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2026年9月18日 (金)

Lucian Banって誰?ってことで聞いたアルバム。

Lucian-ban"Rush" Lucian Ban(Sunnyside)

主題の通りである。Sunnysideレーベルからの新譜紹介のメールが届いて知ったアルバムだが,リーダー以外のメンツはよく知った名前だ。リズム隊はかつてのFred Herschトリオの二人だしねぇ。ワンホーンはAbrahm Burtonで,この人の名前もいろいろなところでは見かけるのだが,どういう個性の人なのかまではわかっていない。とは言え,リーダーよりは名前が知れているだろう。

Lucian Banはルーマニア出身のピアニストということだが,ここでのクァルテットElevationは本作で3作目,しかもこの人はECMからもアルバムをリリースしているなんてことはちっとも知らなかった私である。

どんな音楽なのか興味津々で聞いたところ,冒頭の"Dark Blue"からその名の通り,ダークな感覚のスロー・テンポの曲が出てきて,意外な感じがしたが,この曲は亡くなったAbdullah Ibrahimに捧げられている。このほかにもトリビュートしている面々がAndew Hill,Larry Willis,そしてBilly Strayhornというところにこの人の音楽的な出自がうかがえる。

全体的に冒頭の"Dark Blue"のトーンを引き継いだ展開なのだが,3曲目の美しいバラッドの"Christina’s Hope"に続いて突然現れるフリーな感覚の強いタイトル・トラック"でびっくりさせられる。アップ・テンポの曲はこの"Rush"とJohn Hébertのベース・ソロから始まる"Syndrome"ぐらいなので,もう少しアップ・テンポの曲も聞いてみたいと思わせるバンドであった。

ただ,最後の"Golden Oriole"では祖国を思って,ルーマニアの歌手Gavril Tărmureを迎えているのは少々浮いていると感じる。私はアフリカ系のLionel Louekeにしても,アルメニアのTigran Hamasyanにしても,民族的な音楽とジャズのフュージョンがはっきり言って苦手なので,ここでもこう来たかって感じだが,気になるほどではないとしても,曲調は全体と変わらない中で,このヴォイスが本当に必要だったかというところは少々疑問。まぁそれでも佳作と呼んで差し支えないと思うので,星★★★★。

Recorded on August 24, 2024

Personnel: Lucian Ban(p), John Hébert(b), Eric McPherson(ds), Gavril Tărmure(vo)

本作へのリンクはこちら。

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