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カテゴリー「ジャズ(2026年の記事)」の記事

2026年1月23日 (金)

Benny CarterのConcordレーベルでのスイング・セッション:ねらいはEd Bickertなのだが(笑)。

A_gentleman_and_his_music "A Gentleman and His Music" Benny Carter(Concord)

私は結構なEd Bickertのファンだと思っていて,リーダー作はそこそこ保有しているし,特にワンホーンのアルバムでバックを務めたアルバムを中心にリーダー作以外も見つけたら買うようにしている。まぁ何でもってことではなく,ストリーミングで聞けないものや価格的に無茶苦茶でないという条件は付くが。このアルバムも再生上のノイズは気にならないが,盤質はイマイチながら,¥1,000しない価格の中古だから入手したもの。

Benny Carterと言えば,77年に来日した時に吹き込んだ"Live And Well in Japan"が結構好きだったこともあるが,本作入手の動機はあくまでもEd Bickertであった。本作は3管編成のセプテットなので,Ed Bickertの出番はそれほどではないとしても,ソロにしろ,バッキングにしろ,いかにもEd Bickertらしい演奏を聞かせていて,私はそれで満足だ。

アルバムとしてはレーベル・オーナーであるCarl E. Jefferesonの趣味を反映したいかにもConcordレーベルらしいスイング・セッションだが,刺激を求める音楽ではなく,リラックスして聞けばいいというアルバムであって,そういうもんだと思って聞けばよいのだ。レコーディング当時,Benny Carterは78歳であるが,90歳近くまで演奏していただけあってまだまだ矍鑠としたものだ。

テナーがScott Hamiltonというのはわかるとして,メンツで珍しいのはJoe Wilderだろうか。当時のConcordでラッパと言えばWarren Vachéがよく吹いていたが,まぁJoe WilderもConcordとは無縁という訳ではなかったようだが。そう言えば"Wilder 'n' Wilder"って持っていたなぁ。そっちも久しぶりに聞くか(笑)。

いずれにしても,全く破綻なしで気楽に楽しめるアルバムであった。星★★★★。

Recorded in August 1985

Personnel: Benny Carter(as), Joe Wilder(tp, fl-h), Scott Hamilton(ts), Gene Harris(p), Ed Bickert(g), John Clayton(b), Jimmie Smith(ds)

本作へのリンクはこちら

2026年1月17日 (土)

Boone's Farm@ビルボード・ライブ東京参戦記。前日のBlue Noteのリベンジにはなったな(笑)。

Boonesfarm

Boone's Farmって言ったって,何じゃそれは?になるのだが,Steve LukatherとMichael Landauという2ギターのバンドと聞いては,これは気になる。しかもリズムはTim LefebvreにKeith Carlockという超強力なコンビである。この4人に比べるとキーボードのJeff Babkoが地味に感じるが,BabkoだってSimon Phillipsと双頭アルバムを残している人であるから,バンドとしてはどうやってもおぉっとなるメンツなのだ。昨日のGentle Thoughts Reunionに続いて痛い出費となったが,これも仕方ない。

彼らの東京公演もGentle Thoughts同様,3日間全セットがフルハウスという人気ぶりだが,Blue Noteと違って,私はBillboard Liveというヴェニューではいつも1ドリンク付きで比較的割安のカジュアル・シートで観ることにしていて,今回もいつも通りカジュアル・シートでの参戦となった。ヴェニューに何を求めるかにもよるが,私にとっては音楽を聞く分には全然問題ないのだ。

そしてライブはオーディエンスが期待する感じのソリッドな演奏が続いて,そうそう,こういうのが聞きたかったって欲望を満たしてくれるものだったと思う。昔はMichael LandauはSteve Lukatherのクローンのようなプレイぶりも示していたが,今や完全に違うスタイルのギタリストになったというのを実感できたのも嬉しい。Steve LukatherはあくまでもSteve Lukatherとしてのプレイぶりに対し,Michael Landauは以前のソリッド感からは変化したのはJames TaylorやらSteve Gaddのバンドでのプレイが多かったこともあったかもしれないが,確実に個性の違いが出ていたと思えた。

ステージでは懐かしやMichael Landauの初リーダー作"Tales from the Bulge"から"I'm Buzzed"をやったり,Miles Davisの"Tutu"やらJeff Beckの"The Pump"をやったりと,私のような高齢者には嬉しくなるような曲もプレイし,まぁセッション向きだよなと思えるものの,演奏自体は実に満足度が高いライブだった。

今回の主役はギタリスト2人であることは間違いない事実だが,ちゃんとバンド・メンバーにもソロ・スペースを与えていたのは大いに結構であるが,Tim Lefebvreはバッキングは間違いないが,ソロは...の部分があったし,それが中だるみ感を生んだのは否定しない。しかしJeff Babkoはバックアップに徹する感じながら,ソロは結構いけていたし,Keith Carlockのドラムスは相変わらずの歌心を感じさせるもので,やっぱ凄いわと思っていたのであった。

今回のライブは確実にロックが底流にあるもので,そのサウンドに身を委ねていればOKみたいなところがあったが,前日のBlue Note東京でのLee Riternourご一行への不満は払拭してもらえたと思っている。あ~楽しかった,と思えるライブであった。

しかし,甚だ余談だが,Steve Lukatherが玉置浩二みたいなブロンド系白髪(?)になっていたり,Michael Landauがスキンヘッドになっているのは驚いた。私が前日にライブの開演前に一杯やっていたBlue Noteのバーに彼らが入ってきても気づかない訳だ。

Live at Billboard Live東京 on January 15, 2026,2ndセット

Personnel: Steve Lukather(g,(g, vo), Michael Landau(g, vo), Jeff Babko(key, vo), Tim Lafabvre(b), Keith Carlock(ds)

2026年1月16日 (金)

Gentle Thoughts Reunion@Blue Note東京参戦記。はっきり言って最悪のPAであった。

Gentle-thoughts-at-bnt 今年最初のライブに参戦すべく,Blue Note東京に出掛けてきた。

Lee Ritenourほかによる"Gentle Thoughts"は懐かしいアルバムだ。ダイレクト・カッティングによる音のよさを売りにしていたが,私にとっては"Captain Fingers"で聞かれた超絶ユニゾンに興奮させられたのももはや50年近く前のことである。そんな彼らが,Lee Ritenour,Patrice Rushen,そしてHarvey Masonというオリジナルのメンバー3人を揃えてリユニオンするということで,懐かしさもあってBlue Note東京に向かったのであった。今回は4日間の公演だが,全セットがフルハウスという人気ぶり。同じように懐かしむ人々が多いってことか。

本来リユニオンと言うのであれば,ホーンのErnie Watts,亡くなったベースのAnthony Jackson,そしてパーカッションのSteve Formanが揃ってこそではあるのだが,Ernie WattsとSteve Formanは最近の消息が伝わっていないので,仕方がないところか。そしてベースはAnthony Jacksonに代わって,昨今Lee Retenourとの共演が多いMelvin Davisなのは妥当なチョイスってところだろう。

Lee Ritenourにしろ,Patrice Rushenにしろ,Harvey Masonにしろ各々が自分のバンドで来日してしまうメンツだけに,ギャラが高くなるのも仕方ないが,昨今のブルーノートのチャージは高騰している上に,アリーナは¥2,200の追加料金が必要というのは困ったものだ。しかし,懐かしさに負けた私は速攻で予約し,ステージ前ほぼかぶりつきの参戦となった。

それはいいのだが,演奏が始まって,私は異常なLee Ritenourのギターの音量に驚かされた。ギターの音で身体に振動が伝わるぐらいのレベルで,ハードロックか?と言いたくなってしまった。今までBlue Note東京でLee Ritenourのライブは何度か 見ているが,これほどまでギターの音量が上がっていた経験はない。音割れしているとさえ感じるようでは,繊細なニュアンスなんて伝わらないと一瞬にして思った私である。ベースとドラムスはある程度聞き取れるものの,Patrice Rushenのピアノ,キーボードが極めて聞き取りづらいレベルであり,バランスの悪さに最初から辟易としてしまった。中盤以降は多少はましになったとはいえ,それでも全編を通じてギターのボリュームが過剰であったことは否めない。

音の悪さに加え,Gentle Thoughtsのリユニオンと言うならば,往時のレパートリーをやって然るべきだと思うが,ほとんどLee Ritenourのアルバムからの選曲であり,例外は最後に演奏した"Captain Fingers"だけってのはどうなのよ?と思っていた私である。もちろん,上述の通り,アルバムに収められた"Captain Fingers"に興奮した人間にとっては,嬉しい選曲ではあったものの,今回の演奏が全くいけていなかったことはLee Ritenour本人も自覚していたはずだ。とにかく指が動いていないし,キメこそが重要なユニゾンも乱れるようでは何をかいわんやだ。大変な難曲であることは承知していても,Lee Ritenourというギタリストは演奏を完璧にこなすことが当然と思っていただけに,今回の体たらくは長年のファンである私にとっても衝撃であった。ごまかしっぷりが許せないと思ったのは私だけか?

Patrice RushenもHarvey Masonは真っ当にプレイしていたし,Melvin Davisは7弦ベースを中心に安定したバックアップぶりであっただけに,Lee Ritenourのギターの音が私にとっては大いに不満であった。演奏の質はさておき,音が耐えられないレベルであり,こんな演奏にスタンディング・オベーションを送る気には一切なれなかったと言っておく。Blue Note東京ではPAに泣かされることは何度かあったが,Lee Ritenourだけに今回の失望感は大きい。新年最初のライブがこれとは縁起が悪い(きっぱり)。

Live at Blue Note東京 on January 14, 2026,2ndセット

Personnel: Lee Ritenour(g), Patrice Rushen(key), Harvey Mason(ds), Melvin Davis(b)

2026年1月13日 (火)

滅多に聞かない渡辺香津美とミッキー吉野のセッション・アルバム。タイトル・トラック前半はカッコいいんだけどねぇ...。

_20251226_0001 "Kaleidoscope" 渡辺香津美/ミッキー吉野(Denon)

ストリーミングでランダム・プレイをしていたら,このアルバムのタイトル・トラックがプレイバックされて,おぉっ,出だしがカッコいいねぇということで,そう言えばこのアルバムも保有していたことを思い出し,久しぶりにCDをトレイに乗せたのであった。

このアルバム,保有はしていることはちゃんと記憶はしていても,プレイバックされることはほとんどない。なんでなんだろうということを今回聞き直して感じたことを書いておこう。それにしても多数のミュージシャンが集まったものだと思う。土屋昌己やら,ジョージ紫,更にはゴダイゴの面々まで集結しているのだから,何をかいわんやってところだ。しかし,結局のところはセッション・アルバムなので,多くを望んではいけないということはわかる。しかし,LPで言えばA面に収められた3曲,即ち"Maiden Voyage","World Is a Ghetto",更には"As"というありがちな選曲がよくなかったとしか言えない。演奏には大きな破綻はないが,まぁこんな感じだよねぇとしか思えないのだ。加えて私には酒井俊の声がどうもフィットしないところも痛い。

一方,LPならB面に収められたタイトル・トラックは冒頭のイントロから,ベースとキーボードのユニゾンにドラムスが加わってきた瞬間からのカッコよさが半端ではない。まぁ曲はBrand Xみたいだと言ってしまえばその通りなのだが,フュージョンを更にヘヴィにしたような感覚が私への訴求力が高かった。そして大きな違いはこのトラックだけインストだったということだろう。私からすれば,このセッションにはヴォーカルは必要なかったと思えるのだ。音楽的な嗜好の違いもあるとは思えるが,とにかくここでの渡辺香津美のギター・ソロには悶絶必至であり,こっちの演奏の方が私には楽しめた。

結局このアルバムのプレイバックの機会が少なかったのはCDだと前半3曲すら聞き通せず,タイトル・トラックに到達しなかったということではなかったかと感じた次第。まぁこの曲とて,3部構成みたいにになっていて,前半と中盤以降では興奮度に違いがあって,私は前半の方が圧倒的に好きだが,いずれにしても私にとってはタイトル・トラックが一番よかったと感じたのであった。まぁミュージシャンの実力はよくわかるのだが,アルバム全体で見れば星★★★ってところだろう。これを聞くならKylynを聞く方がはるかにましだ。

加えて本作の吉村浩二のライナーのしょうもなさ,中身のなさには閉口したということを付け加えておく。

Recorded on February 26, 1978

Personnel: 渡辺香津美(g),ミッキー吉野(p, synth),竹田和夫(g),土屋昌己(g),井上憲一(g),ジョージ紫(org),ジョン山崎(el-p, key),松本博(p, el-p),岡沢茂(b),スティーブ・フォックス(b, vo),村上 ’ポンタ’ 秀一(ds),トミー・スナイダー(ds, vo),横山達治(perc),向井滋春(tb),土岐英史(as, ss),植松隆夫(ts),酒井俊(vo),カルメン・マキ(vo)

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2026年1月11日 (日)

Live under the Skyでの演奏を思い出させる"Procession"。

Procession"Procession" Weather Report(Columbia)

実は私はこのアルバムを購入したことはないのだが,ストリーミングで何度も聞いていて,ここに収められた演奏は結構好きだ。その理由は私がWeather Reportのライブを唯一目撃した1983年のLive under the Skyの演奏を髣髴とさせるからだが,そのライブ演奏を収めたブートを記事にした時も"Procession"はよく出来たアルバムだと書いている。

一般的にはジャコパスとPeter Erskineが抜けて,Victor BaileyとOmar Hakimに代わったことを評価しない人が多いようだが,私は上記のライブにおけるこのリズム隊のタイトなリズムに痺れた記憶が鮮明なので,このアルバムも評価したくなってしまう訳だ。その時のライブもこのアルバムからの曲が非常に多く演奏されたから印象が強いのも当然なのだ。

正直言ってしまうと,ライブでの演奏は本作に収められた演奏よりも更にダイナミズムに溢れたものだったと思うが,それでもここでの演奏は決して悪くない。私がこのメンツの公式アルバムで保有しているのは"Domino Theory"だけ(それが見つからないのだが,どこかにあるだろう)だが,私としては本作の方が出来は良いと思う。

このアルバムについてはマントラことManhattan Transferの"Where the Moon Goes"への参加が話題になったのも懐かしいが,フィーチャーと言うほど彼らの個性が発揮されている感じではなく,あくまでもサウンドの一部としての機能と考える方がいいように思う。まぁいずれにしても,私としてはライブを想起させるアルバムとしての懐かしさもあるので,星★★★★。逆にライブでやっていないラスト2曲である"The Well"と"Molasses Run"の印象が薄いのはいかにライブがよかったかの裏返しだと思う。

Personnel: Joe Zawinul(key), Wayne Shorter(ts, ss), Victor Bailey(b), Omar Hakim(ds, g, vo), José Rossy(perc), Mahattan Transfrer(vo)

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2026年1月 9日 (金)

Bill Evansの生前のリリース作はあまり取り上げていない中で,今日は"Alone"。

_20251227_0001 "Alone" Bill Evans(Verve)

主題の通り,長年ブログを運営していても,Bill Evansの生前にリリースされたアルバムを当ブログで紹介したのは少数だ。おそらくは"You Must Believe in Spring","Affinity",そして"Undercurrent"ぐらいのものだろう。それは今更私が往年のアルバムに言説を弄する必要もなかろうという思いもあったからで,このブログでは発掘音源の紹介が中心だった。

そんな私でも,記事化でもしないと,Bill Evansのアルバムをちゃんと聞き直す機会はそんなにないのではないかとも考え,今回取り上げるのがBill Evansにとっての初のソロ・アルバムとなったこの"Alone"である。なんでRiversideとかのアルバムではないのかと言われれば,そこが私の天邪鬼たるところだ(笑)。

私が保有しているのはオリジナルに未発表テイク等7曲を加えた拡大版(ストリーミングでもこのヴァージョンが聞ける)であるが,そうしたテイクの意義は認めつつも,聞き通すにはオリジナルの5曲ぐらいが丁度よいという気もする。このアルバムを改めて聞いて,ソロでも紛うことなきBill Evansのタッチが聞かれ,Bill EvansはどうやってもBill Evansであったという当たり前の話しかできなくなる。

このアルバムではJoe Zawinulの"Mignight Mood"やミュージカル「晴れた日に永遠が見える」から,その主題曲"On a Clear Day (You Can See Forever)"等もやっているが,ここでのレパートリーはBill Evansとしてはほぼ本作以外では聞けない曲らしいという希少性もある。"Midnight Mood"なんて,後のWeather Reportの曲と同じ作者なのか?と思わせるような曲だ。しかし,私としては"A Time for Love"とか"Never Let Me Go"のような選曲により痺れてしまうというのが正直なところだが,いずれにしても改めてBill Evansのよさを感じるに十分なアルバムであった。星★★★★☆。

また別の機会にBill Evansのアルバムを聞いて温故知新と行きますかね。

Recorded in September and October, 1968

Personnel: Bill Evans(p)

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2026年1月 7日 (水)

久しぶりに聞いた"Jack Wilson Quartet Featuring Roy Ayers"。

Jack-wilson-quartet_20251226161901"Jack Wilson Quartet Featuring Roy Ayers" (Atlantic)

このアルバムをアナログでどうして買ったのかは記憶が定かではないが,多分,村上春樹がJack Wilsonのファンだと知って,どういう音楽なのかと興味があってのことだと思う。まぁJack WilsonについてはBlue Noteの"Easterly Winds"の方が圧倒的に知られていると思うし,私も随分前に記事にしているが,あちらがいかにもBlue Noteらしいサウンドだったのに比べると,このJack Wilsonの初リーダー作は随分趣が違うってところか。本作はピアノ・トリオにRoy Ayersのヴァイブを加えたクァルテット編成なので,サウンドに違いはあって当たり前だが。ジャズ・ファンクの世界で知られるRoy Ayersの初期の演奏というのも興味深いところではあるが,それだけでこのアルバムを買ったとは思えない。

それはさておきである。久しぶりにこのアルバムを聞いたのだが,実にわかりやすいというか,軽快なアルバムである。大した回数を聞いた訳ではないから,記憶にないのも当然と言えば当然なのだが,初リーダー作の気負いのようなものが全く感じられないというところで,なかなか楽しめるアルバムであった。特に面白いのがB面2曲目(ラストに収められた"Nirvana & Dana"。軽快なワルツからバラッド,更には対位法的展開に転じる一種の組曲的な作りだが,この変化で多様性を表現したってところかもしれない。

いずれにして,滅多に聞かないアルバムとなっているが,たまにはこういう気楽に聞けるのも取り出さないといかんと改めて反省。そうした反省も込めて星★★★★としよう。

Recorded on February  6, 1963

Personnel: Jack Wilson(p), Roy Ayers(vib), Al McKibbon(b), Nick Martinis(ds)

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2026年1月 5日 (月)

今年最初の新譜はEnrico Pieranunzi。あの"Live in Paris"と同じメンツで悪いはずなし。

Enrico-pieranunzi-a-sunday-in-paris "A Sunday in Paris: Live at the Sunside" Enrico Pieranunzi(Bonsaï

ストリーミングで音楽を聞いていたら,このアルバムの情報に遭遇。よくよく見れば,私が愛してやまない"Live in Paris"と同じメンツではないか。その割に記事にしていないが,Pieranunzi来日時にサインをもらっているぐらい好きなのだ。場所は"Live in Paris"がLe Duc Des Lombardsでの実況だったのに対し,今回はその近所にあるSunsideでのレコーディングである。

詳しいデータは不明だが,リリース元のBonsaï Musicのインスタには"a live recording from many years ago"と書いてあり,最新のレコーディングでないことは間違いない。更に調べてみると,YouTubeに上がっていた情報によれば,どうも2006年の音源らしいが,Hein Van de GeynとAndré Ceccarelliを擁するトリオによる演奏が悪いはずがないという確信をもって聞いたら,これが最高であった。

Pieranunziのオリジナルにスタンダードやジャズマン・オリジナルを加えた演奏は,決して美的なだけに留まらないハード・ドライビングなところもあって,このトリオの演奏の質の高さと相性の良さを示している。ちょっと"Nefertiti"の演奏は固いかなぁって気がしないでもないが,問題にするほどのものではない。ここでの演奏は"Plays the Music of Wayne Shorter"に似た感じで,まぁこの曲はオリジナルのMiles Davisの演奏がアドリブなしで演じられたものだったから,そのイメージが残っていると受け入れが難しいというところもあるからねぇ...。"'Round Midnight"をやや早めのテンポでハード目にやるのも珍しいが,この辺りも好き嫌いはわかれるかもしれない。

その辺りの評価にもよるかもしれないが,私個人としては本作が媒体が出たら購入確実だ。Enrico Pieranunziファンも納得のライブ・アルバムであることは間違いないと言ってしまおう。今のところ,媒体リリースの情報が見つかっていないので,まずはストリーミングで楽しんでおくとして,Enrico Pieranunziのアルバムとしては"Hindsight: Live at La Seine Musicale"以来久々の新作聞きとなったが,やっぱりいいねぇ。新年早々縁起がいいわいってことで星★★★★☆。

Personnel: Enrico Pieranunzi(p), Hein Van de Geyn(b), André Ceccarelli(ds)

本作のストリーミングへのリンクはこちら

2026年1月 3日 (土)

"Young Django":こういうのは聞いていて楽しいねぇ。

Young-django "Young Django" Stéphane Grappelli (MPS)

このブログで本作と同じコンセプトで吹き込まれたライブ盤,"Live 1992"を取り上げたことがあるが,その源流となったのが本作であることはその記事にも書いた。ギタリスト2人を迎えたクァルテットで,Django ReinhardtとStéphane Grappelliの共作オリジナルを中心に,Philip CatherineとLarry Coryellのオリジナルがそれぞれ1曲ずつ加わるという構成。

私が保有しているのは廉価盤なので,オリジナルがリリースされたタイミングで購入した訳ではないが,このアルバムは結構好きだったなぁと今でも思う。私が購入した理由はLarry Coryellに惹かれたものと思うが,実にLarry Coryellらしくない(笑)演奏っぷりであり,全くCoryellのイメージと異なるのだが,出てくるのはやはり当時使っていたOvationの音だなぁと思わせるのも懐かしい。

だが,このアルバムを私が好むのは,何ともゆったりした気分にしてくれることが一番の理由だと言ってもよい。だからこそ新年のまったりした気分にはぴったりくるのだ。ゴリゴリのジャズとは真逆の世界と言ってもよい。こういう演奏を聞いていると,心が豊かになるなんてことは若い頃は強くは感じていなかったが,年齢を重ねると,こういう演奏のよさがより身に染みてくるのだ。それでも結構若い頃からこういうのも好んでいた私は相当年寄りくさかったってことになるかもしれんが(爆)。

ただ,このアルバムにも若干の瑕疵があるとすれば,Philip CatherineとLarry Coryellのオリジナルのフィット感がイマイチなことだ。Coryellの書いた"Blues for Django and Stephane"では賑々しいブルーズで,Stéphane Grappelliの達者なピアノが聞けるというオマケもあるからまだいいようなものの,Philip Catherineの書いた"Gallerie St. Hubert"は全然面白くない。これはリーダーとしてのStéphane Grappelliがギタリスト2人に華を持たせた結果ということだと思うが,DjangoとGrappelliのオリジナルの領域には全然達していないと思わせるのは惜しい。ということで好きなアルバムだが,星★★★★ってところだろうな。

Recorded on January 19-21, 1979

Personnel: Stéphane Grappelli(vln, p), Phiip Catherine(g), Larry Coryell(g), Niels-Henning Ørsted Pedersen(b)

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2026年1月 2日 (金)

新年最初の音楽は気楽に聞けるCharlie Byrdのライブ盤。

_20251225_0001 "Brazilville: Recorded Live at Charlie's" Charlie Byrd Trio with Bud Shank(Concord Picante)

新年早々に聞くには何がいいかなぁなんて思いつつ取り出したのがこのライブ盤。ブラジルに根差した音楽,あるいはスタンダードをブラジル・フレイヴァーでCharlie ByrdのトリオとBud Shankが軽快に演じるアルバムとなっていて,気楽に聞くにはなかなかいいアルバムであった。このアルバムも久しく聞いていなかったが,Charlie Byrdのギターもいいが,Bud Shankのソフトな響きのフィット感が魅力的であった。あまり心地よいので,何回もリピートしてしまった私である。

本作がレコーディングされたCharlie'sというのはワシントンD.C.はジョージタウンにあったクラブらしいが,Charlie Byrdはこの店で頻繁にプレイするだけでなく,一時期この店のオーナーでもあったとのことだから,まさにホームグラウンドと言ってもよいヴェニューだったと思われる。ここで感じられるリラクゼーションというのはそうした環境によるところも大きいと思えるが,くつりぎを感じさせる一方,適度なスイング感は正月休みにぴったりであった。選曲もいいし,明らかに評価を見直したアルバム。星★★★★。

Brasilville 尚,上のジャケはCDのものであるが,このアルバムのオリジナルのLPのジャケットは全然違うもので,何で変更したのかはよくわからんなぁ。まぁ,どっちでもいいんだけど(笑)。

Recorded Live at Charlie's in May, 1981

Personnel: Charlie Byrd(g), Bud Shank(as), Joe Byrd(b), Charles Redd(ds)

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