先日のライブを振り返りつつ,Steve Smith & Vital Informationの”New Perspective”を聞く。
"New Perspective" Steve Smith & Vital Information(Drum Legacy)
先日のBlue Note東京でのライブは,グルーブを感じさせる演奏で非常に楽しめた。ライブの予習のためストリーミングで聞いていた本作を,アナログ・レコードで入手したことはその時の記事にも書いたが,そのアルバムを改めて部屋で再生している。
基本的にライブで感じられたのと同様の感覚をこのアルバムでも得られるが,改めてクレジットを見ると,多くの曲におけるアレンジメントにおいて,キーボードのManuel Valeraが果たした役割が大きかったということを認識する。"New Perspective"というタイトルはJourneyの曲を含め,Steve Smithが過去に演奏したレパートリーを新たなアレンジメントで演奏するというコンセプトによるものであるから,Manuel Valeraの貢献なくしては成り立たないアルバムだったと言える。
Journeyについては"Don’t Stop Believin'","Open Arms",そして"Who’s Crying Now"の3曲であるが,どれもが原曲のイメージを希薄化させているのが面白い。そのほかには今回のライブでも演奏したMichael Breckerの"Sumo"もやっている。この曲はSteps Aheadの東京(今はなき五反田ゆうぽうと)でのライブでやっていたのも懐かしい。私はそのライブ盤も保有しているが,Mike SternやDarryl Jonesもいるという強烈なメンツであったが,これもオリジナルからは随分と印象が違う。そこにVital Informationのレパートリーをリアレンジした曲も加わって,まさに"New Perspective"である。最後をおそらくManuel Valeraの新曲"Three of a Kind"で締めるという構成も面白い。
例えばJourneyの曲の再演に期待すると,ある意味梯子を外されるような感じと言っても過言ではないが,これはこれとして,そう来るか~って感じで楽しめばよいのだ。何よりも古希を過ぎても衰えを一切感じさせないSteve Smithのドラミングと,それを支えるManuel ValeraとJanek Gwizdalaのタイトな演奏は,ライブの場でのグルーブを彷彿とさせるに十分だ。星★★★★。
Recorded on June 29, 2023, and on April 10-11, 2024
Personnel: Steve Smith(ds, konnakol), Manuel Valera(p, key, synth), Janek Gwizdala(b)
現物情報が見当たらないので,本作のストリーミングへのリンクはこちら。ついでにFBに上がっていたBlue Note東京でのSteve Smithの写真も貼り付けておこう。

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