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カテゴリー「テクノ」の記事

2022年6月27日 (月)

The Orbの"Metallic Spheres":David Gilmourがテクノにどうマージするかだが,なかなか面白い。

_20220625 "Metallic Spheres" The Orb Featuring David Gilmour(Columbia)

テクノやハウスってのはほとんど聞かない私であるし,The Orbなんてユニットについても全く聞いたこともなかったのだが,このアルバムを購入したのは,ひとえにDavid Gilmourのせいである(笑)。

これは多分ショップで買ったと思うが,テクノとDavid Gilmourがどう融合するのかというところに関心は集中したはずである。だが,テクノとかハウスってのは私にとっては鑑賞音楽と言うより,むしろアンビエント,バックグラウンドで流しておけばよいって感じの感覚で捉えている音楽である。このアルバムもそういう聞き方をしていればいいと思うが,David Gilmourのギターはやっぱり気になるところではあるものの,確かにDavid Gilmourっぽいなぁと思うところはありつつも,集中して聴くって感じではなかったし,今回久々に聞いてみても,その感覚は変わらなかった。そういう意味ではDavid Gilmourに期待し過ぎないで,聞き流せばいいのだというのが結論。

そうした中で,私が一瞬そうした感覚から脱却する瞬間がこのアルバムにはある。それはGraham Nashの"Chicago"のフレーズが飛び出す瞬間である。なんでこんなところにあの曲がという感覚になるが,”Hymns to the Sun"と"Chicago Dub"と題されたそのパートで,馴染みのフレージングが出てくると,おいおい,なんでやねんとなるのが常なのだ。そもそも私が"Chicago"を聴いたのは,私のアメリカ音楽好きに決定的な影響を与えたCSN&Yの"4Way Street"が最初のことであり,私にとっては極めて重要な音楽体験の一部として,反応してしまうのが当たり前なのだ。

そういう意外性もあって,実はこのアルバムは結構好きなのだが,結局はアンビエントみたいなものなので,決してしょっちゅうプレイバックするものではない。だが結局,"Chicago"のフレーズ登場の瞬間を待っているってのが実態なのかもなぁと思っている。星★★★☆。

The OrbにはRobert Frippとの共演作もあるらしいから,今度ストリーミングで聞いてみることにしよう。

Personnel: David Gilmour(g, vo), Alex Paterson(key, turntable, manipulator), Youth(b, key, prog), Tim Bran(key, prog), Marcia Mello(g), Dominique Le Vac(vo)

本作へのリンクはこちら

2022年2月22日 (火)

久々にKraftwerkの"Tour de France"を聴く。カッコいいよねぇ。

_20220221 "Tour de France" Kraftwerk(EMI/Kling Klang)

これがKraftwerkにとっての最新スタジオ録音アルバムである。本作がリリースされたのが2003年なので,もはや20年近い時間が経過している。その後,ライブ盤やらボックスもいろいろ出ているので,これが最新作と言うつもりはないが,それにしても随分前のことになってしまった

私はこのアルバムが出た頃に入手しているが,当時悪評の高かったコピー・コントロールCDであった。現在,私が聞いているのはドイツ語版ボックス"Der Katalog"の中の1枚なので,もはやCCCDではない。ボックスは実に重い箱なので,なかなか取り出すこともないのだが,久しぶりにこのアルバムを聞いてみたら,アルバム全体に横溢するスピード感が,実に心地よくもカッコいいではないか。さすが"Tour de Frace"だ。しかもポップさも十分にあって,これが実に楽しい。

今やKraftwerkはライブしかやらないのか?とも思ってしまうが,このアルバムが出るまでも17年のブランクがあったので,そのうちひょっこり新作を出すのではないかと,かすかに期待している私である。昔はKraftwerkの何がいいのかわからん!と言っていた人間がこうなってしまうのだから,人間何があるかわからないねぇ。私はKraftwerkのアルバムの中でも結構本作が好きなこともあり,星★★★★★としてしまおう。たまに聞くと更によさが増幅する感覚があった。いやぁ,ええですわ~。

Personnel: Kraftwerk<Ralf Hütter, Florian Schneider, Fritz Hilpert, Henning Schmitz>

2020年12月24日 (木)

Apple Musicで聞いたKraftwerkの"Remixes"

Kraftwerk-remixes "Remixes" Kraftwerk(Parlophone)

珍しくオフィスに出勤する際の音楽として何を聞こうかなと思っていたら,Kraftwerkの"Remixes"というアルバムが,ニュー・リリースとしてApple Musicに上がっていたので,早速聞いてみたのだが,おそらく既発の音源を集めたものではないかと想像する。

しかし,よくよく考えてみれば,Kraftwerkほどリミックスの素材として使いたくなるものはそうないのではないかと思うが,実に面白く聞いてしまった。オリジナルの音楽の面白さがあるからこそ,リミックスもいろいろできるって感じだが,通勤途上の気分を上げるには丁度よかった。本作が媒体で出るかどうかは不明だが,こういうのはストリーミングで聞いているぐらいが丁度いいなってことで(笑)。

2019年4月18日 (木)

Kraftwerk@オーチャード・ホール! いやぁ,楽しかった。

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Kraftwerkのライブを観るためにオーチャード・ホールに行ってきた。私が若い頃はKraftwerkの何がいいのか全然わかっていなかったのだが,それが突然変化したのは在米中に"The Mix"を買って,彼らの音楽にはまって以来だということはこのブログにも書いた(記事はこちら )。それ以来,何かにつけて彼らの音楽はiPodとかで再生してきたが,これまで彼らのライブを観る機会はなかった。そして今回が初の彼らのライブ体験となったが,いや~,実に楽しかった。

ほぼベスト的な選曲で,過不足なしであったが,なぜ彼らが3-Dツアーと呼ぶかは,現場に行かないとわからない。3-D眼鏡をかけて観るステージ後方のスクリーンには立体画像が投影され,それこそ目が回るような気分さえ味わいつつ,Kraftwerkの音楽の持つノリを満喫した私であった。

面白かったのは,演奏はライブ感が強かったことだが,特に”Tour de France"のあまりのカッコよさには悶絶した私である。ちゃんと聞き直さねば。あと,あれだけ結構な重低音を響かせる中で,私はウトウトした瞬間があったことは告白しておかねばならない。それは退屈だからでなく,心地よかったからなのは言うまでもない。

今回のライブを観て,Kraftwerkの面々はステージ上での動きが少ないのを映像で補うってのはよくわかるものだが,それにしても面白かった。いや、面白過ぎであった。買ったまま,開封もしていない"3-D The Catalogue"のBlu-rayで復習することにするか。

上の写真はネットから拝借したものだが,全く同じ映像が使われていたので,雰囲気は感じられると思う。

Live at オーチャード・ホール on April 17, 2019

Personnel: Kraftwerk<Ralf Hütter, Fritz Hilpert, Henning Schmitz, Falk Grieffenhagen>

2017年7月18日 (火)

買ってしまったKraftwerk 3-D The Catalogue

"3-D The Catalogue" Kraftwerk (Klingklang)

Kraftwerkこのボックス,出てから結構時間が経っているが,全部聞いてから記事をアップしようということで,随分遅くなってしまった。

これは彼らがこれまでリリースしたアルバムを,ライブで再現するという企画アルバムであるが,演奏そのものはスタジオ版と大きな違いがあるという訳ではない。スタジオ版の集成ボックス"The Catalogue"をライブ化したものであり,Kraftwerkの音楽は正直言って,スタジオとライブで大きな違いがあるとも思えないので,買うか買うまいか悩んだ末に買って,結局音だけではわからないなぁということで,映像版まで買ってしまった私である。

まだ,映像版は見ていないのだが,ステージの演出も結構重要という気がして,これは本来,最初から映像版を買っておけばよかったってことになるかもしれないが,そんなに映像をまめに見る人間ではない私にとっては,CD版も必要だったということにしておこう。あぁ,無駄遣いと言えばその通りだが,まぁしゃあない。

KraftwerkはどうやったってKraftwerkなので,当然,私のような人間は星★★★★★としてしまうが,やっぱりこれは映像を見て評価すべきかと思う。悪いはずはないが(苦笑)。

Kraftwerk: Ralf Hütter, Henning Schmitz, Fritz Hilpert, Falk Grieffenhagen

2014年1月15日 (水)

非常に面白かったDiego Barber / Hugo Cipresの双頭作

411

"411" Diego Barber / Hugo Cipres (Origin)

ショップをうろついていたら,激安で売っていたのでメンツにつられて購入した作品である。Diego Barberと言えば,Mark Turnerらを擁するFlyをバックにデビュー作をリリースしていたはずだが,私は購入に至っていない。それに続く第2作もメンツ的には魅力的だったのだが,なんで買わなかったのかはよくわかっていない。まぁ,興味の対象外だったか,そこまでフォローする財力に乏しかったってことであろう(笑)。

そんな私がこのアルバムを購入したのは,完全に値段である。昨年5月リリースの本作が何と500円(税抜き)である。ありがたや,ありがたや。と言うか,この値段なら失敗してもまぁ仕方がないと諦めもつく。しかもバックにはSeamus BlakeにAri Hornigの名前があるのだから,ついつい手が伸びようというものである。

それでもってこのアルバムだが,Diego Barberがギターとベースというのはわかるが,コ・リーダーのHugo Cipresと言う人はDesktop担当となっているので,まぁエレクトリックなサウンドになるのだろうということはある程度想像できたのだが,これが私の予想を越えて面白いのである。エレクトリック・ミニマルと言うべきか,あるいはテクノ・ジャズと言うべきかという感じなのである。ある意味,NYCのロウワー・イーストサイドのクラブで聞こえてきそうな音と言えばいいだろうか。最後の曲には"East Side Story"なんてタイトルがついているから,あながちそうした感覚もはずれていないかもしれない。Seamus BlakeはここでテナーとEWIを吹いているが,サウンド的には彼がBoris KozrovとやっているMalfunction Alibiに近い感じと思えばいいと思う。Ari Hoenigは激しく煽るというよりも,音楽にフィットした感じで抑制されながらも,ちゃんと手数は出している。

正直なところ,これが本当にジャズなのかと問われれば,「否」と言ってしまうが,それでもこれは面白い。"All In"に聞かれるようなファンク的なサウンドにはついつい乗ってしまった私であるし,"Poncho"に聞かれるようなミニマル的なサウンドも心地よい。決してノイジーにならず,淡々としているところがまさにテクノ,あるいはアンビエント・ミュージックである。こういう音楽ってのは定常的に聞きたいのではなく,たま~に何の気なしにプレイバックしたくなるタイプの音楽だと言ってよいと思う。とにかく心地よく身体を揺らしてくれるのである。星★★★★。こういうのを拾いものと言う(笑)。

Recorded in October, 2011

Personnel: Diego Barber(g, b), Hugo Cipres(desktop), Seamus Blake(ts, EWI), Johannes Weidenmueller(b), Ari Hoenig(ds)

2011年5月30日 (月)

ファンも驚愕のECMとテクノのコラボ。

Re_ecm

"Re: ECM" Ricardo Villalobos / Max Loderbauer(ECM)

この作品にはびっくりするECMファンも多数いるはずである。ミニマル・テクノのRicardo Villalobos(そう言えば,彼のアルバムもこのブログで取り上げたことがあったなぁ。記事はこちら)とアンビエント・テクノのMax LoderbauerというコンビがECM作品をリミックスするという驚きの企画である。

しかし,よくよく考えてみると,ミニマル・テクノが「リズム,ベースを主に,少数のフレーズを加えたものを反復させる」という音楽である点,アンビエント・テクノも環境系のゆったりした音楽だと解釈すれば,ECMの"The Most Beautiful Sound Next to Silence"という特性と全く合致しないわけではない。

それでもこうしたテクノ・ミュージックとECMが合体してしまうことに驚きをおぼえる人がいても不思議ではないが,そもそもRicardo Villalobosは以前からECMの音楽を素材としたDJも行っていたということであるから,彼らとしては素材にECMを選ぶことには何の抵抗もなかったということであろう。

こうした音楽をどのように解釈すればいいのかというのは,あまり意味がない行為のようにも思える。そもそもミニマルとかテクノとかいう音楽は一種のアンビエント・ミュージックと考えることもできるから,何らかのイベント(美術館でもいいし,クラブでも,バーでも,それこそ空港でもOKである)のバックで掛かっていることを意識させないタイプの音だと思えばいいのだと思う。
私は家で仕事をしているバックでこのアルバムを流していたのだが,一切邪魔にならないというのが,このアルバムの特性を物
語っている。決してこれは鑑賞音楽だと思ってはならないのである。環境と同化する音として捉えればいいのであって,その素材にECMレーベルに吹き込まれ
たアルバムが見事に合致していたということになるだろう。いずれにしても,私にとっては,こうしたアルバムを「音楽」という尺度で評価することは無意味の
ように思える。


いずれにしても,ECMのオーナーであるManfred Eicherがこのアルバムのリリースを許可したこと自体に,私は彼の進取の気性を感じ取ってしまって,Eicherってやっぱり凄いと思ってしまうのだが,皆さんはどうだろうか。

一般的にはこれは賛否両論確実なアルバムであることは間違いないだろうが,今までECMなんて関心も示さなかったであろうテクノ好きの人々にECMを認知させるという点では十分意味があるだろうし,私はこれは絶対「あり」だということで,「賛」の立場を取りたいと思う。コアなECMファンがこのアルバムにどう反応するのか本当に興味深い。

この手の音楽を取り上げると,どうも私はいつも同じようなことを書いているように感じてしまうが,それでも私はこれでは絶対踊れません(笑)というのは確実である。逆にこれで踊れる人ってどういう人たちなのだろうかと思ってしまう私...。

いやいやそれにしても驚いた。

2011年2月16日 (水)

最近買った比較的珍しいアルバム群

中古盤屋をマメにうろついていると,日頃あまりお目にかからないアルバムに遭遇することがあって,ついつい買ってしまうということがある。収納場所にすら困っているような状態なんだからよせばいいのにと思いつつ,心の片隅に困ったら「売り抜けよう」なんて邪な考えがよぎるものだから,つい手が伸びてしまう。もちろん,それは真っ当なプライシングということが条件ではあるが,今日はそんなアルバムをご紹介しよう。

Jt_in_rio"James Taylor Live in Rio" James Taylor(Columbia Brazil)

このアルバムはブラジルのみで発売されたJT「初の」ライブ・アルバムである。1985年のリオ・デジャネイロにおいて収録された本作は,やたらに「音が悪い」と言われるが,別にそこまでひどいとは思わない。それよりもこのアルバムを聞いて驚いてしまうのは,ブラジルの聴衆の熱狂ぶりである。JTは米国においては国民的な歌手として,非常に人気のある人だとは思うが,ここでのオーディエンスはそれこそ尋常ならざるやかましさである。逆に言えば,こうしたオーディエンスが,JTにこのツアーを非常に印象深いものとしたという話もあって,なかなか興味深い。確かにローファイではあるが,ライブの雰囲気はよく伝わってくると思う。1,470円。

Kraftwerk_autobahn_tour"Autobahn Tour" Kraftwerk(Nippon Crown)

これは全然知らなかったKraftwerkのライブ・アルバムであるが,1975年頃という時代が時代ということもあって,MCも収録されているという珍奇なアルバムである。笑ってしまうのは「エレクトリック・ドラムスの調子が悪くて...」云々というセリフまで入っているということだろう。近年のKraftwerkのパッケージ化されたステージからは全く想像もできないような作品である。これも決して音はよいとは言えないが,こういう時代を感じさせてくれるようなドキュメントはある意味で貴重である。1,995円。

Jess_roden_bbcということで,値段そのものは無茶苦茶高いというわけではない。また,これらのアルバムもそこそこのお金を出せば,決して入手が困難ということでもない。しかしながら,こういうあまり知られていないアルバムを,中古盤屋で拾ってくるというのは結構楽しいものであって,だからショップめぐりはやめられないのである。

Jess_roden_humans001

最近ではこれらのほかに存在すら知らなかったJess RodenのBBCライブやJess Roden & the Humansのスタジオ・アルバム(彼らのライブ・アルバムはカッコよかったが,スタジオ盤があるとは全く知らなかった。ライブ盤の記事はこちら)等が収穫として挙げられるが,本日はそれらはジャケのイメージのアップだけにして,紹介は改めての機会としたい。それにしても,これらのアルバムを聞いて,Jess Rodenはいいシンガーだとつくづく思ってしまったが,いかんせん市中の価格が高騰している。BBC盤なんてAmazonでは12,000円からなんていう無茶苦茶な値段が付いているが,さすがにそれはないよなぁ(苦笑)。

2010年3月27日 (土)

テクノとはダンス・ミュージックだったのねぇ

Luciano_2"Tribute to the Sun" Luciano (Cadenza)

私のようなオジさんにとっては,テクノと言えば,YMOやらKraftwerkってことになってしまうのだが,それらは厳密に言えばテクノ・ポップあるいはエレクトロ・ポップにカテゴライズされるべきものであって,音楽ジャンルとしての「テクノ」とは異なるものらしい。まぁ私のような一般的な音楽リスナーが,全てのジャンルをカバーするのは不可能だから,そうした誤解があったとしても仕方がないと開き直るしかないが,そうした要素ゆえに,以前このブログでRicardo Villalobosを取り上げた時も相当トンチンカン(死語!)なことを書いてしまったように思う(記事はこちら)。結局のところ,「テクノ」というのは,「ハウス」を源流とするダンス音楽だったのねぇなんてことを今更ながら知ったわけだが,その上で,昨年のテクノ音楽で圧倒的な支持を得たこのアルバムを聞いてみた。

Villalobosのときもそうだったのだが,この音楽は私にはミニマル・ミュージックにしか聞こえないのだが,その中でビートと,おそらくはサンプリングされた生音をシンクロさせた執拗な繰り返しが行われるというのが典型的なパターンだと思う。こうしたパターンはVillalobosのときにはピンとこなかったのだが,ダンス音楽としての概念がこのアルバムの方がより強く感じられたのはお勉強としては収穫であった。私のような年代は「ディスコ世代」だから,こういう音楽で「踊る」ってのは理解できないのだが,それでもこのビートに身を委ねていれば,何となく気持ちいいかもしれないなぁなどとも思えてくるから不思議である。こういうのが所謂「クラブ」ってところで流れているのかなぁ,なんてことを言っていること自体が最早ジェネレーション・ギャップか。

私はSteve Reichを筆頭に,結構ミニマル・ミュージックが好きなので,こういうのもあまり苦にはならないが,同じミニマル系の音楽として聞くならば,Nik Bartsch's Roninのような音楽の方がずっと好みである(彼らのアルバムに関する記事は
こちら)。ここまで来ると,私には音楽として評価できるのかどうなのかよくわからくなってしまったというのが正直なところ。つくづく音楽って難しいなぁと思う。でも繰り返すが,Ricardo Villalobosよりはこっちの方が好きである。まぁもう少しよく聞いてみることにしよう。

2009年11月22日 (日)

着いてビックリ,Kraftwerkのボックス・セット

Katalog "Der Katalog" Kreftwerk(EMI)

Kraftwerkのリマスター盤は,個別のバラ売りは既に開始されていたが,今回,ドイツ語盤も出るということで,悩んだ末にこのボックス・セットを発注してしまった。それがようやく到着したのだが,デリバリーされた箱のサイズがでかいので何事かと思っていたら,中に入っていたのは,何とLPサイズのボックスではないか。私はCDサイズのボックスが来るものとばかり思っていたので,これには驚いたが,これはアートワークをLPサイズで格納したことによるものである。

現在,バラ売りされているCDではアートワークがCDサイズで収まっているのに対し,こちらはCDそのものはペーパー・スリーブにして,CD側のアートワークは省略して,LPサイズの豪華(本当に豪華に見える)スリーブに片寄している。これは私にとって全く予想外であった。まぁそれはそれで目で愛でるためにはいいのだが,CDのペーパー・スリーブに関しては,紙ジャケの中に,またやや厚手のCD用内袋(内ジャケ?)が入っているので,取り出しにくいこと甚だしいのであるい。これが紙ジャケ天国の日本製であれば,決してこんなことにはならないだろうと思わず苦笑してしまった私だが,これはまじでイライラする。何とかして欲しいよなぁ。

肝腎の音楽はこれから聞くが,これまで英語版で聞いてきた音源を,ドイツ語で聞いたらどんな感じになるのか,ちょいと不安と言えば不安だが,まぁKraftwerkだから,別に問題ないだろう(と楽観視する私を装いながら,実は不安)。

しかし,ドイツ語盤が英語盤よりかなり高いのは,生産量が少ないからだろうが,日本盤の\20,000ってのはさすがにやり過ぎじゃないのかねぇ。Milesの70枚組が\30,000しない価格で買えることを考えれば,こりゃ高いよね。ドイツ語盤でも\14,000ぐらいしたから,それでも十分高いが,日本盤は高過ぎだろう。まぁ,こんなもんを買うのはよほどの好き者だから,それぐらい出しても惜しくはなかろうが,本当の好き者は私のようにドイツ語盤を買うと思うけど...。

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