Sliders@イタリア文化会館参戦記。
毎度お馴染みのイタリア文化会館におけるイベントである。無料ではあるが,非常にユニークなプログラムが聞けるこのイベントにはできるだけ行きたいと思っている私だが,今回はトロンボーン3本のユニット,Slidersによる演奏であった,
私はトロンボーンという楽器はアーティキュレーションが非常に難しいだろうと思っているのだが,音色はどちらかと言えば地味で,ジャズ界でもトロンボーンの大スターというのはなかなか出てこないという気がする。ぱっと思い浮かぶのはJ.J. Johnsonぐらいだろう。Curtis Fullerはどうした?Vic Dickensonもいるぞ!という声もあるだろうが,それでもやはり決して花形楽器とは言えないからこそ,技を有することが重要になってくると思う。
このSlidersはFilippo Vignato,Federico Pierantoni,Lorenzo Manfrediniの3人のトロンボーン奏者から構成されるが,アルバムも出しているというのには少々驚いた。今回のライブも,イタリア文化会館によれば,メンバーのオリジナルを中心とする次のようなプログラムであったようだ。冒頭のメロディ・ラインを聞いていて,これ何だったかなぁと現地では思っていたが,そうそうCarla Bleyであったのだ。
- Ida Lupino(Carla Bley)
- Tammorra(Manfredini)
- Earth Echo(Vignato)
- Un’estate al mare(Pierantoni)
- Brass Calzature(Pierantoni)
- Beyond What the World Contains(Vignato)
- Ionen(Pierantoni)
- Palhaço(Egberto Gismonti)
- After the Rain(John Coltrane)
- <Encore>I Got It Bad(Duke Ellington)
正直言って,やはりトロンボーン3本のアンサンブル+アドリブというのは少々ライブで聞くにはきついと思わせる部分(換言すれば睡魔に襲われる瞬間)もあって,聴衆の受けも今一つという気がしたが,ここでの客層は本当に音楽が聴きたいのかと思わせるような高齢者も多いから仕方がない部分もあろう。そもそも私の隣にいたご高齢の女性は拍手も一切していなかったしねぇ。しかし,各々が音色の違いも出しながら,緻密に編曲された演奏は私には面白いと感じさせる部分もあったし,こういうのはブラバンでトロンボーンをやっている子たちに聞かせてあげればいいかもなぁなんて思っていたのであった。
いずれにしてもこういう演奏は聞いたことがないものだったので,そのユニークさは認めるべきであり,これからもどんどんイベントをやって欲しいと思うのはきっと私だけではあるまい。
Live at イタリア文化会館 on October 3, 2025
Personnel: Filippo Vignato(tb),Federico Pierantoni(tb),Lorenzo ManOctober 3,
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