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カテゴリー「ロック」の記事

2023年2月 3日 (金)

Bonnie Raittが豪華ゲストを迎えたライブ盤を久々に聞く。

_20230202"Road Tested" Bonnie Raitt(Capitol)

昨年リリースされた"Just Like That..."も実によかったBonnie Raittであるが,今なお現役で頑張る彼女のデビュー25周年を記念した95年のライブ・アルバムを久しぶりに聴いた。アルバム"Nick of Time"により勢いづいた後のライブであり,当時のアルバムを支えたDon Wasとの最後のコラボレーションとなっている。

25周年を祝うだけに多様なゲストを迎えており,そうした点は聞きどころとなるが,ゲストを迎えていない曲の演奏がこれまたいいだけに,バンドだけのライブ・アルバムも聞きたくなってしまう。10年後に録音された"Decades Rock Live"は私は未聴だが,そちらも35周年記念ということでゲストを迎えたものだけに,企画を変えてもいいのになぁと思ってしまう。

しかし,ここで聞かれるBonnie Raittのスライド・ギターの技にはまじで唸らされる。エレクトリックであろうが,アコースティックであろうが,Bonnie Raittのギターの腕は確かなものであり,「歌って弾ける」Bonnie Raittの魅力であり,強みを感じさせられるものである。アコースティック・セットの渋さも素晴らしい。

このアルバムには"Louise"も入っているが,どこかで聞いたことがあるなぁと思っていた。Bonnie Raitt本人もアルバム"Sweet Forgiveness"でカヴァーしているようだし,Linda Ronstadtも歌っているようだが,考えてみると,私がこの曲を聞いていたのは,Leo Kottkeの"My Feet Are Smiling"においてであったなぁと気づいた。Bonnie Raittでもなく,Linda Ronstadtでもなく,Leo Kottkeってことに我ながら笑ってしまったが,いろいろなミュージシャンがカヴァーしたくなるいい曲であった。

ともあれ,歌手であり,ギタリストであるBonnie Raittの魅力を再認識できるアルバムであった。星★★★★☆。

Recorded Live at the Schnitzer Auditorium, Portland on July 11-13, and at the Paramount Theater, Oakland on July 16, 18 & 19, 1995

Personnel: Bonnie Raitt(vo, g, key), Glen Clark(key, hca, vo), Debra Dobkin(perc, vo), Ricky Fataar(ds), James "Hutch" Hutchinson(b, vo), Mark T. Jordan(key, g, mandolin, vo), George Marinelli(g, mandolin, vo) with Bruce Hornsby(vo, p, accor), Ruth Brown(vo), Charles Brown(p, vo), Kim Wilson(hca, vo), Bryan Adams(vo, g), Jackson Brown(vo, g) 

2023年2月 1日 (水)

改めてDerek Trucks入りのAllman Brothers Bandを聞く。

_20230130-2 "Hittin’ the Note" The Allman Brothers Band(Peach/Sanctuary)

全くもって不思議なことに,このブログではDerek Trucksについては何度も記事を書いているのだが,Allman Brothersについては何も書いていないってのはどういうことか?と思ってしまった。Gregg Allmanについては書いているし,Duane Allman関連の記事も書いているが,Allman Brothersの記事が一本もないっていうのは,我ながら「なんでやねん?」と言わざるをえない。

とかなんとか言いつつ,先日Little Featのボックスも買ったばっかりやんけ!と言われれば,返す言葉はないのだが,ここでAllman Brothersについて記事を書くべく,Derek Trucksが入ったAllman Brothersとしての唯一のスタジオ作,そしてAllman Brothersとしては最後のスタジオ作である本作を取り出した私である。

このアルバムが出た頃は,Dicky Bettsが抜けて,ギターはWarren HaynesとDerek Trucksになった訳だが,長年のファンにとってはDicky Bettsの不在は残念だったらしい。この「らしい」というのは自分ではそんなことは感じてもいないからにほかならないが,Dicky Bettsの抜けた穴をDerek Trucksが埋めていると言ってよい働きには改めて感心してしまう。この時,Derek Trucksは22歳の頃だが,スライドの技はまさに完璧と言っても過言ではない。まじでこの当時から凄かったよねぇと思わざるを得ないのである。

昨今のDerek Trucksは,カミさんのSusan Tedeschiとのバンド活動がほとんどで,正直言って最近Susan Tedeschiの声に飽きてきたところがある私としては,このアルバムにおけるGregg AllmanやWarren Haynesのようなヴォーカルとの演奏もそろそろ期待したくなるような出来。最近のアルバムより興奮してしまったと言っては言い過ぎかもしれないが,実にカッコいいと思えるアルバム。星★★★★☆。

Recorded in December, 2001 & April, 2002

Personnel: Gregg Allman(vo, org, p, key), Butch Trucks(ds), Jaimoe(ds), Warren Haynes(g, vo), Marc Quinones(perc), Oteil Burbridge(b), Derek Trucks(g)

2023年1月23日 (月)

ライブ演奏なのにフェード・アウト?と驚いたのも今は昔の10CCのライブ・アルバム。

_20230120 "Live and Let Live" 10CC(Mercury)

以前にも書いたことだが,10CCの全盛期は70年代中盤から後半にかけての時期だと思うが,そうした時期にリリースされたのがこのライブ・アルバムである。以前,私は本作をアナログ盤で保有していたが,今ではMercury時代(75-78年)のアルバムを集成したボックス・セットに収められたものとして聞いている。このボックス,どうせなら1stと"Sheet Music"も入れてくれればよかったのにと思うが,まぁいいや。

このアルバムを初めて聞いた時,ライブ演奏にもかかわらずフェードアウトする曲があってびっくりさせられたものだが,当時の論調はスタジオでの演奏を再現する「能力」みたいな感じだったように記憶する。しかし,10CCの曲はそんなテクニカルなものではないので,プロダクションに対するこだわりの裏返しと考える方が正確ではないかと思える。

このアルバムはGodley & Creme組が抜けた後にリリースされた"Deceptive Bend"ツアーの位置づけらしく,同作からの曲が多く,過去のヒット・パレード的ではないが,当時の10CCの進行形のライブというかたちで捉えればいいものだろう。その辺り,ベスト盤的な位置づけにしていいようにも思えるが,ソングライターとしてのEric StewartとGraham Gouldmanは,Godley & Creme色を薄めたいと思っていたのかもなぁと思う。

いずれにしてもよく出来たライブ盤で,バンドの実力も十分捉えられたものだと思う。そして,やっぱりいい曲書くわと改めて感じさせられた。星★★★★。しかし,このジャケは...ってところだが。

Recorded Live at Hammersmith Odeon on June 18-20 and at Manchester Apollo on July 16-17, 1977

Personnel: Eric Stewart(vo, g, p, el-p), Graham Gouldman(vo, b, g), Rick Fenn(g, b, vo), Tony O'Malley(vo, p, key, synth), Paul Burgess(ds, perc, el-p), Stewart Tosh(ds, perc, vo)

2023年1月20日 (金)

Little Featボックスから今日は”Time Loves a Hero”:随分Little Featのイメージと違うサウンドと言うべきか。

_20230117 "Time Loves a Hero" Lettle Feat(Warner Brothers)

先日ゲットしたLittle FeatのWarner音源の集成ボックスをランダムに聞いている。本日は6作目のアルバム,"Time Loves a Hero"なのだが,これが随分Little Featに私が持つ印象と異なるサウンドでびっくりしてしまった。

端的に言ってしまえば,泥臭いイメージではなく,洗練された都会的サウンドと言うべきか。Doobie BrothersがMichael McDonaldの加入と,Tom Johnsonの病気によってバンド・サウンドが変化させた時を思い起こさせるような違いを感じる。だって,"Day at the Dog Races" なんて変拍子のインストだし,都会的ファンク・フレイヴァーもそこかしこに聞かれる。これはリーダー,Lowell Georgeがリード・ヴォーカルを3曲しか取っていないことから,アルバムへの関与度が低いことを反映したものと言えるかもしれないが,この違いをどう受けとめるかによって評価が変わるアルバムだ。

このサウンドの変化を裏付けるように,このアルバムにはDoobie BrothersからMichael McDonald,Patrick Simmons,Jeff "Skunk" Baxterがゲストで参加しているが,特にMikeとPatがヴォーカルで参加した"Red Streamliner"なんて,もろに"Takin’ It to the Streets"で聞かせたDoobie Brothersのサウンドを踏襲したものと言ってもよい。この曲を書いたのはBill Payneだが,Bill PayneはDoobiesのアルバムにも参加していたし,まぁ相互の触発ってのはあったのかもしれないが,それにしてもこれにはびっくりしてしまう。まぁ,プロデューサーが同じTed Templemanだったってこともあるだろう。

Doobie Brothersの場合はサウンドの洗練化後も,特にアルバム,"Minute by Minute"で大きな成功を収めたが,Little Featの場合,本作の次作は"Waiting for Columbus"であるから,従来路線に戻ったことからすれば,これはやはり一時的なものであったと考えた方がいいのかもしれない。だが,音楽だけで冷静に判断すれば,これはこれでありだと思わせるし,決して悪いアルバムとは思わない。単にそれまでのイメージと違うということが,Little Featファンからは反感があったかもしれないが,私のようにこれまで彼らの音楽に対して触れていない人間からすると,「へぇ~」って感じであった(笑)。彼らの本質とは違うかもしれないが,音楽としては相応に楽しめる。星★★★★。

Personnel: Paul Barrère(vo, g), Sam Clayton(perc, vo), Lowell George(vo, g), Kenny Gradney(b), Richie Hayward(ds, perc, vo), Bill Payne(vo, p, synth, marimba) with Greg Adams(tp), Jeff "Skunk" Baxter(dobro), Emilio Castillo(ts), Mic Gillette(tb, tp), Stephen "Soc" Kupka(bs), Michael McDonald(vo), Lenny Pickett(as, ts), Patrick Simmons(g, vo), Fred Tackett(mandocello, g)

2023年1月18日 (水)

Everything but the Girl:24年ぶりのアルバム・リリースを前に。

Ebtg

Everything but the Girlがこの春,24年ぶりとなる新作"Fuse"をリリースするというニュースは,長年の彼らのファンにとっては待望と言ってよい知らせであった。その間,Ben Watt,Tracy Thornの各々がソロ・アルバムをリリースしていて,それらはそれらで実によいアルバムだったのだが,この二人がユニットで生み出すサウンドへの渇望感も一方に存在していたのは事実であった。

そんな彼らがアルバムのリリースを前に先行して"Nothing Left to Lose"のMVを公開しているが,これを見ると,どちらかと言えばやはり後期の彼らのサウンドを踏襲した感じかなと思えるものである。私にとって,彼らのアルバムはリミックス音源を集めた"Adapt or Die: Ten Years of Remixes"が最新のものということになるが,Ben Wattが一時期DJ活動に熱心だったこともあり,アコースティックな路線ではないとは思っていたが,まずは想定通りというところか。いずれにしても,新作がアルバム全体を通して,どのようなサウンドになっているかが楽しみであり,リリースを首を長くして待っている私である。

ということで,"Nothing Left to Lose"の映像を貼り付けておこう。それにしても,上の近影を見ると,Tracy Thornの髪が綺麗な白髪になっているが,彼女は私とほぼ同年代(私より一つ下)なので,染めているのかなぁなんて想像してしまった。

2023年1月14日 (土)

Jeff Beckを偲んで,なのだが,この荒々しさに改めて興奮してしまう。

_20230112 "Jeff Beck Live at BB King Blues Club" Jeff Beck(No Label)

先日亡くなったJeff Beckの音源をずっと聞いている私である。手持ちのアルバムを次から次へとプレイバックして,Jeff Beckの音楽を振り返っている中で,どのアルバムについて書こうか考えていたが,2003年にレコーディングされて,当初はWebを通じて販売されていたこのライブ盤を取り上げることにしよう。その後,正規盤としても日本では発売されたが,私はネットで購入したもの。

確か本作もオフィシャル・ブートレッグ的な扱いだったと記憶するが,そのためという訳でもないだろうが,クレジットもほとんどなく,参加ミュージシャンも書いていない。しかし,ここで演奏しているのはTony HymasとTerry Bozzioという"Guitar Shop"でのトリオである。そもそも"Guitar Shop"も相当激しいアルバムであったが,このライブは輪を掛けて激しい。ライブならではのラフさというのもあるとは思うが,この激しさはレベルが違う。"Scatterbrain"なんて,明らかにトチ狂っている。21世紀になってJeff Beckはライブ・アルバムを何枚か出しているが,私が聞いたものの中では断トツの強烈さで迫ってくる。聞いているこっちとしても,静かに追悼って感じには絶対ならない。

メンツがメンツだけに"Guitar Shop"からの曲が多いが,そのほかのアルバムからも満遍なく選曲されているが,総じてここまで激しくやらなくてもいいんじゃない?ってぐらいに感じさせる中で,"People Get Ready"とかやってくれるとホッとする。それぐらい全編を通じてのテンションが高く,聞き通すには体力が必要である。これに比べれば,Jan Hammerとのライブ盤なんて聞き易いものだ(きっぱり)。

聞くのには体力は必要だが,聞き終わった後にはJeff Beckを失った喪失感が押し寄せてくるってところである。改めて惜しい人を亡くした。

Recorded Live at B.B. King Blues Club & Grill, NYC on September 10, 2003

Personnel: Jeff Beck(g), Tony Hymas(key), Terry Bozzio(ds)

 

2023年1月13日 (金)

追悼,Jeff Beck。

Jeff-beck

Jeff Beckの突然の訃報であった。突発性の細菌性髄膜炎で78歳の生涯を閉じたとのことであるが,生涯現役を貫きそうだと思えた人だっただけに,この訃報はあまりにショッキングであった。

思えば,私がJeff Beckのライブに接する機会は結局一度しかなかったが,Jeff Beckの音楽との付き合いは45年ぐらいになるはずだ。初めて買ったアルバムは"Wired"だったはずだが,「歌のないロック」(決してフュージョンではない)は当時の私にも非常に新鮮に感じられたし,"Goodbye Pork Pie Hat"のような曲を通じて,まだジャズを大して聞いていなかった私にCharles Mingusという名前に触れる機会を与え,Jan HammerやNarada Michael Waldenのようなミュージシャンに初めて触れたのも"Wired"だったはずだ。また,Jeff Beckが"Jorney to Love"やほかのアルバムに参加していることで,Stanley Clarkeを聞くということもあった。それは私がReturn to Foreverのアルバムを聞く前のことである。その頃,Jeff BeckとStanley Clarkeは来日公演をしたはずだが,残念ながらチケットが取れず,行くことはできなかった。

"Wired"に続いて,"Blow by Blow"やJan Hammerとのライブ盤を買い,更にJeff Beckにはまっていった私だが,当時久々のスタジオ録音作となった”There and Back"リリース当時の盛り上がりも懐かしい。その頃,ぶっ飛んだのはJan Hammerとのライブにおける超高速"Scatterbrain"と,"There and Back"の"Space Boogie"だったように思う。その後もアルバムが出る度に買っていたような気がするし,遡及してJeff Beck GroupやBB&Aのアルバムも購入したが,いいものもあれば,そうでもないものあったとは言え,やはり好きだったことには間違いない。Jeff Beck Groupのメンツによって結成されたHummingbirdだって追っかけてしまうのだから,我ながら相当なものだ。そうは言っても,結局のところ,私にとっては上述の"Blow by Blow"から"There and Back"に至る4枚がJeff Beckのイメージを作り上げたものであったことは間違いない。この4枚が出たのがミドル~ハイ・ティーンに至る時期だから,そう思えるのも当然と言えば当然なのだ。

Jeff Beckのイメージとは,私にとってはギター1本で勝負して,その場をかっさらっていくというものだが,さまざまなテクニックを駆使したプレイぶりはまさに孤高の境地という感じであった。だからこそ,陳腐な表現ではあるが,「ギター・ヒーロー」という呼び方が最も似つかわしいのはJeff Beckその人であった。"Blow by Blow"が出た時の邦題は「ギター殺人者の凱旋」なんてなっていたはずだが,噴飯ものだと思っていた「ギター殺人者」という表現があながちはずれていないとさえ思えてきてしまった。

そんなJeff Beckは昨年Johnny Deppとの共演盤を出してびっくりさせた(私はストリーミングで聞くに留まったが...)が,この二人でライブもやっていたはずなので,それだけに今回の訃報は急に過ぎるのだ。しかし,Jeff Beckが亡くなっても,彼の業績は不滅のものであるし,これからも私はJeff Beckのアルバムをことあるごとにプレイバックしていくはずだ。本当に惜しい人を亡くしたと思わざるをえない。いずれにしても,2016年のDavid Bowieの訃報並みの衝撃を受けた私であった。

R.I.P.

2023年1月 6日 (金)

Little FeatのWarnerボックスから,今日はデビュー・アルバム。

_20230103 "Little Feat" Little Feat(Warner Brothers)

先日購入したLittle Featのボックスをゆっくり聞いていこうということで,今日は彼らの1stアルバムである。

私が初めてLittle Featという名前を認識したのは,Doobie Brothersの"Stampede"を購入した際に,そこにLittle FeatのBill Payneが参加というライナーの記述であったはずだ。今を遡ること37~38年前ってところではないかと思う。当時のDoobie Brothersの音楽を聞いて,そのワイルドな感覚(と言っても今にして思えば,"Stampede"は若干洗練されてきていたが...)に大いなる魅力を感じてのレコード購入だったが,そこからLittle Featの音楽に直行することはなかった。

ボックスの記事にも書いたが,その後も私はLittle Featの音楽と縁深かったとは決して言えない。だから,恥ずかしながら,この彼らの1stアルバムを初めて聞いたというのが実態である。だが,今回,この作品を聞いてみて,当たり前ではあるが,Little Featの音楽は最初からLittle Featだったねぇって感じてしまった。

私はこのブログにも書いてきたように,ロックにおいては一部の例外を除けば,ブリティッシュよりも圧倒的にアメリカン・ロックを好む傾向が強い。ここでの音楽はそうした私の嗜好にずっぽしはまって来るって感じで,人生のもっと早い時期に触れていれば,私の音楽への嗜好は更にアメリカ寄りになっていたかもしれないなぁなんて感じてしまった。Lowell Georgeは自らも優れたスライド・ギタリストであるにもかかわわらず,"Willing"(一般的には2nd収録の"Willin'"として知られているようだが,裏ジャケには"Willing"と書いてある)ではRy Cooderにボトルネックを弾かせてしまうところに奥ゆかしさを感じてしまうし,"Forty-Four Blues / How Many More Years"でもRy Cooderにギターを任せているようだ。こういうコンビネーションが聞けるというのも,アメリカン・ロック好きには実に魅力的に響くのだ。

Little Featの音楽が売れたって話はあまり聞かないが,ちょっと渋過ぎたのかもしれないなぁと思いつつ,リリースから半世紀以上経った今聞いても,私のようなリスナーには十分な訴求力を持っているのが素晴らしい。もちろん,現在の若い人たちに受けるかと言えば疑問だが,いい音楽は時代を超越すると思いたい。星★★★★☆。そして,今となってはLowell Georgeの娘,Inara GeorgeのBirds and the Beeにはまるのだから,何かの因果を感じてしまう私であった。

Personnel: Lowell George(vo, g, hca), Bill Payne(key, vo), Bill Payne(key, vo), Roy Estrada(b, vo), Richard Hayward(ds), Ry Cooder(g), Sneaky Pete(pedal-steel)

2023年1月 4日 (水)

今更ながらLittle Featの音楽に触れる。

Rad-gumbo "Rad Gumbo: The Complete Warner Bros. Years 1971-1990" Little Feat(Warner Brothers/Rhino)

私は決してLittle Featのいいリスナーではなかった。もちろん,全然聴いていない訳ではない。しかし,アメリカン・ロック好きのくせに,真っ当に聞いたのは"Dixie Chicken"と"Waiting for Columbus"ぐらいではなかったか。Lowell Georgeのスライドのプレイは,ほかのミュージシャンのアルバムでも結構聞いていたからまぁいいやと思っていたのではないかとも考えられるが,ストリーミングで彼らのアルバムを聞いていると,結構なフィット感を覚えて,改めて聴いてもいいのではないかと思ってしまった。やはりアメリカン・ロック好きにはぐいぐいと訴求してくるのだ。

そんな私が,Little FeatのWarner時代の音源を集成したボックスがあると知って,う~む,これは欲しいかななんて思ってしまったのだが,いかんせん中古でも無茶苦茶な値段がついている。なので,オークション・サイトを見ていたらまぁまぁ手頃な価格で出ていたので,ついつい入札,そしてゲットとなった。

タイトル通り,このボックスは71年から90年のアルバムから構成されているが,Lowell Georgeの死後のアルバムも含まれている。そこに加わっているのはPure Prairie LeagueやAmerican Flyerでのアルバムでも知られるCraig Fullerであった。Craig FullerについてはEric Kazとの双頭作"Craig Fuller Eric Kaz"も好きな私(それに関する記事はこちら)だから,Lowell George亡き後の音源にも期待してのことである。

いかんせん枚数が多いので,ゆっくり時間を掛けて聞くことになるだろうが,これは絶対にいい買い物だったと思いたい。今更何言ってんの?と言われれば返す言葉はないが,温故知新なのだ。これから暫くはLittle Featを浴びることにしよう(笑)。

2022年12月29日 (木)

2022年の回顧:音楽編(その1:ジャズ以外)

2022-albums1

今年の回顧,音楽編の第1回である。私の場合,全方位ではありながら,結構偏った音楽の聞き方をしているが,そうした中で私が感銘を受けたアルバムを挙げておこう。今回はジャズ以外の音楽からのチョイス。昨今は購入する前にストリーミングで大体はチェックできるから,無駄遣いは減ってはいると思うが,そうした中でも最も印象に残ったアルバムということになる。

今年,私が一聴した瞬間から素晴らしいと思っていたのがAoife O’Donovanの"Age of Apathy"であった。Joe Henryがプロデュースした本作は,まさに私にとっての「どストライク」であった。そもそもJoe Henryへの信頼度が基本的に高い私であるが,やはりこのプロデュース力は素晴らしいと思えたし,それに応えたAoife O’Donovanも見事であった。当ブログで本作を取り上げた際に私は「清新な音」と書いているが,リモートで制作されたとは思えない素晴らしいアルバムだったと思う。

そして,アメリカン・ロック好きの私としては,こういう音を出されるだけで全面的にOKだと思えてしまったのが,Taj Mahal とRy Cooderの"Get on Board"であった。これぞ渋さの極致,歳を取っても枯れることない彼らの音楽に触れて,還暦過ぎのオヤジである私ももっと頑張れるのではないかと思ってしまったのである。

アメリカン・ロック好きにとって,もう一枚忘れられないのがBonnie Raittの"Just Like That..."であった。ほぼ固定メンツのバンド・スタイルでレコーディングしてしまうところも現役感に満ちているが,こちらの想像をはるかに上回る出来のよさだったのには驚かされた。正直,これをストリーミングで済ませようとしていた自分を恥じたアルバム。それぐらい素晴らしいのだ。

そして最後は,Larry KleinがプロデュースしたLeonard Cohenトリビュート作である"Here It Is: A Tribute to Leonard Cohen"である。これぞ見事なプロダクションと言わざるをえない逸品であり,多様なミュージシャンを招きつつ,一本筋が通った優れたトリビュート作品となっていた。Larry Klein,さすがである。これはジャズ編に入れる価値もあるが,歌手の多様性を重視してこちらに入れた。

ほかにもあれはどうした,これはどうしたというものもあるが,私の中ではこれらのアルバムへのシンパシーが非常に強いということにしておこう。付け加えるとすれば,Steve Reichの2作品,そしてECM New Seriesでの現代音楽(+α)作品も大いに楽しんだ私であった。

そして今年残念だったのがChristine McVieの突然の訃報。彼女のソロ・キャリアからのリメイクも施したベスト盤である"Songbird: A Solo Collection"を聞いて,改めて追悼したいと思う。

Christine-mcvie-songbird

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