”Refract”から2年半を経て,このメンツによる第2作が出るとは思わなかった”Shards”。
"Shards" Jason Moran / BlankFor.ms / Marcus Gilmore(Red Hook)
この3人による"Refract"がリリースされたのが2023年の後半だったが,私はその年のベスト盤の一枚に選ぶぐらい刺激を受けたアルバムであった。その時には「フリーとアンビエントのハイブリッド」のように書いた。"Refract"が一期一会的なものと捉えており,この3人による第2作がリリースされるとは思っていなかったが,本作のリリース情報を確認して,即発注した私であった。このメンツへの私なりの信頼感の表れと言ってもよい。第2作となった本作ではアンビエント度はやや薄れた感があり(と言っても曲によってはアンビエントな響きもちゃんとある),前作よりJason Moranのピアノの主導的な感覚が強まったというところか。
Jason Moranのポジションが更に強まっているせいかはわからないが,前作では3者の並びはBlankFor.ms / Jason Moran / Marcus Gilmoreだったのが本作ではJason Moranがトップに来ている。そうは言いつつ,前作について私はJason Moranのピアノが「核」だと書いているから,感覚的にはそう大きな違いはないかもしれない。
それにしても今回も面白いアルバムを出してきたものだ。今回のアルバムで感じるのはJason Moranのピアノの美しさだが,"Shard III"は本作中では特にアンビエント的な感覚も感じさせる。そこにフリー的なアプローチを交えるのは前作同様だが,"Barbershop"におけるリズムに乗ったループにはついつい身体が揺れてしまうところもある。
そして最後に収められている"Shard V"のJason Moranのピアノには,そこはかとなくKeith Jarrett的なものすら感じてしまう。より具体的に言えば,そこはかとなく"Köln Concert"に対するオマージュのようなところを感じるのは私だけだろうか。
まぁ第2作となって,"Refract"ほどの衝撃度は薄れたと言っても,十分面白く,そして水準も高い音楽と言える作品。星★★★★☆。
Recorded on October 19-20, 2024
Personnel: Jason Moran(p), BlankFor.ms(electronics, tape loop, processing), Marcus Gilmore(ds)
本作へのリンクはこちら。






















































































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