大西順子の初リーダー作をこれも久しぶりに聞いた。
大西順子の初リーダー作である本作がリリースされたのが1993年のことだ。このアルバムの冒頭の"The Junglar"を聞いた時は本当に驚いたのも懐かしい。それももはや30年以上前になってしまったが,この強烈な力感を聞いて燃えないジャズ・ファンはいないだろうとさえ思ってしまったのであった。
もはやバブル経済の崩壊が明らかになりつつあり,日本経済がシュリンクしていきつつ,バブルの残り香もあるこの時期に,こういう音楽を聞いて元気を出していた人間もいれば,バブルは不変と思っていた呑気な人間も多かったのではないかとも感じるが,それにしてもこのピアノ・タッチは強烈だったし,演奏も優れていて,いやはや凄い人が出てきたと思わせた。そもそもMonkの"Brilliant Corners"をやってしまうのも凄ければ,"Nature Boy"のような曲すらゴツゴツした感覚でやってしまうのにものけぞらされるよなぁ。
その後,引退,復帰を繰り返した大西順子であるが,現在は安定した活動を続けているのは大いに結構なことだ。昨年は村上JAMで音楽監督を務め,何でもできるところを示していたが,昨今のアルバムはあまり聞いていないとしても,近作では"Jatroit"のようなアルバムを評価してしまう私は,結局こういう路線を大西順子には期待しているのかなぁなんて思ったのであった。このアルバムを聞いて,往時の大西順子のアルバムを改めて聞き直してもいいなぁなんて感じたのは私の加齢ゆえの部分はあるとしても,やはり魅力的なピアニストであったことを再認識。星★★★★☆。
Recorded on September 3-5, 1992
Personnel: 大西順子(p),嶋友行(b),原大力(ds)
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