3月のライブを見逃したことを強く後悔したMavis Staplesの新作。
"Sad and Beautiful World" Mavis Staples (Anti-)
Mavis Staplesと言えば,Ry Cooderとやった"We'll Never Turn Back"に痺れたのがこのブログを始めた2007年だから,それからは随分時間が経過したものだ。
そして,それから幾星霜,今年の7月で86歳(!)となったMavis Staplesの新作。高齢ゆえ次があるかわからないということで,3月の来日に行くか悩んだ末,結局行かなかったことを強く後悔させるような新作である。そもそもリリースを知って,ストリーミングで聞いたのだが,1曲目のTom Waitsの"Chicago"を聞いただけで,「買い」を決意した私であった。とにかくこの"Chicago"がカッコいいのだ。冒頭からゲストのDerek Trucksのスライドが炸裂してぞくぞくしてしまった。ついでにここではBuddy Guyもギターで参加という豪華キャスト。
最初の"Chicago"の印象が強烈であるがゆえに,その後の展開は少々落ち着いた感覚を覚えるが,そこでのテーマは「連帯」であり,「怒り」であり,それを越える「希望」であり「慈愛」だと考えれば,この流れはうなずける。
バンドはプロデューサーも兼ねたBrad Cookを中心とするほぼ固定のメンツに,ヴォーカルを中心としたゲストが加わるという形式と考えてよいが,知った名前もあれば,聞いたこともない人もいる。しかし,それぞれがレーベル契約を持っている人だし,Wikipediaで調べればそれなりの人たちばかりで,私が不勉強なだけということになるが,いずれにしてもこうしたメンツが集うというのがMavis Staplesの音楽界における立ち位置を示すものと言ってよい。
私にとってのMavis Staplesは何はなくとも"We'll Never Turn Back"になってしまうのだが,このアルバムは静かな感動を呼ぶというところだと思う。"We'll Never Turn Back"の後に何枚か購入したMavis Staplesのアルバムでは最も出来がいいと思う。星★★★★☆。
Personnel: Mavis Staples(vo), Brad Cook(g, b, synth, vib, tambourine), Phil Cook(g, p, el-p, org, synth), Buddy Guy(g), Derek Trucks(g), Bonnie Raitt(g, vo), Rick Holmstrom(g), Nathan Stocker(g, synth), MJ Lenderman(g, ds, vo), Colin Croom(pedal steel), Andrew Marlin(mandolin), Andy Kaulkin(p), Will Miller(synth, tp), Jeff Tweedy(b), Matt McCaughan(ds, perc, b, synth), Spencer Tweedy(ds), Matt Douglas(sax), Trevor Hagen(tp), Sam Beam(vo), Tré Burt(vo), Nathaniel Rateliff(vo), Amy Ray(vo), Anjimile(vo), Kara Jackson(vo), Katie Clutchfield(vo), Eric Burton(vo), Justin Vernon(vo), Patterson Hood(vo)
本作へのリンクはこちら。
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