Brian Blade & the Fellowship Band@Cotton Club参戦記
私はBrian Blade & the Fellowship Bandの公式アルバムは全て保有している。アメリカーナな響きも醸し出す彼らのサウンドは私の趣味に完璧に合致しているのだが,そんな彼らのライブを観る機会にはこれまで恵まれていなかったので,念願かなってというところである。Brian BladeやJon Cowherdのライブは見たことはあっても,やはりFellowshipを観るというのが重要なのだ。このバンドはギターとベースを除けば基本同じメンツでやっているはずだが,今回はギターなしの編成である。それでも全セットがソールド・アウトという人気ぶりで,やはりこのバンドに対する期待値が高いということが如実に感じられたもので,私もいそいそと現地に向かったのであった。
そして始まったライブは決してコンベンショナルなジャズではない。言ってみればアメリカーナな部分にゴスペルを加えたという感じなのだが,私が強く感じたのが教会音楽的なところで,おそらくは彼らの演奏の根底には教会の存在があるはずだと確信させられる演奏であったと言ってよい。特にJon Cowherdが1曲で演奏したオルガンは,まさに小学校にでも置かれていたようなものだったのだが,アメリカの街中の教会で演奏されているような音楽の感覚を思わせるものであって,私の感覚は決して間違ってはいないはずだ。だから彼らの演奏はテーマを吹いてアドリブを回すという演奏ではないのだ。そしてその演奏中のBrian Bladeの幸せそうな笑顔を見れば,音楽を演奏する喜びが感じられるものであって,見ている方もそれだけでうれしくなるような演奏だと言ってもよいものだった。
逆に言えば,丁々発止とか,聞いていて燃えるというような演奏ではない。しかし,Brian Bladeが叩き出すビートは熱狂を呼ぶものとは違うものの,これほどドラムスが上手い人がこの世の中にいるのかと感じさせるほどの技の数々であった。スティックだろうが,ブラシだろうが,マレットだろうが,ドラムスってのはこう叩くんだぜっていう感じで,私は「技のデパート」だなんて独り言ちていたのであった。
昨今,少なくとも私が行ったライブにおいては必ずしも客入りがいいとは言えないコットンクラブだが,彼らが出演する4日間が全てソールド・アウトというのも今回の演奏を聞けば納得できるはずだ。アメリカという国は歴史は浅かろうが,こうした演奏を聞かされては深みのある音楽はありえるし,この感覚には我々はかなわないやと感じさせる演奏であった。今回はギターなしのクインテットだったが,ギターが入っていればよりカラフルになっただろうと思ったのは事実としても,ギターなしでも十分に素晴らしい演奏を聞かせたのであった。まさに見事なものだ。感動した!
Live at Cotton Club on October 8, 2025, 2ndセット
Personnel: Brian Blade(ds), Melvin Butler(ts,ss), Myron Walden(as,b-cl), Jon Cowherd(p, org), Roland Guerin(b)
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