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カテゴリー「ロック」の記事

2020年6月30日 (火)

Eric Kazの”Cul-de-Sac”:やっぱり”If You're Lonely”には勝てない...。

_20200626 "Cul-de-Sac" Eric Kaz(Atlantic)

Eric Kaz,もしくはEric Justin Kazの最高傑作は"If You're Lonely"に決まっている(きっぱり)。それに文句のある人はいないだろうし,文句がある人と私は話したくない(笑)。私の中では"If You're Lonely"こそアメリカン・ロックの良心の一枚だと思っているし,このブログを開設して間もない頃に既に記事にしている(記事はこちら)。それぐらい好きなのだ。

本作はそのEric Kazが"If You're Lonely"に続いてリリースしたアルバムである。"If You're Lonely"が売れたという話は聞いたことがないが,それでもこのアルバムは前作を踏襲した響きを持っていることは明らかであろう。プロデューサーも前作に続いてMichael Cuscunaが務めているから,まぁそうなるわってことなのだが,正直に言ってしまえば,私がこのアルバムをプレイバックする機会は,"If You're Lonely"と比べれば,1/10にもならないだろうというぐらい違いがある。

何が違うかと言えば,それはまさに曲のクォリティだ。別にこのアルバムだって,しょうもない曲が並んでいる訳ではないし,決して悪いアルバムだというつもりはない。だが,私はどうしても"If You're Lonely"と比べてしまうのだ。それはEric Kazにとっては不幸なことかもしれないが,どうしても比較の対象が強力過ぎるのだ。

まぁ,それでもこのアルバムは無視するには惜しいものだし,星★★★☆程度には値すると思う。何が前作と違うかと言えば,私にとっては「渋さ」だろうな。

Personnel: Eric Kaz(vo, g, p, el-p, org, key, synth, hca) with Bob Babbit, Paul Barrere, Malcom Cecil, Gordon Edwards, Booker T. Jones, John Kelson, Jim Keltner, Ray Lucas, Tim Moore, Bernard Purdie, Jerome Richardson, Rocky, Sneaky Pete, David T. Walker and the Waters

2020年6月26日 (金)

これは凄い!Bob Dylanの新作は掛け値なしの傑作。

_20200624 "Rough and Rowdy Ways" Bob Dylan(Columbia)

Bob Dylan,79歳,ノーベル文学賞受賞者として放つ8年ぶりのオリジナル・アルバムである。これが実に素晴らしい。と言うよりも凄いねぇとしか言いようのない深みのあるアルバムをリリースした。オリジナル・アルバムとしては"Tempest"にまで遡るが,なぜか私は"Tempest"をこのブログにアップしていない。全く理由が見つからないのだが,書こうと思って失念したってところかもしれない。

それはさておきとして,まずは私は本作をストリーミングで聞いて,あまりのよさにアルバムの購入を決めたのだが,私が最初にこのアルバムを聞いて思い起こしたのがLeonard Cohenの遺作となった"You Want It Darker"であった。そこには詩人,あるいは文学者としての同質性ってところだろうか。アルバムに先んじてリリースされた"Murder Most Foul"のストーリーは音楽と相まって実に深みを持つものだと感じざるをえない。

このアルバムを評価するにはBob Dylanの書いた歌詞をしっかりと吟味する必要があるのだが,歌詞抜きでサウンドだけを評価しても,これは星★★★★★以外にはありえないと思わせるような傑作。突然,オリジナルでシングルをリリースしたり,アルバムをリリースした背景には,おそらく今回のコロナウイルス禍があると想像される訳だが,それについては今のところDylanは何も語っていないはずである。そして,いろいろな人たちの名前が歌詞のそこかしこに出てくるのも何らかのメタファーなのかもしれないなぁ。

Personnel: Bob Dylan(vo, g), Charlie Sexton(g), Bob Britt(g), Donnei Herron(steel-g, vln, accor), Tony Garnier(b), Matt Chamberlain(ds) with Blake Mills, Benmont Tench, Alan Pasqua, Fiona Apple, Tommy Rhodes

2020年6月 1日 (月)

Miles DavisとTOTOの共演はどのようなものだったのか?

_20200531 "Fahrenheit" TOTO(Columbia)

Miles DavisがTOTOと本作で共演したことは,私も認識していたのだが,その1曲"Don't Stop Me Now"だけのためにアルバムを買うほどではないと思っていた。しかし,先日もお知らせしたとおり,Columbiaレーベルでのスタジオ録音を修正したボックス・セット"All In"を突然のように購入して,このアルバムも聞けるようになった。そもそもストリーミングでも聞けただろう?って話もあるのだが,そうした意識が芽生えることもなく,このボックスを買って,そう言えばって感じで思い出したのである。

アルバムにおけるその他の曲に関しては,いかにもTOTO的なサウンドで,Don HenleyやらMike McDonaldやら意外なゲストも入っていて,これもなかなかよかったのねぇなんて今更のように思っている私だが,今回はMilesとの共演にフォーカスして書いてみたい。

このアルバムがリリースされたのは1986年なので,Milesの楽歴からすれば,"You're under Arrest"の後ってことになる。"You're under Arrest"はMilesらしいハイブラウな曲に加えて,Michael Jacksonの"Human Nature"やCyndi Lauperの"Time after Time"というポップ・チューンをMilesならではのサウンドに仕立てたというのが特徴みたいな作品であった。ポップ・フィールドへの目配りをしながら,そこに自身の美学を投影するというところがあったところに,本作のオファーがTOTOからあったのかと思う。

TOTOはTOTOでMiles Davisに対して,最敬礼モードというか,歌なしインスト・ナンバーにMilesを迎え,あくまでもMilesのショー・ケースのように仕立てているのが実に興味深い。これが実にMiles Davisらしいムードを醸し出していて,このMiles Meets TOTOは実に感慨深い出来となっているではないか。これぞ極上のBGMと言ってもよいぐらいのムードを放出しているが,こんないい演奏だとは思わなかった。これは私が"You're under Arrest"を全面的には支持していないところもあるからなのだが,このMilesはいいですわと反省したくなってしまった。まさに場をかっさらってしまったというところ。この曲にはDavid Sanbornも参加しているとのクレジットがあるが,ほとんど存在感がないのと対照的。

いずれにしても,Miles Davisのファンはこの1曲のためにこのアルバムを聞いても損はしない。ほんまにええですわ。

2020年5月13日 (水)

何を今更なのだが,買ってしまったTOTOのボックス。

Toto-all-in "All In" TOTO(Columbia)

私はこのブログでも何度か書いたが,TOTOというバンドの決して熱心なファンだとは言えない人間である。基本はベスト盤でいいやなんて思っていたので,保有しているアルバムは限定的なものであった。そうは言いながら2014年に来日した時のライブは非常にいい印象があったのも事実。結局好きなのだ。そんな私がネット・サーフィンをしていて,こんなボックスが出ているのかぁってことで,最近,飲みに行く機会もなく,小遣いを使う機会もない(爆)し,諸般の事情によりストレスも相当溜まっているので,まぁ無駄遣いもよかろうってことで,買ってしまったボックスである。

このボックスはColumbiaレーベル所属時のスタジオ・アルバムに東京のライブEPと,リリース当時は未発表だった”Old And New"を入れた13枚組だが,大体の音源はストリーミングでも聞けるんだから,別に買わなくたっていいじゃん!と言われたら返す言葉はない。しかし,たまにはいいのだ,こういう無駄遣いも。無駄遣いついでにeBayでとあるLPも発注してしまったのだが,それはデリバリーされたら記事にすることにしよう(笑)。

今,デビュー・アルバムから聞いているが,このバンドの持つ「ソリッド感」ってのはやっぱり貴重だったなぁと思ってしまう。聞いていて,ついついボリュームを上げたくなるって感じなのだ。正直なところ,私が音源としてある程度馴染みがあるのは1枚目,2枚目,4枚目ぐらいなのだが,それ以外のアルバムも初めて,もしくはそれに準ずるかたちで,ゆっくり聞かせてもらうことにしよう。

2020年5月 5日 (火)

元祖ヘタウマ? Nick DeCaroの”Italian Graffiti”。

_20200501-2"Italian Graffiti" Nick DeCaro(Blue Thumb→MCA)

私が初めてNick DeCaroの名前を見たのは,おそらくDoobie Brothersの"Stampede"を買った時なので,私が高校生の頃ではないかと思う。そこで確かNick DeCaroはアレンジャーとしての参加だったはずだが,そのNick DeCaroがアルバムを吹き込んでいるということを知ったのもおそらくその前後か,あるいはずっと後になってからであったと思う。

しかし,このジャケットである。よく出来たアルバムという評価は聞いていても,なかなか購入意欲が高まらないこと甚だしい訳だが,ようやく中古でゲットしたのがいつだったかは覚えていない。多分,町田在住時代に当時町田に大規模店舗を構えていたレコファンで購入したと思う。それはさておきであるが,このアルバム,最初に聞いた時はあまりピンと来ていなかった,何だかヘタウマだよなぁってぼ~っとしながら聞いていた記憶があって,プレイバックするのも久しぶりであった。

今回,久しぶりに聞いてみて,改めてプロデュースがTommy LiPumaだったことに気づく私であったが,なるほど,Michael Franksの源流はこの辺りだったかもと思ってしまった。今となっては元祖AORみたいな言い方もされるとしても,1974年にはこういう音楽は新鮮だったのかもしれないという感じである。

それにしても,この風貌からは想像もできないような声で歌うNick DeCaroであるが,バックの演奏とも相まって,今の耳で聞く分にはほとんど違和感はない。ただ,繰り返しになるが,歌は決してうまいとは言えないので,やはりヘタウマの世界である。その一方でこのアルバムのキモは選曲ではないかと改めて思ったのだが,Joni Mitchellの”All I Want"をやっているなんて全然認識していなかったのだから,私がいかにいい加減な聞き方をしているかがバレバレではないか(苦笑)。しかし,基本カヴァー曲で構成されているこのアルバムにおいて,どんな曲でも一貫してAORライクに仕立てるところはある種の哲学を感じると言ってもよい。それが世評につながっていると思えた。星★★★★。

ついでながら,このアルバムのバックの面々は派手さはなく,結構渋いなぁと思った私である。

Personnel: Nick DeCaro(vo, key, arr), Arthur Adams(g), David T. Walker(g), Wilton Felder(b), Max Bennett(b), Paul Humphrey(ds), Harvey Mason(ds), Bud Shank(fl, as), Plas Johnson(as) 

 

2020年4月29日 (水)

"The Road to Escondido":このアルバムはあくまでもJJ Caleが主役なのだ。

_20200426-2

"The Road to Escondido" JJ Cale & Eric Clapton(Reprise)

JJ Caleがこの世を去ったのは2013年のことだったが,その生前,Eric ClaptonやMark Knopflerに影響を与えたことはよく知られた事実である。もちろん,影響を与えるだけでなく,彼自身いいアルバムを残しているが,ヒットという概念とは縁のない人だったと思う。それでも彼の音楽の渋さを愛するリスナーは一定数いたはずである。

そんなJJ Caleとの共演を熱望したのはEric Claptonだったであろうが,そのラブコールが結実したのがこのアルバムである。正直言って,この二人が共演するのであれば,更なるシナジーのようなものを期待してしまうのが筋ってところもあるのだが,この飄々とした感じは,いつもJJ Caleのアルバムのようである。全14曲中11曲はJJ Caleの曲なのだから,そういうトーンになるのは当然なのだが,いつものアルバムと決定的に異なるのがこのアルバムを支えるメンツである。とにもかくにも豪華なメンバーが集結して,ジャムった結果がこれってところだろう。詳しくは下記のメンバー情報を見て頂ければと思うが,JJ Caleのアルバム史上,空前絶後みたいなメンバーで吹き込まれているのは,Eric ClaptonによるJJ Caleへの恩返しってところだろう。

正直言ってしまえば,JJ Caleを聞くならば,このアルバムって訳ではないし,むしろJJ Cale自身のアルバム(私の場合は,ライブ・アルバム辺り)を聞いていればいいではないかと思ってしまっているので,本作のプレイバック回数は決して多くなかった。だが,久々にこのアルバムを取り出して,よくよくクレジットを見てみると,これほどのことになっていたのかというほどのキラ星のごときメンツの参加を改めて認識した私であった。おそらくはJJ Caleのキャリアで最も売れたアルバムであろうが,中身はリラックスした響きを持つJJ Caleのいつものようなアルバムに,豪華な布陣が参加したって感じのアルバムである。星★★★★。

因みに,本作がBilly Prestonの生前最後のレコーディングでもあるらしい。そこにも耳をそばだてたいと思ってしまう私である。

Personnel: JJ Cale(vo, g, key), Eric Clapton(vo, g), Doyle Bramhall II(g), Dreck Trucks(g), John Mayer(g), Albert Lee(g), Christine Lakeland(g, vo), Billy Preston(org, el-p), Walt Richmond(p, el-p), Gary Gimore(g), Willie Weeks(b), Nathan East(b), Pino Palladino(b), Jim Karstein(ds, perc), James Cruce(ds, perc), Steve Jordan(ds), Abrahama Laboriel, Jr.(ds), David Teegarden(perc), Simon Climie(prog, perc), Taj Mahal(hca), Dennis Caplinger(fiddle), Bruce Fowler(horn), Marty Grebb(horn), Steve Madalo(horn), Jerry Peterson(horn)

2020年4月27日 (月)

佐野元春:外出自粛中に滅多に聞かないアルバムを聞く

_20200426 "The Barn" 佐野元春 & the Hobo King Band (EPICソニー)

このブログの読者の皆さんであれば,私がロック系の音楽は完全な洋楽志向であることはおわかりになっていると思う。しかし,やんごとない事情やら,外出自粛やら,在宅勤務により,部屋で過ごす時間がな家具なると,部屋で聞く音楽も日頃と違ってきている。先日アップしたKlaus Tennstedtのボックスもそうだが,今日は何と佐野元春である。

正直言って,私は佐野元春の音楽に関しては全く興味がないのだが,ではなんでこのアルバムなのか言えば,それはJohn Simonプロデュースによるウッドストック・レコーディングであることにほかならない。私にとって佐野元春で記憶にあるのは「サムデイ」だけと言ってもいいのだが,どちらかというと渋い声を好む私にとっては,佐野元春の声って決して好みではないのだ。それでもこれを買ってしまうというところに,私のアメリカ音楽,特にウッドストック系やSSW系のアルバムへの傾倒があったことは間違いない。

このアルバムが出たのは97年のことなので,既に四半世紀近くが経過しているが,その間に何度プレイバックしたかは疑問なのだが,とにかく今回も完全に気まぐれに聞いたのであった。しかし,改めて聞いてみると,佐野元春の声が好みでないことは変わりはないのだが,アメリカ音楽に根差した音楽が展開されていたのねぇと改めて思ってしまった。ある意味ここまでシンパシーが強烈に出ていると,素直でよろしいって感じもしてしまった私である。

いかにもウッドストック・レコーディングらしく,その筋のリスナーにはおぉっとなるようなゲストが参加しているが,こういうのはウッドストックでは普通のことだったんだろうと思うし,ここでもそうしたカルチャーが引き継がれていることが面白いと思えるアルバムであった。そして,日本人が演奏しても,ウッドストックの雰囲気を感じさせるところが,このアルバムの価値だろうと思う。星★★★★。

Recorded in August, 1997

Personnel: 佐野元春(vo, g, key), 佐橋佳幸(g, vo), KYON(p, key, org, accordion, g, mandolin, vo), 西本明(org, key), 井上富雄(b, vo),  小田原豊(ds, perc) with Garth Hudson(accordion), Eric Weissberg(pedal steel), John Sebastian(hca, vo), Bashiri Johson(perc), John Simon(perc)

2020年4月 3日 (金)

数十年ぶり(笑)で聞いた”Twin Sons of the Different Mothers”。

Twin-sons"Twin Sons of the Different Mothers" Dan Forgelberg & Tim Weisberg(Epic)

先日,ストリーミングでこのアルバムを聞いたのだが,実に懐かしかった。本作がリリースされたのが1978年の夏で,確か高校時代の友人に借りて,ダビング(死語)させてもらったものだと思う。その頃,私は大学受験に向けた生活に入るってタイミングであったが,現役での受験までの期間にはよく聞いた記憶がある。そして,受験勉強に疲れると,ギターを手に取って,本作に収められている"Guitar Etude No.3"を耳コピーしていたのも懐かしい。要は聞くのはほぼそれ以来ってことになるので,40年も前のことである。そうした記憶がありながら,Dan Forgelbergと言えば,私にとっては"The Innocent Age"なのだが,懐かしさではこっちの方が上かもしれない。

ここで展開されるのはAORと言ってよいだろうが,歌が少ないこともあって,ライト・フュージョンの趣もある。そして何十年ぶりかで聞き直してみると,結構いい曲が多かったねぇと思わせる。ほぼDan Forgelbergの曲から構成されているが,このソング・ライティングは魅力的に響いてきた。気楽に聞き流すには最適な一枚だった。星★★★★。改めて"Guitar Etude No.3"を聞くと,ボサノヴァ・タッチだったのねぇ,なんて昔は全然気づいてなかった(爆)。私も若かったねぇ...。

このアルバムのタイトルもあって,以前はジャケに写る写真の二人はもっと似ているように思っていたのだが,改めて見てみると,大して似てなかったのねぇ(笑)。このアルバムから17年後にこの二人は続編アルバムをリリースしているが,そのタイトルが"No Resemblance Whatsoever"ってジョークが効き過ぎでしょう。

下記の情報はWikipediaから流用。

Personnel: Dan Forgelberg(vo, g, p, key, synth, b, perc, mandolin), Tim Weisberg(fl, perc, oboe, piccolo), David Breinenthal(bassoon), Gary Coleman(perc), Vincent DeRosa(fr-h), Earl Dumler(eng-h), John Ellis(org, oboe), Bobbye Hall(perc), Don Henley(vo), John Leslie Hug(g, harp), Jim Keltner(ds), Joe Lala(perc), Neil Larsen(p, el-p, key), Andy Newmark(ds, synth-ds), Norbert Putnam(b), Ann Mason Stockton(harp), Florence Warner(vo), Willie Weeks(b)

2020年2月22日 (土)

Bryan Ferryには悪いが,"Boys and Girls"でお口直し(爆)。

_20200220 "Boys and Girls" Bryan Ferry(Virgin)

昨日取り上げたRoyal Albert Hallのライブ音源がどうにも納得いっていない私である。なので,私の中でRoxy Musicを除いて,一番Bryan Ferryを想起しやすいアルバムを取り出してしまった。本作はBryan Ferryにとっても,唯一全英チャートのトップに輝いたものだ。やっぱりそうだよねぇって思ってしまう。

このアルバムを初めて聞いた時の記憶は今でもはっきりしている。それは今でも同じことを感じるのだが,Roxy Musicの最高傑作"Avalon"との同質性である。ここで聞かれるムードはまさしくまんま"Avalon"だと思ったのも懐かしい。ムードは"Avalon"だが,バックのミュージシャンが違うので,サウンドはよりタイトな感じだが,正直言って,このアルバムには相当痺れた私であった。その後のBryan Ferryのアルバムを私が基本的に買うようになったのは,やはり本作と"Avalon"によるところが大きい。そして,このアルバムのクレジットを見ていると,その参加ミュージシャンに目がクラクラすると思ってしまうのはBryan Ferryのその後のアルバム同様である。そうした中で,Marcus Millerのベースはすぐ彼とわかるなぁと思ったのも今から約35年前のことである。

改めて今回このアルバムを聞いてみて,LP時代,私が聞いていたのはA面ばかりだったのだなぁと思うぐらい,前半の曲が印象的。それでもこのムードがいいのよねぇと思いながら,久々にこのアルバムを聞いた私であった。やっぱり,Bryan Ferryはこの方が絶対にいいですわ。星★★★★。

Personnel: Bryan Ferry(vo, key), David Gilmour(g), Neil Hubbard(g), Chester Kamen(g), Mark Knopfler(g), Nile Rodgers(g), Keith Scott(g), Guy Fletcher(key), Jon Carin(key), Tony Levin(b), Neil Jason(b), Marcus Miller(b), Alan Spenner(b), Omar Hakim(ds), Andy Newmark(ds), Jimmy Maelen(perc), David Sanborn(as), Martin McCarrick(cell), Anne Stephenson(vln), Virginia Hewes(vo), Ednah Holt(vo), Fonzi Thornton(vo), Ruby Turner(vo), Alfa Anderson(vo), Michelle Cobbs(vo), Yanick Etienne(vo), Colleen Fitz-Charles(vo), Lisa Fitz-Charles(vo), Simone Fitz-Charles(vo)

2020年2月21日 (金)

突如登場したBryan Ferryの1974年のライブ・アルバム。

Bryan-ferry-live "Live at the Royal Albert Hall 1974" Bryan Ferry(BMG)

このアルバムのリリースが告知された時は驚いた。なぜ今頃になって1974年のライブ音源がリリースされるのか?と思っていた私である。しかし,昨年見たBryan Ferryのライブは実にスタイリッシュであったし,楽しめるものだったこともあり,そもそもBryan Ferryのアルバムを結構買っている私としては,今回も購入である。

いきなり"Symapathy for the Devil"で幕を開けるが,当たり前のことだが,Bryan Ferryの声が若々しい。ただ,ここで歌っている曲はロックンロールやらポップス系の曲が多いため,Bryan Ferryの声がどうも私には濃厚に過ぎるような気がしてしまう。ここに収められた曲,例えば"Baby I Don't Care"や"Don't Worry Baby",更には"Smoke Gets in Your Eyes"を歌うには強烈なクセを感じてしまうのだ。まぁ,このツアーはBryan Ferryにとって初のソロ・ツアーってこともあって,やりたいこともあったのだろうと思うのだが,どうも私がBryan Ferryに求める音とはちょっと違う気がする。

そういう感覚は,ここでバックを務めているメンバーにはPhil Manzaneraもいれば,Eddie JobsonやらJohn Wettonもいるし,更にはPaul Thompsonもいるのだから,違うサウンドも出せたのではないかと思ってしまう。Roxy Musicとは違うんだぜという感覚を打ち出したかったのだろうが,それを聞き手がどう受け止めるかってところだろう。ライブの場ではBryan Ferryもバンド・メンバーもブラック・タイで演奏していたようだから,そういうショーだったというのはわかる。でもやっぱり私が求めているBryan Ferryの音ではなかった。

なので,まずはストリーミングで聞いた時には,強烈に違和感があり,CDで聞いて多少は印象は改善したとしても,これは違うのだ。私が求めてしまうのはスタイリッシュ,あるいはもっとロックなサウンドであったということで,ちょっと残念なアルバムとなってしまった。星★★★。ストリーミングで確認する前に発注してしまった私のミスだな。これなら絶対"Viva! Roxy Music"の方が楽しめると言っておこう。

Recorded Live at the Royal Albert Hall on December 19, 1974

Personnel: Bryan Ferry(vo), John Porter(g), Phil Manzanera(g), Paul Thompson(ds), Vicki Brown(vo), Doreen Chanter(vo), Helen Chappell(vo), Jobson(p, vln), John Wetton(b), Paul Thompson(ds), Vicki Brown(vo), Doreen Chanter(vo), Helen Chappell(vo), Paul Thompson(ds), Vicki Brown(vo), Doreen Chanter(vo), Helen Chappell(vo), Peter Robinson(key), Mike Moran(key), Morris Pert(perc), Chris Mercer(ts), Jeff Daley(as), Ronnie Ross(bs), Paul Cosh(tp), Martin Drover(tp), Malcom Griffith(tb), Geoff Perkins(tb), Martyn Ford(orchestra direction)

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