Hitchcockの「救命艇」:この歳にして初めて見たなぁ。
監督:Alfred Hitchcock
出演:Talluah Bankhead, William Bendix, Walter Slezak, John Hodiak, Mary Anderson, Henry Hull, Heather Angel, Hume Cronyn,Canada Lee
ドイツ軍のUボートに撃沈された船から脱出した乗員と,Uボートの乗員のドイツ人が救命艇という閉塞状況の中で描かれるおかしな言い方だが,海の上の密室劇。私はAlfred Hitchcockの映画は結構見ている方だが,この映画は長年見よう,見ようと思いつつ,優先順位が上がらないままになっていた作品を,ようやくこの歳にして初めて見た。
極めて限定的な環境の中で描かれる映画は,舞台劇としても成り立ちそうだが,そこに海上という環境が加わるので,これはやはり映画でしか描けない世界と言える。救出されるドイツ人を演じるWalter Slezakが怪しげな雰囲気を醸し出しつつ,最終的には「憎きナチス」みたいな描かれ方であるところに,この映画が撮られたのが戦時中という時代感を反映していると言ってもよい。
Alfred Hitchcockには「ロープ」のような実験的な作品もあるが,それと同質と呼んでもいいように思える作品ながら,人間模様の描き方はそれ相応のものであり,へぇ~,こんな映画だったのかと感心してしまったのであった。もちろん,これがHitchcockの代表作と言うつもりはないが,決して見て損のない映画。星★★★★。さすがである。Hitchcockのカメオ出演はよく知られた形式で登場。ここは笑える。
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