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カテゴリー「ブルーズ」の記事

2025年11月 8日 (土)

Clapton温故知新。

_20251105_0002 "E.C. Was Here" Eric Clapton (RSO)

久しぶりに聞いたブルーズ感覚溢れるEric Claptonのライブ・アルバム。ここに収録されている曲はほとんどがリミックスされて"Crossroads 2 (live in seventies)"という4枚組ボックスに収録されているので,音が改善されているそっちは聞いても,こっちを聞く回数はあまり多くない。だが,ここに収められた演奏はブルーズ基本なのに対し,ボックスはより幅広いセレクションなので,ブルーズ・ロックにどっぷりつかりたければ,本作かボックスのディスク1を聞くというのが正解だ。4枚組のディスク1には"Further on up the Road"以外は収録されているから似たようなものなのだ。

このCDのブックレットには詳しい録音場所は書いていないが,4枚組ボックスで明らかになっている。不思議なのは本作に入っている"Further on up the Road"とボックスの同曲だけがテイクが違うことだが,そんなことは大して気にならないぐらいのカッコよさであることは間違いない。しかし,どうせなら4枚組のディスク1に入れた方が本作との一貫性,関係性が保ててよかったようにも思えるが...。

それにしても,ブルーズを弾きまくるEric Claptonの素晴らしさを改めて堪能できると言ってもよいが,このCDで復活した音源として,アナログ時代には入っていなかった"Ramblin' on My Mind"におけるスライドの響きに痺れない人間はいないだろう。いくらアナログの収録時間に限界があるからと言って,この演奏を省いたアナログ盤の編集方針はちょっとなぁ...と思ってしまう。今やディープでヘヴィなギターを堪能できるからいいようなものの,本作に関して言えばアナログだけではもったいないのである。

この頃のバック・バンドは魅力的なメンツが揃っていたし,Eric Claptonの鬼のようなギターも聞きどころ満載で,改めてこの頃のEric Claptonのよさを再認識したのであった。後年のライブ・アルバムより圧倒的にこっちの方がいいのではないかとも思え,ついつい星★★★★☆としてしまうのである。今更ながらであるが,Yvonne Ellimanとの相性もよかったと思え,二人によるデュエットはなかなか素敵である。

Recorded Live at Varios Venues in 1974

Personnel: Eric Clapton(vo, g), George Terry(g), Dick Sims(key), Carl Radle(b), Jamie Oldkaer(ds), Yvonne Elliman(vo), Mercy Levy(vo)

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2025年4月11日 (金)

"Blues Breakers with Eric Clapton":この段階でEric Clapton既に恐るべし。

_20250407_0001 "Blues Breakers with Eric Clapton" John Mayall (Decca)

近く来日を控えるEric Claptonであるが,私は今回のライブには参戦するつもりはない。Steve Winwoodとのライブを聞いたのが2011年で,Claptonの単独公演は多分2006年に行ったのが最後だと思う。このブログを開設したのが2007年で,それ以降の来日時に行っていれば記事化しているはずだが,何も書いていないから多分2006年だろう。その段階からアンコールに確か"Over the Rainbow"をやっていて,何だかなぁと思っていたのだが,Winwoodとのライブは無茶苦茶よかった。やはりEric Claptonには鬼のようなギターを弾いて欲しいのだ(きっぱり)。そうした意味でJeff Beckとの共演を聞き逃したのは一生の痛恨事だ...。

そんな鬼のようなギターを弾くEric Claptonが聞けるアルバムがこれだ。この時Eric Claptonは弱冠21歳。そうとは思えぬフレーズを連発するここでのEric Claptonには,ギタリストとしてのClaptonの理想形が聞けると言いたい。このアルバムのリーダーはJohn Mayallだとしても,本作はあくまでもEric Claptonを聞くためにあるもので,後にFleetwood Macを支えるJohn McVieのベースがこれまたよいのだ。ブルーズ・ロックかくあるべし。星★★★★★。

今回,久しぶりに聞いてジャケを眺めていたら,ホーン・セクションにUKジャズ界で名を成すAlan Skidmoreの名前を見つけて,へぇ~となってしまった私である。

尚,ジャケ写真は私が保有するCDのものだが,もともとDeccaと書かれていたところが,似たようなフォントで再発元のDeramとなっているのが笑える。

Recorded in May, 1966

Personnel: John Mayall(vo, p, org, hca), Eric Clapton(g, vo), John McVie(b), Hughie Flint(ds), Alan Skidmore(ts), Johnny Almond(bs), Derek Healey(tp)

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2024年4月17日 (水)

まさに待望:Lizz Wrightの新作。

_20240416_0001"Shadow" Lizz Wright (Blues & Greens)

主題の通り,まさに待望の新作が届いた。私はLizz Wrightには全幅の信頼を置いてきたと言ってよく,アルバムがリリースされるたびに無条件購入している。しかし,前作のライブ盤(これも素晴らしかった。記事はこちら)はストリーミング/ダウンロード・オンリーで,フィジカルのリリースはなんと2017年の"Grace"以来となった。その"Grace"も年間最高作の一枚に選ぶほど,私はLizz Wrightを評価しているのだ。

そんなLizz Wrightの新作がリリースされたので,早速聴いてみた。今回はギターのChris Bruceがプロデューサーを務め,Lizz Wright自身はエグゼクティブ・プロデューサーとなっている。もう冒頭の"Sparrow"が流れた瞬間から私の心は鷲掴みにされてしまった。ここにゲストでAngelique Kidjoを入れるところなど,まさに適材適所。今回もオリジナルにカヴァー曲を交えるといClう構成だが,Clarence Carterの"Sweet Feeling"のブルージーな感覚なんて最高である。このカヴァー曲の選曲のセンスはまさに絶品なのだ。今回はClarence Carter以外はCaitlin Canty,Toshi Reagon,Sandy Denny,そしてGillian Welchといったフォーク,アメリカーナ系の女性シンガーのカヴァーが多くなっている。

それらの曲を含めてアルバム全体を通して素晴らしい歌唱が続くのだが,1曲だけCole Porterの"I Concentrate on You"が雰囲気が違うのはどうかなぁと感じてしまったのも事実。私としてはこの曲の歌のうまさは感じられるとしても,アルバム全体としては少々バランスを崩しているのではないかと疑問に思った。それでもLizz Wrightへの私の評価が揺らぐことはないのだが。星★★★★☆。

Personnel: Lizz Wright(vo), Adam Levy(g), Chris Bruce(g, key, b, perc), Lynne Earls(el-p, g, hand perc), Glenn Patscha(p,el-p, org), Kenny Banks, Sr.(p, org),  Rashaan Carter(b), Meshell Ndegeocello(b), Deantoni Parks(ds), Abe Rounds(perc), Brandy Younger(harp), Tina Basu(vln), Arun Ramanurthy(carnatic vln), Katherine Hughes(vln), Elizabeth Brathwaite(vln), Jeff Yang(vla), Melissa Bach(cello), Hanna Benn(strings arr)

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2023年10月12日 (木)

Stevie Ray Vaughan:これぞブルーズ・ロック!

_20231010_0001 "Couldn’t Stand the Weather" Stevie Ray Vaughan and Double Trouble (Epic)

私がStevie Ray Vaughanという名前を知ったのは,David Bowieの"Let’s Dance"であった。「戦場のメリークリスマス」の影響もあって,当時のDavid Bowieのライブはチケットを取るのもマジで大変だったが,その時に"Let’s Dance"がヒットしていたのも懐かしい。

それから幾星霜,私はStevie Ray Vaughanの音楽とは全く無縁だったが,本作のLegacy Editionはどうしてゲットしたのか記憶が曖昧だが,今も昔も私が保有している彼のアルバムはこれのみ。改めて聞いてみれば,見事なまでのブルーズ・ロックである。ロック好きにもブルーズ好きにも受け入れられること必定というサウンドだが,このLegacy Editionでは,オリジナル音源に加えてディスク1にはボートラが11曲,ディスク2にはライブ音源13曲という大盤振る舞い。スタジオ録音でも,ライブ音源でも全くブレのない怒涛のようなブルーズ・ロックを浴びれば,大概は快感を得られるだろう。

トリオという最小編成で演奏されているにも関わらず,音が分厚いのは偏にStevie Ray Vaughanのギターゆえというところだろうが,この技はやはり一級品だったと思わざるをえない。そんなStevie Ray Vaughanは35歳の若さで不慮の死を遂げたが,彼が生きていればどんな活躍をしたかと思うと実に惜しい。そんな思いを抱かせるアルバムである。Legacy Editionの追加音源を含めて星★★★★★としてしまおう。できればこのLegacy Editonをお聞きになることをお勧めしたい。

Recorded in January 1984 and Live at the Spectrum, Montreal on August 17, 1984

Personnel: Stevie Ray Vaughan(g, vo), Tommy Shannon(b), Chris "Whipper" Layton(ds) with Jimmy Vaughan(g), Fran Christina(ds), Stan Harrison(ts)

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2022年12月29日 (木)

2022年の回顧:音楽編(その1:ジャズ以外)

2022-albums1

今年の回顧,音楽編の第1回である。私の場合,全方位ではありながら,結構偏った音楽の聞き方をしているが,そうした中で私が感銘を受けたアルバムを挙げておこう。今回はジャズ以外の音楽からのチョイス。昨今は購入する前にストリーミングで大体はチェックできるから,無駄遣いは減ってはいると思うが,そうした中でも最も印象に残ったアルバムということになる。

今年,私が一聴した瞬間から素晴らしいと思っていたのがAoife O’Donovanの"Age of Apathy"であった。Joe Henryがプロデュースした本作は,まさに私にとっての「どストライク」であった。そもそもJoe Henryへの信頼度が基本的に高い私であるが,やはりこのプロデュース力は素晴らしいと思えたし,それに応えたAoife O’Donovanも見事であった。当ブログで本作を取り上げた際に私は「清新な音」と書いているが,リモートで制作されたとは思えない素晴らしいアルバムだったと思う。

そして,アメリカン・ロック好きの私としては,こういう音を出されるだけで全面的にOKだと思えてしまったのが,Taj Mahal とRy Cooderの"Get on Board"であった。これぞ渋さの極致,歳を取っても枯れることない彼らの音楽に触れて,還暦過ぎのオヤジである私ももっと頑張れるのではないかと思ってしまったのである。

アメリカン・ロック好きにとって,もう一枚忘れられないのがBonnie Raittの"Just Like That..."であった。ほぼ固定メンツのバンド・スタイルでレコーディングしてしまうところも現役感に満ちているが,こちらの想像をはるかに上回る出来のよさだったのには驚かされた。正直,これをストリーミングで済ませようとしていた自分を恥じたアルバム。それぐらい素晴らしいのだ。

そして最後は,Larry KleinがプロデュースしたLeonard Cohenトリビュート作である"Here It Is: A Tribute to Leonard Cohen"である。これぞ見事なプロダクションと言わざるをえない逸品であり,多様なミュージシャンを招きつつ,一本筋が通った優れたトリビュート作品となっていた。Larry Klein,さすがである。これはジャズ編に入れる価値もあるが,歌手の多様性を重視してこちらに入れた。

ほかにもあれはどうした,これはどうしたというものもあるが,私の中ではこれらのアルバムへのシンパシーが非常に強いということにしておこう。付け加えるとすれば,Steve Reichの2作品,そしてECM New Seriesでの現代音楽(+α)作品も大いに楽しんだ私であった。

そして今年残念だったのがChristine McVieの突然の訃報。彼女のソロ・キャリアからのリメイクも施したベスト盤である"Songbird: A Solo Collection"を聞いて,改めて追悼したいと思う。

Christine-mcvie-songbird

2022年12月16日 (金)

Michael Landauのライブ盤:ギターがカッコいいのは相変わらずなんだが...。

Michael-landau-group-live "Live" Michael Landau Group(Tone Center)

セッション・ギタリストとしては超一流と言ってよいMichael Landauである。私が彼のプレイに初めて接したのは,1983年にBoz Scaggsのバックで来日した時だったが,そのソリッドでSteve Lukatherを彷彿とさせる演奏には驚いたのを鮮明に覚えている。その時はMichale McDonald,Joe Walshとのジョイント・ライブだったので,出番そのものは1時間ぐらいだったと思うが,彼のギターは実に印象深かった。

その後,Joni Mitchellのライブ・ヴィデオ"Refuge of the Road"で見ても,実にカッコいいギタリストだと思っていたが,"Tales from the Bulge"に始まるリーダー作は,どれもイマイチ感がつきまとうもので,やはりこの人はバックでこそ光るとずっと思っている私である。

とは言いながら,Michale Landauのリーダー作も何枚か保有する中で,久しぶりに聞いたのがこの2枚組ライブ盤だったのだが,2004年1月から2006年1月にかけて,Baked Potatoで収録された複数音源から構成されている。ここではブルーズ・ロック的なアプローチで,ギターを弾き倒しているのだが,ギターのフレージングそのものは無茶苦茶カッコいいと思えるのだが,よりスピーディな曲を何曲か入れてもよかったのではないかと思ってしまう。悪くはないんだけどねぇ...って感じがいつものようにつきまとうのがこの人のアルバムの難点。星★★★☆。

Recorded Live at the Baked Potato between January 7, 2004 and January 19, 2006

Personnel: Michael Landau(g, vo), Chuck Kavooras(slide-g), Scott Kinsey(key), Jimmy Johnson(b), Chris Roy(b), Ronalsd Bruner Jr.(ds), Toss Panos(ds), Gary Novak(ds)

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2022年7月24日 (日)

Scott Hendersonの弾き倒し(笑)。よくやるわ。

_20220722-2 "Live" Scott Henderson(Tone Center)

実はこれを聴くのも結構久しぶりのことだ。Scott HendersonがTribal Techでなく,ギター・トリオというフォーマットでライブ盤を作ったら,そりゃあギターの弾き倒しになるってことは容易に想像できるのだが,全くその通りなのには笑ってしまう。

私は90年代の初頭にTribal Techの音楽に初めて接して,彼らのハイパー・フュージョンと言ってもよいノリに痺れたクチであるが,それはメンバーそれぞれのえげつないと言ってもよいタイトな演奏によるところが大きい。だが,トリオで演じられたこの2枚組ライブにはTribal Tech的なキメはないのだが,Scott Hendersonが好きなように弾きまくったって感じがする。

まぁそれを2枚組でやられると聞く方はお腹いっぱいって感じになってしまうのが難点だが,そういうもんだと思って聞けば全然苦にはならないし,Scott Hendersonのファンであれば全然OKだろう。何曲かでドラマーのKirk Covingtonが歌っているが,彼の体躯とはちょっとイメージが違う声なのはご愛敬。甘いと知りつつ星★★★★。

それでも私は本作よりはTribal Techの方を好んで聞くと思うが,これを聞いていてNYCのIridiumで聞いた彼のライブ(その時の模様はこちら)を思い出していたのであった。あれももう7年前か~。月日の経つのは早い...。

Recorded Live at La Ve Lee Jazz Club, California and La Palma Club, Rome

Personnel: Scott Henderson(g), John Humphrey(b), Kirk Covington(ds, vo)

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2022年5月 1日 (日)

ど渋!Taj MahalとRy Cooderのブルーズ・アルバム。これは実に嬉しい!

_20220428 "Get on Board" Taj Mahal & Ry Cooder(Nonesuch)

長年,私はRy Cooderの音楽に接してきたが,その幅広い音楽への目配りに感心する一方,なぜRy Cooderが好きだったのかと言えば,そのスライド・ギターの腕によるところが大きい。今やスライドと言えば,Derek Trucksって感じだが,Ry Cooderのスライドとはやや趣が異なると思う。例えばアコースティックでごつごつした感じの音を出すRy Cooderのスライドは,それはそれで一つのスタイルを確立していて,Derek Trucksと違った魅力がある。そのRy Cooderのスライドの魅力もこの新譜では強烈に表れているところが,私としては実に嬉しいのだ。

今回のアルバムのサブ・タイトルには"The Songs of Sonny Terry & Brownie McGhee"とある。不勉強にして,Sonny TerryとBrownie McGheeの音楽は私は聞いたことがない。彼らの音楽はピードモント・ブルーズというスタイルだそうだが,そもそもはギター・スタイルを言うらしい。こういう音楽に対するRy Cooderのギターやマンドリンのフィット感が半端ではないのに加え,Taj Mahalのハーモニカ,あるいはご両人のヴォーカルが超渋い。アメリカン・ロック好きの私としては,こういう音を出されるだけで全面的にOKなのだ。

しかもこの音楽にフィットした,意図的と思えるローファイなサウンドがまたいい感じなのである。Ry Cooderがライナーに書いている"We care enough to bring you the best. We're the old timers now."というセリフが象徴しているが,年齢を重ねたからこそできる音楽ってのもあるのだということを強く感じさせる素晴らしいブルーズ・アルバム。Taj Mahal,79歳,Ry Cooder,75歳。後期高齢者と言え,全然枯れてない。たまりまへん。当然星★★★★★だ。

Personnel: Taj Mahal(vo, hca, g, p), Ry Cooder(vo, g, mandolin, banjo), Joachim Cooder(ds, b), The Ton3s(vo)

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2022年2月 5日 (土)

映画の感動が甦る「サマー・オブ・ソウル」のサントラ盤。

_20220202 ”Summer of Soul (...or, When the Revolution Could Not Be Televised): Original Motion Picture Soundtrack" Various Artists (Sony Legacy)

映画「サマー・オブ・ソウル(あるいは,革命がテレビ放映されなかった時)」は実に素晴らしい映画だった。映画を観た時も興奮気味に記事をアップした(記事はこちら)私だが,そのサントラ盤がリリースされると知っては,買わぬわけには行かぬ(きっぱり)。

このサントラ盤には約80分に渡って,映画に収められたおいしいところがかなり入っているのだが,どうせならデラックス・エディションとかで,映画に入っていた曲の全部入りで出して欲しいと思ってしまうのは私だけではないだろう。特にSly StoneとNina Simoneは映画のハイライトと言ってよかっただけに,ほかを削っても全部入れてもよかったと思ってしまう。映画の冒頭のStevie Wonderもないぞとか,Mahalia Jacksonの"Lord Search My Heart"もないぞとか,文句を言いだしたらきりがないのだが,それでもこれだけの音源を聞けることの幸福感の方が私にとっては大きい。まぁ,Mahalia Jacksonに関しては,Mavis Staplesも一緒の"Precious Lord, Take My Hand"があるだけでもよしとしなければならんのだが。

まぁ,古い音源なので,音としては大したことがないし,映像付きで観る方が感動は増すかもしれないが,何度も書いている通り,私は家では映像付きはあまり見ない方なので,こういうCD版の方が絶対何回も聞くと思っている。それで感動を新たにするって方が私には向いているのだ。

今回改めて音源として聴いてみて,やっぱりSlyとNina Simoneがいいのは当たり前として,実に面白かったのがHerbie Mannのバックで,完全にぶっ飛んでいるSonny Sharrockのギターであった。この突き抜け感には改めて驚かされた私である。

本作はライブ音源ってこともあって,収められた演奏には粗いものもあるが,それでもこれを聴けるということだけで,感謝したくなるというのが正直なところである。映画を観ていても,観ていなくても楽しめること間違いなし。素晴らしい。星★★★★★以外ありえない。でもやっぱりSlyの"Higher"は入れて欲しかったなぁ...。尚,ストリーミング版ではMax RoachとAbbey Lincolnの"Africa"が追加で聞けるので,念のため。

Personnel: The Chambers Brothers, B.B. King, The 5th Dimension, David Ruffin, The Edwin Hawkins Singers, The Staple Singers, Mahalia Jackson, Mavis Staples, Gladys Knight & the Pips, Mongo Santamaria, Ray Barretto, Herbie Mann, Sly & the Family Stone, Nina Simone

2022年1月22日 (土)

Paul Butterfield’s Better Days: このメンツ,このグルーブ,たまりまへ~ん。

_20220121 "Live at Winterland Ballroom" Paul Butterfield Better Days(Bearsville)

私はPaul Butterfield自身のアルバムにはあまり縁がなかったが,彼が参加したアルバムには大いにはまってきた。"The Last Waltz"然り,Levon Helm & the RCO Allstars然りである。とにかく,彼のハープは確実に場の雰囲気を一変させる力を持っていると思っている。アメリカン・ロック好きの私への訴求力は相当なものがあった。そんなPaul Butterfieldではあるが,今や彼自身名義のアルバムで私が保有しているのは本作と,"Better Days"だけのはずだ。以前はほかにも保有していたはずだが,今はもう手許にはない。だが,このアルバムを久々に聞いて興奮してしまったことは告白しておかねばなるまい。

だってこのメンツである。リーダーを支えるのがGeoff Muldaur,Amos Garrett,Ronnie Barronらとあっては,もはや音が想像可能であるし,クォリティは確保されたようなものである。まぁ,ライブ・アルバムだけに曲ごとのクォリティにばらつきはあると思う。しかし,全編を通して聞くと,これぞ私にとってのアメリカン・ロックの一つの典型と言いたくなってしまうのだ。

このブログにも何度も書いてきたが,私は昔からブリティッシュよりもアメリカン・ロックに惹かれてきた訳だが,その根幹を成しているのが,所謂ウッドストック系列の音である。彼らこそそうしたサウンドを支えてきたメンツなのだから,私がこういうアルバムに興奮するのは当たり前なのだ(きっぱり)。そして,彼らから生み出されるグルーブは私が若い頃から痺れてきた音そのものと言ってもよいぐらいだ。本作を聴いていても,例えば"Please Send Me Someone to Love"におけるAmos Garrettのギター・ソロを聞いて,身をよじってしまった私であった。

ここでは"Small Town Talk"もやっているが,Bobby Charlesの飄々とした感覚には及ばないとしても,同じBobby Charlesの"He’s Got All the Whisky"は,これはありだと思わせる。何ともエレピがいい感じだし,14分を越える長尺の中で,若干の冗長感はあるものの,私が好きな音がこれでもかと展開されているのだ。たまらん。また,演じられるブルーズの数々はやはり素晴らしい。Paul Butterfieldにはブルーズが似合うのである。

ということで,相応の瑕疵がない訳ではないが,これはやはり私のツボにはまる音楽である。星★★★★☆。

Recorded Live at Winterland Ballroom on February 23, 1973

Personnel: Paul Butterfield(vo, hca, key), Ronnie Barron(vo, org, p), Amos Garrett(vo, g), Geoffrey Muldaur(vo, g, key), Christpher Parker(ds),Billy Rich(b)

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