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カテゴリー「アンビエント」の記事

2020年8月26日 (水)

たまに聞きたくなるTangerine Dream。

Encore "Encore" Tangerine Dream(Virgin)

Tangerine Dreamのようなバンドは,昔だったら毛嫌いしていたに違いない私である(爆)。なんせ若い頃はKraftwerkだってどこがいいのかわからんとか言っていたのだから,人間変われば変わるものである(苦笑)。Kraftwerkはずっとポップな感じがあるが,それに比べると,Tangerine Dreamはもっとミニマルでアンビエントな感覚が強い訳で,Kraftwerkよりも更にハードルは高かったはずである。しかし,いつの頃か,ミニマルにもアンビエントにも抵抗がなくなり,むしろ心地よいと感じるようになると,Tangerine Dreamもいいねぇと思い始めたのであった。そうは言いながら,"Zeit"なんて更に厳しいのから入ってしまうと,抵抗感は結構あるかもなぁとも思える。

だが,このアメリカでのツアー中にレコーディングされたライブ音源には,あまり難しいところはなく,Edgar Froeseのギターの入る曲などは,ロック・テイストも感じさせるので,非常に耳に馴染みやすい。そうは言っても,最後の"Desert Dream"なんて,睡眠導入効果抜群のような気もするが...(笑)。いずれにしても,こういう音楽を聞いていると,部屋の温度が若干下がったように感じるのは私だけ?もちろん,万人に勧められる音楽ではないとしても,アンビエント・ミュージックとして流しっぱなしにしても何の問題ないというアルバム。星★★★★。そういうこともあって,こういう音楽がたまに聞きたくなるのだ。

面白いのは聴衆の盛り上がり具合で,Tangerine Dreamの音楽で,ここまで盛り上がれるってのは結構凄いなぁなんて,別の意味で感心してしまった。

Recorded Live between March 29 and April 26, 1977

Personnel: Edgar Froese(key, p, g), Christoph Franke(key, synth, perc), Peter Baumann(key, synth)

2020年3月29日 (日)

超アンビエント!Fripp & Enoの"Evening Star"。

_20200326-2 "Evening Star" Fripp and Eno (Island→Opal/DGM)

このアルバムがリリースされた当時,King CrimsonのRobert Frippと元Roxy MusicのEnoが一緒に音楽をやったらどうなるのかと思うのが人情ってものだろう。当時でなくても,この音楽を聞いたことがないリスナーはそう思うはずである。だが,出てくる音楽は二つのバンドの音楽とは全く異なる完全なアンビエント・ミュージックである。

後のEnoの活動を考えれば,こうした音楽をやること自体には,今にしてみれば違和感はない。しかし,Robert FrippのKing Crimsonでの音楽を考えると,もはや対極とでも言うべきこの音楽は,King Crimsonファンにとっても,一般のリスナーにとってもかなりハードルが高いだろう。いつもであれば,よりメカニカルな響きを持つRobert Frippのギターがエフェクト的なサウンドとなっているのだから,これは普通驚くよねぇ。それでも聞いていれば,これはやっぱりFrippの「音」だと思ってしまうところが,Robert Frippたる所以なのだが(笑)。

ここでの音楽をどう評価するかというのは実に難しく,私としても実は星のつけようがないというのが実感である。なぜならば,これはアンビエント・ミュージックであって,環境と同化してこそのアンビエントだ。よって,音楽を意識しないことこそが重要なのではないかと思えるのだ。そうは言っても,後半の"An Index of Metals"には不穏な響きも感じ取れるので,完全環境同化って感じでもないので,その辺はちょっと微妙。

尚,冒頭のno"Wind on Water"の一部にはライブ音源が使われているが,眼前で彼らの演奏を見た聴衆はどのような反応を示したのか実に興味深い。私だったら何も知らずに観に行っていたら,松田優作ではないが,「なんじゃこりゃ~!」と叫んでいたかもしれない(爆)。

ということで,このアルバムについては悪い意味でなく,採点不能というのが正直なところである。しかし,このジャケは素敵だよねぇ。

Personnel: Robert Fripp(g), Eno(loops, synth)

2019年8月16日 (金)

猛暑の中でのアンビエント・ミュージック

_20190812_20190816181101 "Discreet Music" Brian Eno (Obscure→Virgin)

猛暑が続くと出掛ける気にもならないって時に,自分の部屋で何を聞くか。家人の手前,あまりヴォリュームを上げられないリスニング環境においては,ヘッドフォンで音楽を聞いていることもある私だが,スピーカーから音を出して音を聞きたい時もあるということで,そんな時にはこれなら絶対文句を言われないということで,久しぶりに本作を聞いた。

これぞアンビエント・ミュージックと呼ぶべきタイトル・トラックは,ミニマル・ミュージック以上に環境に同化してしまうということで,まさに音が鳴っていることを意識させないとでも言うべきものである。そうした意味で,これは音楽なのかという議論を生む可能性もあるが,ちゃんと音列は構成されているから音楽は音楽である。だが,これを今回やったように小音量で流していると,音が流れているのか流れていないのかさえどうでもよくなる感じというのを久しぶりに体験した。

それに比べれば,後半の”Three Versions of the Canon in D Major by Johan Pachelbel"はあの「パッヘルベルのカノン」を解体,再構築したものであり,まだ音楽的な要素を感じさせるものではあるが,こちらも小音量で流していると,気持ちよくなってきてしまうというある意味ヒーリング・ミュージックのようなものである。

だが,アンビエントという形態に限って言えば,本質的にはタイトル・トラックこそがEnoの狙う世界であろうが,アルバムとしてのプロダクションとしてはこの組み合わせが必要だと感じたということかもしれない。おそらく,LPの時代で言えば,タイトル・トラックが収められたA面ばかり聞いていたリスナーが多かったのではないかと思えるが,後半のVariationも決して悪くない。

猛暑の中,エアコンの効いた部屋で,これを小音量でプレイバックしている自分は一体何者?とも思いたくなってしまうが,それはそれで心地よい体験であった。環境と同化しているという観点で,音楽として評価をする必要は感じないが,実に存在意義のあるアルバムだと思う。

それにしても,ジャケの写真の暗さは半端ではなく,イメージをスキャンしても何のこっちゃみたいな状態だ(笑)。

Personnel:Brian Eno(synth, key), Gavin Bryars(arr, cond), The Cockpit Ensemble(performer)

2017年3月24日 (金)

Enzo Favata@イタリア文化会館に行ってきた

Enzo_favata東京の九段にあるイタリア文化会館は,たまにイタリア人ミュージシャンのライブが無料で見られる。それも結構真っ当な人たちが出演するので,ライブの告知はチェックするに値するヴェニューである。私は以前,Dado MoroniとMax Ionataのデュオをここで見たことがあるが,今回は全く知らないミュージシャンであったが,無料ということもあり,ネットで申し込みの上,行ってみた。

Enzo Favataという名前は,初めて聞いたが,イタリア文化会館の告知によると,「サルデーニャ島出身。1983年ジャズミュージシャンとしての活動を開始。1988年にカルテットを結成し、サルデーニャの民族音楽に、ジャズのインプロヴィゼーションや他国の民族音楽を取り入れた演奏を行う。映画音楽のほか、演劇、ラジオ、テレビ番組のための作曲もてがける。毎年夏にサルデーニャ島北部の町サンタ・テレーザ・ディ・ガッルーラで開催されている国際ジャズフェスティバル「ムジカ・スッレ・ボッケ」のディレクターを務めている。」とある。今回のライブも「ジャズ・ライブ」と銘打ったものだが,ミュージシャンは彼一人で,あとはラップトップやシークェンサーを駆使した音楽は,ジャズ的というよりも,私には映画音楽的に響いた。

ある意味,アンビエント・ミュージックに近い雰囲気もあるので,私は何度か頭を垂れそうになってしまったが,なかなか面白いライブだった。それはEnzo Favataが駆使する楽器がいろいろあったからである。ソプラノ・サックス,クラリネット,バスクラに加えて,バンドネオンやら,Jew's Harp(口琴,マカロニ・ウェスタンの音楽なんかに出てくる,口にくわえるなどして、その端を指で弾くもの),更にはサルディニアの古楽器(確か2100年前のものとか言っていたがほんまか?)まで使って,色々な音色を聞かせたからである。

イタリア文化会館のライブは,日頃,ジャズに関心のなさそうな聴衆まで集まるところは,武蔵野スイング・ホールの聴衆に近いものがあるが,それにしても,今回,「ジャズ・ライブ」だと思って来場した人には,違和感が大きかったんじゃないの?と言いたくなるようなものではあったが,そこは雑食の私(笑),全然問題なしであった。

知名度も高いわけではないであろうEnzo Favataの今回の来日がどういう理由によるものかはわからないが,今回聞かせたような音楽であれば,やはり映画音楽としてのフィット感が強いと思わせるものであった。だが,それは欧州の映画にこそフィットするのであって,決してハリウッド製の大作ではありえないって感じだろう。いずれにしても,世の中にはいろいろな音楽があるねぇと思わせたライブであった。写真はネットからの拝借。

Live at イタリア文化会館 on March 23, 2017

Personnel: Enzo Favata(ss, cl, b-cl, jew's harp, bandneon, vo,laptop, and others)

2017年3月 4日 (土)

先日取り上げたGrace Jonesの"Hurricane"のダブ・ヴァージョン。

"Hurricane Dub" Grace Jones(Wall of Sound)

_20170226先日,このブログでも取り上げたGrace Jonesの"Hurricane"であるが,オリジナルのリリースからやく3年後,このオリジナルにこのダブ・ヴァージョンを加えた2枚組としてリリースされており,今や2枚組の方が安く手に入る場合もあるという不思議な状態になっている。ジャケはオリジナルと全く違うものになっているが,こっちはこっちでGrace Jonesっぽいよねぇ(笑)。

まぁ,ダブ・ヴァージョンと言えば,歌を極力排除したリミックスみたいなものなので,これをGrace Jonesの音楽と言ってよいかどうかは微妙なところもあるが,オリジナルに対するオマケだと思えば腹も立たないし,そもそも安いからいいではないか。

本作は,オリジナルのプロデュースも行っていたIvor Guestが中心となって作り上げたヴァージョンであるが,なぜ3年後?という疑問は残る。違う形で,自身のプロデュース作品を残そうという欲求でも働いたのかもしれないが,真相は謎である。

こういうタイプの音楽は,家で聞くというよりも,我ながらワンパターンな表現だが,NYCのイースト・ヴィレッジ辺りにあるこじゃれたバーでかかっていると丁度いいのではないかというものであって,ある意味,環境音楽と言ってもよいと私は思っている。なので,本記事のカテゴリーにもアンビエントを加えたのはそのためである。

私としてはこういう音楽を評価対象とするのかどうかというと,これはあくまでも派生的なものであって,音楽の本質ではないということで,あくまでも聞き流すためのものだと思う。だが,こういう音がフィットする環境もあるだろうし,適切なロケーション,時間帯,あるいは雰囲気でプレイバックされていたら,なんかいい感じだよねえって思うんだろうなぁ。但し,家でこれを大音量でプレイバックしたら,家人から「また訳の分からない音楽の垂れ流し」(爆)と顰蹙を買うこと必定であろう。

でも嫌いじゃないけどね(笑)。

2015年8月 1日 (土)

なんとも言えぬ心地よさを提供してくれるEnoとHarold Budd

Image"Ambient 2: The Plateau of Mirrors" Brian Eno & Harold Budd(E.G.)

ここのところ出張続きでバテバテなところに,この酷暑では,とてもではないが暑苦しい音楽を聴こうって気にはならないのが人情である。そんな時にiPodでチョイスしたのが本作である。しばし,街の喧騒や,とんでもない暑苦しさから解放されるにはこれほど適した音楽はないって感じである。

Harold BuddのピアノとEnoのトリートメントのみで構成された音楽は,何も考えずに身を委ねることができる,まさにアンビエント・ミュージックの極致である。こういう音楽に関しては,音楽的価値を云々するよりも,身を委ねることのできる心地よさこそ重要だと言いたい。まさにアンビエントの快楽である。いや〜,一時的にでも酷暑から解放された気がしてしまった。最高である。環境にも左右されるだろうが,今の私にとっては星★★★★★である。

Personnel: Harold Budd(p, el-p), Brian Eno(treatments)

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