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カテゴリー「ロック」の記事

2021年9月16日 (木)

ようやく記事をアップ:Deacon Blueのライブ・アルバム。

Deacon-blue ”Live at the Glasgaw Barrowllands" Deacon Blue (e.a.r. music)

彼らの最新作である"City of Love"の記事をアップした時に,このライブ盤の記事をアップしていないのはなんでやねん?みたいなことを書いたが,本当に書きそびれてしまったというのが正直なところなのだ。よくよく調べるとその後,"Riding on the Tide of Love"というEPをリリースしているので,"City of Love"は最新作という訳ではないが,それは未聴である。"City of Love"については若干辛口の評価だった私だが,それに先立つライブ盤を,リリースから4年以上経ってアップするのもなんだかなぁというところなのだが,やっぱりこれが素晴らしいので,アップせざるをえない。

私がDeacon Blueというバンドに惹かれるのは,Ricky Rossの書く曲のポップさゆえであるが,バンド歴を重ねてもこのバンドの持つ瑞々しい感覚が不変なのが素晴らしいと思える。Ricky Rossは私よりも年長であるが,全然そういう年齢を感じさせないポップな感覚を失わないところは,還暦を過ぎた私も見習わなければならないとつくづく思ってしまう。

冒頭を"Come Awake"のようなゆったりした曲で飾るというところは意表を突いているが,その後の王道ポップへの流れを作り出すためのプレリュードと言ってもよく,まさに彼らのベスト盤的選曲も素晴らしい。そして最後をBob Dylanの"Forever Young"で締めるところもおっさんの心をくすぐるのだ。全27曲という結構なボリュームであるが,全然飽きるところはないし,どこから聞いてもこのアルバムは楽しい。やはり私はこのバンドが好きなんだなぁというのを再認識させるに十分なアルバム。紹介が遅れてしまったことも反省して,星★★★★★としよう。

Recorded Live at Brrowlands Ballroom on December 4, 2016

Personnel: Ricky Ross(vo, p, key), Lorraine McIntosh(vo, perc), James Prime(key, vo), Dougie Vipond(ds, perc), Gregor Philp(g, key, vo), Lewis Gordon(b, g, vo)

2021年9月 2日 (木)

超懐かしい!Kate Bushのベスト盤。

_20210831 "The Whole Story" Kate Bush(EMI)

私の日頃の音楽的な嗜好とかなりかけ離れていると思われても仕方がないKate Bushである。まぁ自分でもそう思うんだから仕方がない(笑)。そんなKate Bushのアルバムで唯一保有しているのが,この86年にリリースされた彼女のベスト・アルバムである。

そもそも私はロックに関してはブリティッシュよりもアメリカン指向の強い人間なので,Kate Bushの音楽の持つウェットな感覚をあまり得意としていない。それでも一時代を作った人であることは事実なので,ベスト盤ぐらいは聞いておかないと,って感じでこのアルバムも購入したはずである。はっきり言ってしまえば,Kate Bushの声も私の好みとは言えないので,彼女の音楽には特段の思い入れは全くない(きっぱり)。しかし,久々にこのアルバムを取り出して聞いてみると,いい曲書いてたのねぇなんて思ってしまう。

特に懐かしかったのが最後に収められた"Babooshka"だ。この曲のサビの部分の"All Yours,  Babooshka, Babooshka, Babooshka Ya Ya"の部分はまさに宴会ビートにぴったりで,大学時代酔っぱらって宴会手拍子付きでこのフレーズをがなっていた私である。ついでに言うと"Wow"における”Wow Wow Wow Wow Wow Wow Unbelievable!"ってのもよくがなっていた(爆)。結局好きなんじゃねぇ~の?と言われても仕方がないが,あくまでも酒席での話であった(きっぱり)。それでも印象的なフレーズを作り出していたのは事実だし,時代のアイコンの一人だったと言ってもよいだろう。

今聞いても,私のツボにはまる音楽ではないとは思うが,懐かしさが勝るということにしておこう。星★★★★。宴会ビートをご理解頂くために"Babooshka"の映像を貼り付けておこう。

2021年8月27日 (金)

Charlie Wattsを偲んで。

Charlie-watts-2

Charlie Wattsが亡くなった。Rolling Stonesの米国ツアーにおいて,Steve JordanがCharlie Wattsの代役を務めるとアナウンスされた段階で,健康状態が心配されていたが,残念ながら80歳でこの世を去った。元気な高齢者揃いのStonesにあって,メンバーにおいて最年長だったのがCharlie Wattsであった。長年に渡り,Rolling Stonesのリズムを支えてきたCharlie Wattsは,Stonesにおいては,比較的シンプルなドラミングを披露していたと思うが,自身はジャズ・バンドも結成しており,決してそれだけの人ではなかったことは言うまでもない。

彼の死を悼んで,私は"Exile on Main Street"を聴いたが,様々な曲調を収めたStonesの名作において,パワーよりニュアンス,そして歌心を感じさせるドラミングに改めて感動した私であった。惜しい人を亡くした。何度か彼のライブにおけるドラムスを見られたことを永く記憶にとどめるとともに,彼が残した音楽を改めて聴いて,Charlie Wattsを偲ぶことにしよう。

R.I.P.

2021年8月25日 (水)

今更ながらのMichael Jackson。

Bad "Bad" Michael Jackson(Epic)

Michael Jacksonほど毀誉褒貶相半ばする人はいないのではないかと思ってしまうが,正直言って,私はMichael Jacksonの音楽にそれほど入れ込んできた訳ではない。もちろん,リアルタイムで"Thiriller"は聞いていたし,"Off the Wall"こそが傑作の名に相応しいとかは思ってきたが,それ以外の音楽については,はっきり言って「斜に構えて」見てきたというのが正直なところである。それはこの"Bad"以降顕著になったと言ってもよいかもしれない。そんな訳で,"Bad"はリアルタイムで聞いた訳でもないのだが,25周年記念盤が出た時に,まぁここまではQuincy Jonesがプロデュースしているし,聞いておくかってことでDVDもついたボックスを購入したのであった。そのボックスが出たのが2012年なので,10年近い時間が経過している。そうした時間の経過の中で,このアルバムを何回聞いたかと問われると,多分1回か2回しか聞いているまい。同梱されているライブ音源CDなんて,DVDは見た記憶があるが,多分1回も聞いていない(爆)。

そんなアルバムを今回気まぐれで聞いてみたのだが,アルバムとして聞いた回数は少ないのに,耳馴染みのある曲が多いのにはびっくりしてしまった。それだけFM等でエアプレイされていたってことになるだろうが,今更ながら,なかなかの佳曲揃いである。私はこの後の"Dangerous"以降については全く知らない状態ではあるが,まだまだ本作では十分な魅力を発揮していたってことにはなる。"Bad"以降の作品での唯一例外として馴染みがあるのは,私が在米中にやたらにMVが放送されていた"Black or White"ぐらいだが,あのプロモーションは凄かったなぁなんて記憶の方が勝っている感じだ。

いずれにしても,曲のクォリティは高いし,演奏は更にビートを効かせた感じになっている部分があるが,私がクレジットを見ていて驚いてしまったのが,タイトル・トラックのオルガン・ソロがJimmy Smithだったってことである。"Dirty Diana"のSteve Stevensのギター・ソロと言い,こういったキャスティングには非常に強いこだわりを感じてしまった。また,打ち込みの多用により,ベーシストはNathan Eastが”I Just Can’t Stop Loving You"に参加するのみってのもある意味では凄いねぇと思ってしまう。クレジットを眺めていて,へぇ~と思うことも多かったアルバム。十分星★★★★☆には値するとは思う。ただ,25周年記念盤のディスク2の未収録曲やリミックス版は大したことはないので,オリジナルを持っていれば十分。尚,参加ミュージシャン多数なので,Personnelは省略。

2021年8月24日 (火)

Richard Marx:売れたねぇ...。

_20210812-3 "Repeat Offender" Richard Marx(EMI)

私がRichard Marxを初めて聞いたのはおそらく在米中の初期ではなかったか。その頃,FMでやたらに"Right Here Waiting"がプレイバックされていたと思うが,この曲がヒットしたのは89年のはずだが,私がNYCに渡ったのは90年の8月であったから,それでもなおプレイバック回数が多かったということになる。まぁ,それは私が聞くステーションが限定的で,そのステーションがこういうバラッド系の曲もかけていたことによるかもしれない。それが私がこのアルバムを購入した契機だったと思う。その後,"Paid Vacation"まで都合3枚を購入していて,今でもそれは保有している。

いずれにしろ,Richard Marxが最も勢いに乗っていたのは80年代の後半から90年代の初期ということになるだろう。現在では,やれインダストリアル・ロックだ,何だかんだと揶揄されることも多いRichard Marxではあるが,それでもここで展開されるソリッドなサウンドが私にとって今でも結構魅力的に響くのは,私との同時代性ゆえか。そして,Richard Marxの絶頂期は日本のバブル期に重なるというのが象徴的ではあるが,時代がこういう音に反応していたのかもしれない。

Richard Marxは1stアルバムがかなり売れて,それに続いたのがこのアルバムであった。本人には相応のプレッシャーがあったと思うが,それでもこのアルバムは前作以上の成功を収め,全米#1になったのだから間違いなく売れたのである。Richard Marxはこのアルバムをピークとして,売れ行きそのものは下降線を辿っていくが,その後の私が保有しているアルバムも悪い出来ではなかったと思っている。Richard Marxは結構魅力的な曲を書いていたと思うが,この時代のアレンジメントが多少なりともパターン化して,飽きられる要素が出てきたというのも一方では事実のように思える。先述の通り,ソリッドなサウンドではあるが,逆に言えば一本調子になってしまっているところは否めない。

このソリッドさはTOTOにも通じるところがあるようにも思えるが,それは冒頭の"Nothin’ You Can Do About It"でSteve Lukatherがギター・ソロを弾き,その後の曲ではLukatherの弟子的なMichael Landauが結構ソロを弾いていることからしても,また,Bobby Kimballがバック・ヴォーカルで入っていることからしても,TOTOとサウンドの同質性が生まれることは頷けるところだ。

それでもこのアルバムを久しぶりに聞いてみて,何とも馴染み深いというか,懐かしさを感じてしまう。あれから30年以上の時が経過していても,やっぱりこういうサウンドにどっぷりはまっていた時期があったがゆえに,そうした感覚が生まれてくるのだろうと思う。私にとってはある時期の記憶を呼び起こす音だったと言ってよい。そうした懐かしさも含めて星★★★★。

Personnel: Richard Marx(vo), Steve Lukather(g), Michael Landau(g), Bruce Gaitsch(g), Jon Walmsley(g), Paul Warren(g), Michael Omartian(key, p), Jeffery Vanston(key), Bill Champlin(org, vo), Bill Payne(org), Bill Cuomo(key), John Pierce(b), Randy Jackson(b), Jim Cliff(b), Mike Baird(ds), Prairie Prince(ds), John Robinson(ds), John Keene(ds), Mike Derosier(ds), Paulinho Da Costa(perc), Marc Russo(sax), Dave Koz(sax), Tom Scott(sax), JLarry Williams(sax), Jerry Hey(tp), Gary Grant(tp), Bobby Kimball(vo), Cynthia Rhodes(vo), Fee Waybill(vo), Tommy Funderburk(vo), Larry Gatlin(vo), Steve Gatlin(vo), Rudy Gatlin(vo), Terry Williams(vo), Ruth Marx(vo), Sherry Cole(vo), Don Shelton(vo), Gene Miller(vo), Kevin Cronin(vo), The Children of the Night(cho)

2021年8月19日 (木)

こんなのも持ってましたってことでLowell Georgeへのトリビュート・アルバム。

_20210812-2 "Rock and Roll Doctor" Various Artists(Kaigan)

このブログにコメントを下さるMRCPさんが触れられていたアルバム。MRCPさんによれば,このアルバム,豪華なメンツを集めている割に「流通に問題があったため,ほぼ誰にも聴かれず終わった。」,「ローウェルの呪いってやつさ」ってことらしい。そう言えば,このアルバム,私も保有していたなぁと思いつつ,印象が定かではない。昔,町田にあったレコファン(私が町田在住していた時には本当に世話になった...)で中古で買ったはずのアルバムであるが,買ってから何回聞いたかは疑問である。このアルバムもクロゼットの肥しになっていたところを引っ張り出して聞いてみた。

冒頭のBonnie Raittからしていいねぇと思わせる演奏で,私のこのアルバムに対する印象はどこから生まれたのかよくわからなくなってしまった。まぁ,こういうアルバムにはよくあるヴァラエティに富むメンツが揃っていて,演奏ごとの魅力にはバラつきがあるようには思えるが,今にして思えば,なかなかよく出来たトリビュート・アルバムであった。最後を娘のInara Georgeが歌う"Trouble"で締めるという演出もなかなか魅力的であった。ただ,Phil Perryがシャウトする"Spanish Moon"はソウルフルなサウンドではあるが,Phil Perryの力んだ歌唱がどうもこのアルバムでは浮いているし,曲にもフィットしていると思えないところに違和感は残る。

このアルバムが日本国内で注目される理由としては,桑田佳祐が"Long Distance Love"を歌っていることがあるだろうが,桑田らしさを封印して,結構あっさりとした表現でLowell Georgeへのトリビュート感を打ち出しているのは好感が持てるのだが,メンツとしての異色感は否めない。

それでも,アルバム全体を通じて,Lowell Georgeへのトリビュート・アルバムらしくスライド・ギターを効かせている曲も結構あって,その辺も楽しいし,私がこのアルバムに持っていた印象は好転したと言ってもよい。Randy NewmanとValerie Carterの組合せで"Sailin’ Shoes"ってのも変わっているなぁと思いつつ,なかなか面白かった。自分の不明も恥じて星★★★★としよう。

尚,メンツは多岐に渡るので,メインのパフォーマーのみ記載しておく。

Personnel: Bonnie Raitt and Little Feat, Taj Mahal, J.D. Souther, The Bottle Rockets and David Lindley, Randy Newman and Valerie Carter, Jackson Browne, Allen Toussant and Leo Nocentelli, 桑田佳祐,Eddie Money and Buddaheads, Chris Hillmand and Jennifer Warnes, Little Feat, Phil Perry, Merry Clayton and Ricky Lawson, Inara George

2021年8月17日 (火)

「裏ブルー・モントルー」的Ben Sidranのライブ盤。

Ben-sidran "Live at Montreux" Ben Sidran(Arista)

1978年のMontreux Jazz FestivalにおけるArista All Starsによる演奏は,"Blue Montreux I &II"の2枚を残したことで多くの人の記憶に残るイベントであった。この年にはほかにも音源が残っていて,これもその一枚。Ben SidranをArista All Starsがバックアップするというかたちである。

主役がBen Sidranということもあって,"Blue Montreux"とは趣が違うが,メンツ的には「裏ブルー・モントルー」と呼んでよいものだ。ただ,この趣の違いってのが結構大きいので,それによってフィットするリスナーと,そうでないリスナーにわかれるのではないかと思える。更に言ってしまえば,Ben Sidranのピアニストとしての技量はどうなのか,ってところも気になりだすとどうしようもなくなる部分がある。

私としては歌手としてのBen Sidranはさておき,中盤にインスト2曲を並べたところに実は違和感を覚えている。Randy Breckerとのデュオで演じる"I Remember Clifford"はRandyのソロが実に味わい深いのに対し,硬質なBen Sidranのピアノがこの曲にはうるさい感じがする。また,8ビートで演じられる"Someday My Prince Will Come"は完全に策に溺れたってところだろう。Michael Breckerのテナー・ソロはいいと思うが,全体的には何とも緩い感じになってしまっていて,8ビートにする意味が感じられないし,曲が持つ美的な感覚にも,このメンバーならではの感覚にも乏しい。

一方,歌入りの曲については相応に聞けるものとはなっているが,急造セッションの感覚からは抜け出すことができない。逆にセッション・アルバムとして"Blue Montreux"が破格の出来だったということになるだろうが,あのレベルを本作に期待してはいけないのだ。思うにこのセッション全体をMike Mainieriが統括していたら,もう少しレベルは上がったのではないかと思うが,私にはどうしても中途半端な出来に聞こえてしまうのだ。

tBen Sidranのピアノはさておき,各々のソロイストのソロには聞きどころはある。しかし,それだけではアルバムとしては成立しないという事例。ソロイストに免じて星★★★とするが,これを聞くぐらいなら私は"Blue Montreux"を聴く(きっぱり)。

Recorded Live at Montreux Jazz Festival on July 23, 1978

Personnel: Ben Sidran(vo, p), Tony Levin(b), Steve Jordan(ds), Randy Brecker(tp), Michael Brecker(ts), Mike Mainieri(vib), Steve Khan(g)

2021年8月15日 (日)

懐かしのSteve Winwoodの初ソロ・アルバム。

Steve-winwood"Steve Winwood" Steve Winwood (Island)

私が初めて意識的にSteve Winwoodの音楽を聞いたのはアルバム,"Arc of a Diver"が最初だった。TrafficやらSpencer Davis Group等の音にもラジオ放送等を通じて触れていた可能性はあるが,それは自分の意思で聞いたものではなかったから,原初的体験はあくまでも"Arc of a Diver"である。それ以来,全部ではないが,Steve Winwoodのアルバムは結構マメに購入してきて,今や結構なファンとなった私だが,この初のソロ・アルバムを聞くチャンスはなかなかやってこなかった。私が現在保有しているアルバムは,2008年に出た紙ジャケ盤であるが,ようやくその段階になってこの音楽に触れたはずである。

そんな本作も,それ以来大して回数はプレイバックしていないが,"Arc of a Diver"に比べると,ソウル風味が強く,曲は若干地味に聞こえるというのが正直なところである。それは初のソロ・アルバムだからと言って余計な力が入っていないって感じもして,レイドバックした感覚さえ覚えてしまう。この落ち着いたサウンドがいいと思えるかどうかが評価の分かれ目のような気もするが,私としては"Arc of a Diver"に軍配を上げざるをえないというところだ。

もちろん,全6曲中4曲でリズムを支えるWillie WeeksとAndy Newmarkという鉄壁のコンビにより,ボトムはしっかりしているので,実にサウンドは安定しているし,演奏の質は実に高いと思える。"Arc of a Diver"と何が違うかと言えば,曲のクォリティ,あるいは魅力度ということになるのではないかと感じる。決して悪いアルバムとは思わないが,私としては"Arc of a Diver"への助走と捉えておきたい。それでも最後に収められた"Let Me Make Something in Your Life"なんて,結構いい曲だ。星★★★★。

Personnel: Steve Winwood(vo, p, key, synth, g, b, ds), Julian Marvin(g), Willie Weeks(b), Alan Spenner(b), Andy Newmark(ds), John Susswell(ds), Brother James(perc), Jim Capaldi(perc, vo), Reebop Kwaku Baah(congas), Nicole(vo)

2021年8月 5日 (木)

John Mayerの新譜は80年代がテーマだそうだ。

_20210803"Sob Rock" John Mayer(Columbia)

最近のJohn Mayerのアルバムは,カントリー的な響きが強かったりして,かなり渋い,あるいは地味な印象を与えていたと思うところに,新譜の登場である。題して"Sob Rock",巷の情報によれば,テーマは80年代音楽,そしてこのジャケである。ジャケを見るまでもなく,ストリーミングで先行公開されていた曲を聞けば,ポップな世界への回帰は明らかであったが,まさにポップな響き,あるいは時に甘美なメロディ・ラインが聞こえてくる。

John-mayer このアルバムをプロデュースしたのがJohn Mayer本人と,今やBlue Noteレーベルの社長となっているDon Wasってのは正直意外な気がしないでもないが,80年代というテーマを決めて,その方向性の確かさをサポートしたのがDon Wasってことなのかもしれない。80年代を意識したってのはファクトリー・シールに貼られた懐かしのNice Priceのステッカーからも明らかであるが,私がアメリカに在住していた頃は$8.99とか$9.99のColumbiaレーベルのCDには貼られていたもので,実に懐かしい。

そんな凝ったことをしつつ,出てくる音も何ともソフトなロックという感じである。私としてはギタリストとしてのJohn Mayerがもっと聞きたいという思いにも駆られるが,まぁこれはこれでありかなとも思う。昨今はこういう音楽をヨット・ロックとも呼ぶようだが,我々の世代からすれば,AOR的と呼べばいいとも言える。訳のわからんジャンルを作らなくてもいいのになぁと思うのは年寄りの感覚なのかもしれない。

いずれにしても,私はJohn Mayerは渋い路線よりも,こういう路線の方が合っていると思うので,甘いの承知で星★★★★とするが,AORの名曲群に比べると曲のクォリティはもっと上げて欲しいと感じるのは,きっと私だけではないだろう。その辺りは実に微妙。

Personnel: John Mayer(vo, g, b, p, key), Greg Leisz(pedal steel), Greg Phillingaines(key, synth), Larry Goldings(key), Jamie Muhoberac(key), Jeff Babko(key), Sean Hurley(b), Pino Palladino(b), Aaron Sterling(ds, perc), Lenny Castro(perc), Maren Morris(vo)

2021年7月26日 (月)

Tedeschi Trucks Bandによる"Layla"再演セッションなのだが...。

_20210720 ”Layla Revisited: Live at Lockn’” Tedeschi Trucks Band Featuring Trey Anastacio(Fantasy)

Allman Brothers Bandとも縁深いだけでなく,Derekという名を持つDerek Trucksが奥方とのバンド,Tedeschi Trucks BandでDerek & the Dominosの”Layla And Other Assorted Love Songs"をライブでカヴァーするという企画は,誰だって気になるってところだろう。しかもゲストにPhishのTrey Anastacioを迎えてのことであるから,更に注目度は増すのが当たり前である。そういうこともあって,リリースがアナウンスされてすぐにこのアルバムを発注した私である。現物が手許に届く前にはストリーミングで聞いていたが,実はその時から違和感があった。しかし,現物を聞いたら印象が変わることもあると期待してプレイバックをした私であった。

まぁ,この人たちのことであるから,水準は保つに決まっているのだが,私は現物で聞いてもどうもピンと来ない。はっきり言ってしまえば「軽い」のだ。演奏能力に問題があるはずはない。よって,この違和感はヴォーカルのせいだと思える。さすがにこういうライブであると,Susan Tedeschiが全面的に対応することは難しかろうということで,Trey Anastacioをゲストに迎えるとともに,Doyle Bramhall IIも歌って,バランスを取っていると思う。しかし,どうしても我々の耳にはオリジナルのイメージが埋め込まれてしまっていて,どうやってもそれを越えることはできなかったという印象なのだ。

ここはあくまでも別物として聞くべきものだとは思うのだが,どうしてもそうならないというのが人情なのだ。こういうのはライブ・イベントとして参加して感じるイメージと,純粋に音だけを鑑賞するのではかなり印象が異なると思えるが,私にはこれを大成功だとは思えなかったというのが実感。こういうトリビュート物には,このアルバムのように基本的にオリジナルに忠実に演奏するパターンと,ミュージシャンの個性として,解体と再構築を図るパターンがあって,前者は前者,後者は後者なりの難しさがあるが,本作はその難しさを改めて痛感させたと言ってもよいと思う。期待が大きかっただけに,ちょっと残念という気もするので,星★★★☆ということにしよう。嫌いじゃないが,どうしても没入できなかったというのが正直なところ。

Recorded Live at Lockn’ on August 24, 2019

Personnel: Susan Tedeschi(g, vo), Derek Trucks(g), Trey Anastacio(g, vo), Doyle Bramhall II(g, vo), Tyler "Falcon" Greenwell(ds), J.J. Johnson(ds), Gabe Dixon(key, vo), Brandon Boone(b), Mike Mattison(vo), Mark Rivers(vo), Alecia Chakour(vo), Kebbi Williams(sax), Ephrain Owens(tp), Elizabeth Lee(tb)

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