアルバムには"Tokyo"というEric Stewartの曲が収められているが,日本でのポピュラリティを受けてのところもあろうが,それでも「着物」だ,「芸者」だと歌われると何だかなぁと思ってしまう。まぁそれでもそれなりの曲も含まれているのでそこそこ楽しめることは楽しめるのだが,全体を通しての評価は星★★★ってところ。

Personnel: Eric Stewart(vo, g, p, el-p, synth, perc), Graham Gouldman(vo, b, g, zither, perc), Rick Fenn(g, b, synth, org, sax, perc, vo), Paul Burgess(ds, perc, vib, vo), Stewart Tosh(ds, perc, tb, vo), Duncan MacKay(p, el-p, synth, vln, perc) 

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