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カテゴリー「ロック」の記事

2024年2月23日 (金)

Boz Scaggs@東京ドームシティホール参戦記。

Boz-scaggs-live

Boz Scaggsも今年の6月で80歳になるそうだ。今回は5年ぶりの来日だが,次はあるのか...と考えると行かざるを得ないのが長年のファンの務めである(笑)。それにしても,世間には同じことを考えている人が多いのか,東京公演が追加公演含めて3日間ともソールド・アウトというのは凄いことだ。Boz Scaggsの神通力は衰えずってところか。ということで,私も"Hits!"を聞きながら現地に向かったのであった。いずれにしても,私にとっては約10年ぶりのBoz Scaggsのライブであったが,会場は高齢者の集まりのノリ(爆)って気もする年齢層の高さ。

演奏はアルバム"Some Change"から"Sierra"で渋くスタートし,前半はゆったりとした感覚でムーディーと言ってもよい雰囲気で進んだ。この辺りがBoz Scaggsの年齢相応?と思わせる部分もあったのだが,全編を通して新旧のレパートリーを取り混ぜ,ブルーズも炸裂させながら歌うBoz Scaggsの声の若々しいことよ。キーは幾分下がったのは仕方がないところだが,ファルセットも含めてちゃんと声が出ているのは,まさに日頃からのヴォイス・トレーニングの賜物だろうと言いたくなるような歌いっぷりであった。

聴衆に受けるのが"Silk Degrees"や"Middle Man"からの曲であることは仕方なかろうが,現在のBoz Scaggsのよりブルーズ指向を強めた歌と演奏も十分楽しめるものであった。Boz Scaggsはギターを何本か変えながら演奏していたが,やはりこの人,ギターの腕は相変わらず達者なものだ。この日弾いたのも,アコースティック,セミアコ,ストラト・タイプ,レスポール・タイプ,そしてSGタイプの5種類だったと思うが,ソロもちゃんと行けているところが素晴らしい。

そして,本編で約90分歌い続け,更にアンコールで4曲歌うというその体力に感心し続けた還暦過ぎの私であった。そうは言っても,"We’re All Alone"は2013年に渋谷で観た時も厳しいと思ったが,人気曲ゆえに外せないとしても,やっぱり今のBoz Scaggsにはこの曲は厳しかった気がする。"Harbor Lights"で聞かせた歌唱の真っ当さに比べるとやはり粗が目立つ気がした。

それでも,日頃からレギュラーで演奏しているバック・バンドとのコンビネーションもよく,バンド自体も非常に引き締まった演奏で応えていた。昔であったらバッキング・ヴォーカルに女性シンガーを入れることが多かったBoz Scaggsだが,ドラムスのTeddy CampbellとパーカッションのBranlie Mejiasがその役割をきっちりこなしていたのにも感心してしまった。少々ギターのMike Millerの音がでか過ぎると感じる一方,Boz Scaggs自身のギター・ソロのボリュームが低かった気もするが,PAのバランスとしては大きな瑕疵はなく,全体的に満足のいくライブであった。私の目はついついベースのWillie Weeksに向けられることも多かったが,やはりこの人の安定度は素晴らしいと思えた。

当日のセットリストは下記で間違いないと思う。

  1. Sierra
  2. Miss Riddle
  3. Last Tango on 16th Street
  4. Jojo
  5. The Feeling Is Gone
  6. Slow Dancer
  7. Rock and Stick
  8. Thanks to You
  9. It’s Over
  10. Harbor Lights
  11. Look What You Have Done to Me
  12. Radiator 110
  13. Loan Me a Dime
  14. Lido Shuffle

Ec.1

  1. What Can I Say
  2. Lowdown
  3. We’re All Alone

Ec.2

  1. Breakdown Dead Ahead

尚,当日は写真撮影NGだったので,上の写真は昨年のライブの模様をWebで拝借したもの。下の写真はウドーのサイトにアップされていた2/19の公演時の写真。当日の雰囲気もこれとほぼ変わらないものであった。

Live at 東京ドームシティホール on Feburuary 21, 2024

Personnel: Boz Scaggs(vo, g), Mike Miller(g), Michael Logan(key, vo), Eric Crystal(ts, ss, key, melodica, g), Willie Weeks(b),  Teddy Campbell(ds, vo), Branlie Mejias(perc, vo)


Boz-scaggs-live_udo1_20240222085701

2024年2月22日 (木)

こんなのも持ってましたってことでJoe Jacksonのライブ盤。

_20240219_0002 "Afterlife" Joe Jackson Band (Rykodisc)

CDラックを見ていて,おぉ,こんなのも持っていたなぁなんて思うことが結構あるが,このアルバムもそんな感じである。しかもよくよく見ればボーナス・ディスク付きの2枚組。すっかり忘れていたわ(爆)。

このアルバムは2002年から2003年にかけての再編Joe Jackson Bandのライブの模様を,ツアー後半の米国西海岸4か所での演奏を集中的に収録したもの。ミキシングのせいもあると思うが,かなりラフな感じのサウンドに仕上がっていて,ライブ感が横溢している。逆に言えば,ちょっとうるさく感じさせるところもあるが,ロックだと思えば腹も立たない。但し,Joe Jacksonと言えば"Steppin’ Out"でしょとか思っていると,イメージが随分違うように思える。こんな激しかったっけ?と感じる部分もあって,私が聞いていて思ったのはデビュー直後のElvis Costelloみたいに響く部分もあるってことか。

Joe Jacksonという人は,キャリアの途中でうつ病になったりして,なかなか波乱万丈の人生を歩んでいるようだが,このアルバムがレコーディングされたのは復活後の吹っ切れた姿ってところかもしれない。オリジナルのバンドを再編しての気安さもあったかもしれないが,勢いのあるライブ盤となった。星★★★★。

尚,ボーナス・ディスクには同じツアーから,約3か月前のアムステルダムでのライブの模様が収められていて,こっちも同じような感じながら,収録時間はこちらの方が長く,多分ライブの場での演奏はこの曲順だったんだろう。構成されたショーとしての盛り上がり感は実はこっちの方が楽しめるかもなぁ。こちらではBeatlesの"Girl"を弾き語りでやっているのも面白かった。ということで,ファンの皆さんは2枚組をゲットしましょう(笑)。

Recorded Live at the Fil,ore, San Francisco on August 27, at the House of Blues, LA on August 28, at the House of the Blues Anaheim on August 29 and at 4th and B, San Diego on Augisut 31, 2003

Bonus Disc Recorded Live at the Heineken Music Hall, Amsterdam on May 30, 2003

Personnel: Joe Jackson(vo, key, melodica), Graham Maby(b, vo), Dave Houghton(ds, vo), Gary Sanford(g, vo)

本作(ボーナス・ディスク付き)へのリンクはこちら

2024年2月17日 (土)

Little Feat: このファンキーさがたまらない。

_20240215_0002 "The Last Record Album" Little Feat (Warner Brothers)

Warner時代のLittle Featのボックス・セットをオークション・サイトで仕入れてから1年以上が経過しているが,まだ全部聞いていない(爆)。まぁ時間を掛けてゆっくり聞いていこうと思っていたが,それにしても時間を掛け過ぎって言われれば返す言葉はない。それでもって,今回は彼らの5枚目のアルバム。タイトルからして,最終作かと思ってしまうが,そんなことはない。このタイトル,映画"The Last Picture Show"のパロディだそうだ。

この次の6作目,"Time Loves a Hero"で随分雰囲気を変えるLittle Featだったが,ここではいかにもLittle Featな音に満ちていて,こういう音が好きなリスナーにとってはたまらない。やれ,Paul BarrèreやBill Payneのジャズ/フュージョン指向が表れたとも言われるが,私には全くそういったところを感じない。敢えて言うならば若干サウンドの洗練度が増したってところではないか。

ここでのサウンドを聞いていて感じるのはLowell Georgeのスライドがキモであることは事実としても,私はBill Payneのエレピの音が全体像を決定づけているように思える。もちろん,バンド全体でLittle Featなのだが,私にはBill Payneのエレピが何とも魅力的に響いてきた。前作も好きだったが,私にとっては同様に魅力的なアルバムであった。前作との差をつけるために星★★★★☆とするが,やっぱりLittle Featっていいねぇと思わせるに十分。

Personnel: Bill Payne(key, vo), Richie Hayward(ds, vo), Lowell George(g, vo), Ken Gradney(b), Sam Clayton(perc), Paul Barrère(g, vo), John Hall(g), Valerie Carter(vo), Fran Tate(vo)

本作へのリンクはこちら

2024年2月14日 (水)

待望のBrittany Howardの2ndアルバム。これまた強烈なロックとソウルのフュージョン。

_20240213_0001 "What Now" Brittany Howard (Island)

久しぶりの新譜である。ここのところ,新譜の購入ペースは落ちるとともに,デリバリーが遅いものもあって,今年に入ってこれが2枚目の新譜記事というのも何だかなぁというところだが,まぁよかろう。

今回のお題はBrittany Howardである。2019年にリリースされた1stソロ"Jamie"から約4年半を経て,待望の2ndアルバムがこれだが,これに先立ってRecord Store DayにリリースされたライブEPは既に取り上げた(記事はこちら)。そこにもこのアルバムへの期待値を書いているが,今回も期待を裏切られることはなかった。

今回も響きこそローファイだが,音圧がかなり高くて,通常の私が聞いているボリュームだとびっくりしてしまうぐらいのレベルなのだ。これはおそらく意図的なものと思うが,これまでのBrittany Howardのアルバムも,音圧はさておきサウンドはかなりローファイな感覚が強かった。おそらく本人にとってのフィット感というのもあると思う。

そして,出てくる音楽は"Jamie"でも感じたように,ひと世代上のMeshell Ndegeocelloの方向性とかなり近しいものを感じる。ロックとソウルの境界線を自在に行き来する感覚と言ってもよいと思うが,本作ではソウル色がより強まったと思える。終盤の"Power to Undo"はPrinceの曲のような感覚さえ覚えさせるが,多様な音楽性を吸収し,これまた見事なアルバムに仕立てたというところだ。そしてここでのNate Smithの貢献度は極めて大きいが,彼のドラミングがこの音楽の魅力を増幅させたと言っても過言ではない。この音楽はリスナーを興奮させるに十分なものと評価したいい。星★★★★★。

_20240213_0002それにしても,このCD,盤面のタイトル,曲名に日本語が並記されているのはどういう理由なのか...。謎だ。

Personnel: Brittany Howard(vo, g, key, synth, b, ds), Nate Smith(ds), Zac Cockrell(b), Paul Horton(key), Lloyd Buchanan(key, vo), Brad Allen Williams(g), Thomas Bloch(cristal baschet), Rod McGaha(tp)

本作へのリンクはこちら

2024年2月 9日 (金)

結構アルバムを持っていながら,記事化していないMahavishnu Orchestraってことで,彼らの第1作。

_20240207_0001 "Inner Mounting Flame" Mahavishnu Orchestra (Columbia)

以前にも書いたことがあるのだが,私はJohn McLaughlinの結構なファンでありながら,敢えてMahavishnu Orchestraを後回しにしてきたように思える。今や再編後も含めて相応に(と言っても全部ではないが)CDも保有するようになったが,当ブログでもあまり記事化していない。ということで,今回は彼らのバンドとしてのデビュー作「内に秘めた炎」である。

とにかく音数は多いし,うるさいって言えば実にうるさい。まさにフュージョンと言うよりもジャズ・ロックと呼ぶに相応しいサウンドであろう。誤解を恐れずに言えば,本作で聞かれるようなテンションの高さで同等なのは,私にとってはKing Crimsonぐらいではないかとさえ思えてしまう。このテクニシャン揃いのバンドが生み出すのはグルーブと言うよりも,音の塊ってところだ。

中でもやっぱりこのバンドのキモはJohn McLaughlinとBilly Cobhamのコンビネーションだろうなぁと思うが,リリースから半世紀以上を経過してもその激烈さは変わらないというのが凄い。所謂クロスオーヴァー/フュージョンとは完全に一線を画すアルバムではあるが,後のその手の音楽のひな形の一つとなったことは間違いないところ。あまりの激しさゆえ,聞き終えるとどっと疲れが出るが,それは心地よい疲れだと言っておこうお。星★★★★☆。それにしても,こんなアルバムを1日で作ってしまうとはまさに恐るべし。

Recorded on August 14, 1971

Personnel: John McLaughlin(g), Jerry Goodman(vln), Jan Hammer(key, org), Rick Laird(b), Billy Cobham(ds, perc)

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2024年2月 8日 (木)

何を今更って感じだが,ブラックホークの99選からDonnie Frittsを。

Prone-to-lean "Prone to Lean" Donnie Fritts (Atlantic)

長年ブログをやっていると,何をアップしていて,何をアップしていないかが曖昧になる。これも偏に歳のせいと片付けてもいいのだが,このアルバムなんかはとっくにアップしていても不思議ではない。Donnie Frittsのアルバムは何度かアップしているが,この彼のファースト・アルバムは何度も言及しながら,記事にはしていなかった。

「ブラックホークの99選」にも選ばれているから,知っている人は知っているが,関心のない人にとってはDonnie Frittsって誰?で終わりだろう。しかし,このアルバムを初めて聞いた時の自分のテイストへのフィット感は忘れられない。私はこのアルバムを「99選」を頼りに,中古盤を探していたのが学生時代だが,本作のカット盤(もはや死語か?)ながら中古盤を見つけた時は本当に嬉しかった。そしてアルバムを聞いた時の喜びは更に大きかったと記憶している。このスワンプ風味の効いたSSWの世界は,アメリカン・ロック好きの私の琴線をくすぐるものであった。それはその当時も,年齢を重ねた今でも変わらないが,還暦を過ぎた私にとっては更に訴求力を上げていると言っても過言ではない。

世の中には好き者は少なからずいて,このアルバムも紙ジャケCDでも再発されたこともあるが,私はLPは保有し続けながら,CDも保有しているぐらい好きなアルバムだ。今でもプラケース版ならCDも中古で簡単に手に入るといういい時代になったものだと思わざるをえない。しかし,若い頃苦労して手に入れたということが私にとっては重要な記憶でもあるのだ。

何よりもDonnie Frittsの声が魅力的に響くが,私はそれに加えてこのアルバムの良さを,Donnie Fritts自身あるいはBarry Beckettが弾くエレピの音に感じてしまうのだ。おぉっ,これぞ自分が欲しい音だと思ったものだ。

ジャケを見ていると,売れる訳ないと思ってしまう(笑)が,それでもいかにも南部に根差したサウンドは,リリースから半世紀となる今でも魅力的。マッスル・ショールズの面々ほか,最高のメンツに支えられた傑作中の傑作。マジで最高だ。星★★★★★。

Personnel: Donnie Fritts(vo, el-p), Pete Carr(g), Jimmy Johnson(g), Eddie Hinton(g, hca, vo), Brry Becketvo, el-p, vib, clavinet), Mike Utley(org), David Hood(b), Roger Hawkins(ds, perc), Sammy Creason(ds), Jerry McGee(g), Tony Joe White(g, vo), Spooner Oldham(vib, vo), Jerry Masters(b), Mickey Raphael(harp), Rita Coolidge(vo), Billy Swann(vo), Dan Penn(vo), Kris Kristofferson(vo), John Prine(vo), Jerry Wexler(vo) with  The Muscle Shoals Horns

本作へのリンクはこちら

2024年2月 3日 (土)

RMS:英国版ジャズ・ロックの楽しさ。

_20240201_0001 "Live at the Venue 1982" RMS (Angel Air)

今にして思えば,本作の国内盤がリリースされていたというのは信じがたいが,好き者から見ると,これは惹かれるメンツが揃っていると思わせるアルバムである。英国ジャズ・ロック界の有名どころ勢揃いと言ってもよいだろう。

バンド名となったRMSはRay Russell,Mo Foster,Simon Phillipsの頭文字を取っただけのもので,味も素っ気もないってところだが,私はこのバンドのGil Evansとの共演盤を本作より前に入手していて,それについても既に記事にしている(記事はこちら)。更に遡れば,Mo FosterとSimon Phillipsは"There & Back"でJeff Beckを支えたリズムである。そういうこともあって本作も中古でゲットしたものだったはずだが,本作でもホーンの4人がゲストで加わっているのはGil Evansとの共演盤と同様だし,加わっているメンツも一緒である。RMSはトリオではあるが,実質的にはここでの7人編成というのが基本だったと思われる。

この演奏を聞いていて,ジャズ・ロック的なサウンドは大いに楽しめるし,各人のアドリブもレベルは高いと思えるが,いかんせん曲の魅力がイマイチなのが惜しい。端的に言えば記憶に残らないのだ。そういう意味ではこのアルバムは曲そのものよりも,パフォーマンスを楽しむべきものという気がする。このアルバムも久しぶりに聞いたが,演奏自体は相当楽しめるし,私としてはGil Evansとの共演盤よりこっちの方が好きかなぁ。ということで星★★★★。

尚,ジャケに入っているのはSimon Phillipsのサイン。彼がMike Stern~Bill Evansバンドで来日した時のサイン会でもらったもの。それももう6年半も前のことだ。光陰矢の如し。

Recorded Live at the Venue, London on September 24, 1982

Personnel: Ray Russell(g), Mo Foster(b), Simon Phillips(ds) with Mark Isham(tp,  Mo Foster(b), Simon Phillips(ds) with Mark Isham(tp, synth), Henry Lowther(as, ss)

本作へのリンクはこちら

2024年2月 1日 (木)

たまにはGary Mooreでも。ハード・ロックを身体が求める時もある(笑)。

_20240131_0001 "Rockin’ Every Night: Live in Japan" Gary Moore (Virgin)

Gary Mooreに限った話ではないが,どうしてもハード・ロックを身体が求めてしまう時がある。特にストレスが溜まった時や,憤懣やる方ない思いをしている時などが私にとってのそういうタイミングだが,それはフリー・ジャズに置き換わる時もある。端的に言えば,「ぐわぁ~」という感覚を生み出す音だ(笑)。

私が保有するGary Mooreのアルバムは少数だが,全て後追いで聞いていて,リアルタイムで聞いてはいない。しかし,本作や,この時のツアーの対象となっていた"Corridors of Power"なんかは,私ぐらいの世代にフィットする典型的なハード・ロックの音で,ついついプレイバックしてしまうことがある。まぁドラムスはIan Paiceってこともあって,Deep Purpleを聞いてきた人間にフィットするのもあろうし,ここでキーボードを弾いているのも,後にPurpleに加入するDon Aireyであるから,ますます納得してしまう。

ここでの演奏はライブらしい激しさがあって,「身体が求める」際には丁度いい(笑)し,十分にロックらしいカッコよさもあると思わせるものだ。逆にそれは荒っぽさもあることの裏返しというところもあるが,これだけタイトにやってくれれば文句も出ない。それにしてもGary Moore,弾き倒しである。彼のヴォーカルは...なところもあるが,ギタリストとしてはやっぱりいけていた。星★★★★。

それにしても,本作のボートラでも入っている"Parisienne Walkways(パリの散歩道)"のような曲を,フィギュア・スケートで使ってしまう羽生結弦って改めて凄いなぁって思ってしまった。Gary Mooreと全く縁のなさそうな層にも彼の音楽を知らしめた(そして多少なりとも印税にも貢献した)という意味では,羽生君は相当の功労者だな(笑)。

Recorded Live at 新宿厚生年金会館 on January 24 & 25,1983

Personnel: Gary Moore(g,vo), John Sloman(vo, key), Don Airey(key), Neil Murray(b), Ian Paice(ds)

本作へのリンクはこちら

2024年1月30日 (火)

先日16年ぶりの来日を果たしたBilly Joelの"The Stranger"を改めて聞く。

Stranger "The Stranger" Billy Joel (Columbia)

私は行っていないが,先日,16年ぶりの来日公演を東京ドームで開催したBilly Joel。彼ももはや74歳というのだから,時の流れは早いと思ってしまう。実を言えば,このアルバムは既にこのブログを開設した年に取り上げていて,偶然にも約16年半ぶりに再登場となったのも何か縁と思っておこう(その古い記事はこちら)。

数々のヒット曲を持つBilly Joelだが,日本でブレイクしたのは,本作からタイトル・トラックがシングル・カットされた頃だと思っている。それ以前にも"Piano Man"や"New York State of Mind"等の名曲をものにしていたBilly Joelだが,それらも日本では後追いで認知されたというところだろう。

"The Stranger"のシングルがリリースされたのは77年もしくは78年だと記憶しているが,イントロの口笛が印象的で,確かに日本ではやりそうだと思える曲調であった。この曲は本国ではシングル・カットされていないし,私が保有するベスト盤"Piano Man: The Very Best of Billy Joel"の輸入盤にもこの曲は入っていない。そんな曲をシングル・カットして,ヒットさせたのは当時のCBSソニーの戦略的な成功だったと言ってよい。因みに現在私が保有しているのは紙ジャケCDであるが,そこに復刻された当時の帯の宣伝文句が「今アメリカで人気最高のビリー・ジョエルを知ってる?大都会ニューヨークに息づく様々の人生。独特のリリシズムとメロウな旋律が君の心にしみる!」と来たのには受ける(笑)。当時は「知ってる」と答える人の方が少なかったと想像する。

それまでも本国ではそこそこアルバムは売れていたが,トップ10入りしたのは本作が初ということで,Billy Joelの黄金期はここからだったということになるだろう。次作"52nd Street"や次々作"Glass Houses"は全米#1ヒットとなったが,当時のBilly Joelは勢いが違った。

改めてこのアルバムを聞いてみて,後にベスト・アルバムにも収録されるお馴染みの曲が入っており,いい曲書いていたよなぁって思う。中でも私にとって"Just the Way You Are"の印象が強いのはPhil Woodsのアルト・サックス・ソロがあってこそってところだが,それ以外も耳に残るメロディ・ライン満載のアルバムであった。

因みに私がBilly Joelのライブを観たのは過去に一度だけ。私のNYC在住中の,Don Henleyが主催した"Concert for Walden Woods"と題されたベネフィット・コンサートであった。一夜にBilly Joel,Sting,Don Henleyが登場するというライブが開催されたのが1991年10月。YouTubeにはその時の模様のビデオ(隠し撮り)がアップされていてびっくりしてしまったが,懐かしいので貼り付けておこう。画像も音もボロボロではあるが,まぁ雰囲気,雰囲気(笑)。因みに東京ドームのライブの模様もYouTubeにアップされているが,ちょいと見ただけとは言え,ちゃんと声が出ているのにはこれまたびっくりした。

それにしても,古い記事を眺めながら,私の文体もちっとも成長していないと思ってしまった(苦笑)。そもそもこの歳になると正調なんて期待できないか...。ということで本作へのリンクはこちら

Personnel: Billy Joel(vo, p, key), Doug Stegmeyer(b), Liberty DeVitto(ds), Richie Canara(reeds, org), Steve Khan(g), Hiram Bullock(g) with Phil Woods(as), Richard Tee(org), Hugh McCracken(g), Steve Burgh(g), Dominic Cortese(accordion), Ralph MacDonald(perc), Phoebe Snow(vo), Lani Groves(vo), Gwen Guthrie(vo), Patti Austin(vo)

2024年1月24日 (水)

今聞くと新鮮に響く"Wings Over America"。

_20240122_0002 "Wings Over America" Wings(Capitol→Hear Music)

私もPaul McCartneyのライブには何度か行ったことがあるが,昨今のレパートリーはBeatlesの曲が多くなる中に,新曲やソロ曲,Wingsの曲が混ざるという感じになっているが,このアルバムが制作された頃はWingsの活動がピークと言ってよい時期だけに,Wingsのレパートリーを中心にBeatlesを交えるという今とは逆のパターンになっている。何てたって,私が保有している2枚組CDのDisc 2にはBeatlesナンバーが全く入っていないし,Disc 1だって5曲だけなのだ。それが実は新鮮に響くから面白いと思ってしまったのが,このアルバムを久しぶりに聞いての感覚。

当時はWingsがワーキング・バンドだったのだから当たり前と言えば当たり前だが,Wingsとしてもヒットを連発していたPaul McCarteneyとしても自信を持ってツアーに臨んでいたことがわかるってところだ。

今でもPaul McCartneyは元気にライブをこなしているし,ホーンは入れても,編成を大きくしないバンド形態にこだわっているように見えるのは当時から変わらないが,まだこの時はPaulも30代半ばだったので声も若々しいものだ。また,バンドにはDenny Laneもいれば,Jimmy McCullochもいて,彼らにもリードを取らせて,バンドとしても最も充実していた時期だと思えばこのアルバムの勢いもわかるってものだ。

もちろん,ライブならではの粗っぽさもあることは事実だが,久しぶりに聞いてWingsの往時のヒット曲に懐かしい思いを新たにしたのであった。星★★★★。

Recorded Live at Various Venues between May 7 and June 23, 1976

Personnel: Paul McCartney(vo, b, g, p), Linda McCartney(vo, key), Denny Lane(vo, g, p, b, hca), Jimmy McCulloch(vo, g, b), Joe English(ds, vo), Tony Dorsey(tb), Howie Casey(sax), Steve Howard(tp, fl-h), Thaddeus Richard(sax, cl, fl)

本作へのリンクはこちら

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