紆余曲折を経て"Joni’s Jazz"をようやく入手。
"Joni’s Jazz" Joni Mitchell (Rhino)
私はJoni Mitchellのファンだと公言しているので,このコンピレーションのリリースがアナウンスされた際にもいち早く輸入盤を発注をしていた。しかし,発注先では発売日になっても,入手未定になっており,いつまで経ってもデリバリーされる様子がない。そうこうしているうちに国内盤がリリースされ,価格差はほとんどないので,国内盤発注に切り替えて,ようやく私の手許に届いた。しかし,国内盤が届いたとたん,輸入盤も在庫ありになるってのはどういうことなのか?国内のレコード会社への忖度か?だとすれば,顧客不在も甚だしいが。
それはさておきである。Joni Mitchellはジャズ・ミュージシャンとのつながりが深いことからしても,こうしたコンピレーションが編まれることも想像はできた。かつてのL.A. Expressに始まり,Joe Sample,Larry Carlton等を迎えたアルバムに加え,後年のWayne Shorter,Jaco Pastorius,そしてCharles Mingusとのコラボ,"Shadows And Lights"でのオールスター・バンド,ビッグバンドとの共演等,枚挙に暇がない。そうした中で,Joni Mitchellにとっても同じだと思うが,このアルバムがWayne Shorterに捧げられていることからしても,共演者としてのWayne Shorterの位置づけは誰よりも重要だったはずだ。
正直言って多くは公式,非公式含めて既発音源だし,ストリーミングでもほとんど聞けることから,今更これを購入する理由があるのか?と言われても仕方がないことは承知している。だが,ファンたるもの,Joni Mitchellの意図を汲みつつ,この音源を聞くことには意義があるのだ。そして改めて,ここでの並びで曲を聞き直すと,聞き尽くした曲でも新鮮に感じるのは,バレエ用に編纂されたコンピレーション"Love Has Many Faces"と同様なのだ。
本作にはこれってジャズ?って思わせるセレクションもあるのだが,Joni Mitchellにとってのジャズの概念というのは実に幅広いのだと感じさせるとともに,逆にジャズという音楽の多様性も感じさせてくれるコンピレーションであった。Joni Mitchellという有能なミュージシャンはジャズ界のキラ星さえも吸い込む「いい意味」でのブラックホールだと思ってしまった。星★★★★★以外にはなかろう。素晴らしい。
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