Chico Freemanの初リーダー作を久しぶりに聞く。
"Morning Prayer" Chico Freeman (WhyNot)
一時期のChico Freemanは次代を担うのではないかとさえ感じさせるアルバムを連発していた。70年代後半がその時期に当たるが,私が保有するChico Freemanのアルバムもその時期に集中している。そうは言っても基本的に私は後追いで聞いた訳だが,往時のジャズ喫茶ではよく掛かっていて,その当時からなかなか魅力的だと感じていたように思う。
そんなChico Freemanの初リーダー作が本作であるが,それが悠雅彦プロデュースの下,日本のWhynotレーベルで制作されたことは,当時の日本のレーベルの先見性を示すものと思う。しかもどう見ても売れそうになさそうなハイブラウなアルバムを制作し続けたというのも悠雅彦らしい。しかもここに参加しているロフト/フリー・ジャズ界の大御所と言ってもよいようなメンツを見れば,Chico Freemanというプレイヤーがいかほど期待を集めていたことを明確に示していると思える。そして,ここで聞かれる特にテナーのフレージングを聞けば,20代後半であったこの時点でその資質は明らかだったと思える。
なかなかディープなプレイヤーが揃っているだけに,かなりハードな演奏と言ってもよいが,特にアナログで言えばA面に収められた3曲は,ボリュームを上げて聞いているとついつい興奮してしまうって感じである。このアルバムの難点は盛り上がってきたところでフェードアウトしてしまう曲があることと,Ben Montgomeryなるドラマーのややドタドタした演奏ではあるが,クロスオーバー/フュージョン全盛の時代にこういう演奏をしていたということにこそ意義がある。
まぁ冒頭無音のような状態が続くタイトル・トラックがChico Freemanの本質を捉えているかと言えば,ちょっと違うようにも思えるが,それでも初リーダー作としては十分なクォリティのアルバムだったと言ってよいだろう。星★★★★。
余談ながら,かつてYoung Lionsの一人とも呼ばれたChico Freemanももはや76歳。よくよく見れば私と生まれ年は違うが誕生日が一緒であった。自分が歳を取るのも当然だ(爆)。
Recorded on September 8, 1976
Personnel: Chico Freeman(ts, ss, fl, pan-pipe, pec), Henry Threadgill(ss, bs, fl, perc), Muhal Richard Abrams(p), Cecil McBee(b, cello), Steve McCall(perc), Ben Montgomery(ds, perc), Douglas Ewart(b-fl, bamboo-fl, perc)
本作へのリンクはこちら。
« 「暗殺者の家」:やっぱりこれも初見だった...。 | トップページ | またもAlice Sara Ottが放つ超美的ピアノ音楽。 »
「ジャズ(2026年の記事)」カテゴリの記事
- リリースからひと月半を経て,ようやく現物が到着したPat Methenyの新作。(2026.04.12)
- いかにもECM的な音:Marilyn CrispellとAnders Jorminのデュオ作。(2026.04.10)
- John Taylorの未発表音源をストリーミングで聞いた。美しいソロ・ピアノだ。(2026.04.09)
- Sakata Orchestraのライブ盤を改めて聞く。(2026.04.08)
- Keith Jarrett入りCharles Lloyd Quartetによる欧州楽旅のライブ。(2026.04.07)
« 「暗殺者の家」:やっぱりこれも初見だった...。 | トップページ | またもAlice Sara Ottが放つ超美的ピアノ音楽。 »







































































コメント