"Live: The Complete Friday Night Sets" Brad Mehldau Trio(Nonesuch)
この音源については2009年に既に記事にしている。これは"Brad Mehldau Trio Live"の元となったVillage Vanguardでのライブ音源のうち,2006年10月13日の金曜日の3セット分の演奏を丸ごと収めたものである。”Brad Mehldau Trio Live"が10/11から10/15の演奏からピックアップした音源から構成されているのに対し,本デジタル・アルバムは10/13のみの演奏というのが大きな違いである。Brad Mehldauがセット毎にどういう演奏をしているのかが聞けるのが実にありがたいセットなのだ。
そんな音源であるが,今はどうかわからないのだが,これがリリースされた当時はダウンロードが米国内からに限るという縛りがあって,なかなか入手できなかった。しかし,2009年10月から11月に掛けての世界一周出張の道すがら,米国滞在中にすかさずダウンロードしたのであった。
これだけインターネットが発達した世界においては,今やダウンロードを米国内からに絞るなんてことは機会損失にしかならないはずであるから,Nonesuchとしても今はどこからでもダウンロードできるようにしていると信じたい。いずれにしても,Brad Mehldauの追っかけとしてはどうしても入手しなければならなかった音源である。そして今聞いても実に素晴らしい音源であり,この頃から完成されたトリオであったことがわかる。評価としては稀少性も含めて星★★★★★しかない。この音源,Nonesuchストア・エクスクルーシブなので,ストリーミングでも聞くことはできないのだが,機会があれば,是非聞いてみて頂きたい音源である。
ここからは余談。今にして思えば,このアルバムをダウンロードした時の出張はワルシャワ~ロンドン~NYC~ボストンというかなりきつい出張だったのだが,ロンドンやNYCでは丁度ハロウィーンの時期に重なり,酔った兄ちゃん,姉ちゃんが街中に沢山いたなぁなんて懐かしむのも私の加齢の証左。ついでに言えば,出張中にはNYCマラソンも開催され(私は週末はバテバテだったのでマラソンそのものは見た記憶がない...) ,土産にド派手なNYCマラソンのロゴ入りウインドブレイカーを買ったのも懐かしい(今でも着ている)。
ライブもロンドンでJanek Gwizdala's Research Featuring Wayne Krantz, Gwilym Simcock and Gary Husband,NYCでPat Martino,そしてTom Harrellを観ているのだから,今よりは若いだけにタフだったねぇ。ロンドンのライブなんて,後にPat Methenyと共演するGwilym Simcockが入っていたのも懐かしい(当時は全然知らなかった)。ベースのJanek Gwizdalaも渡辺香津美やPeter Erskineとの共演でその名を再認識するのは後年になってからだが,Krantz目当てに行った割に,今にして思えば凄いメンツであった。こういうことを書いていると,本当に仕事なのか,遊びなのかわからないねぇ(爆)。
Recorded Live at the Village Vanguard on October 13, 2006
Personnel: Brad Mehldau(p), Larry Grenadier(b), Jeff Ballard(ds)
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