実力者トリオによるほぼスタンダード集。
"My Funny Valentine" 本田竹曠/井野信義/森山威男(CBS Sony)
本当ならば断捨離をしなければならないのだが,まずはその前段として部屋の片付けをしながら,ラックから取り出したのがこのアルバム。正直言って部屋はちっとも片付いておらず,そろそろCDを売りに出さないと無理だなぁと思いつつ,このアルバムは一軍半(笑)の棚に収まっていたもの。日本ジャズ界の実力者が3人揃って,ほぼスタンダードをやるのだから,おかしなことにはならないだろうが,このメンツにしては随分真っ当なアプローチで臨んだものだと思いたくなるアルバム。後にジャケを変えて再発されているが,これは私がかなり前に中古盤屋で対を成す"In a Sentimentall Mood"共々ゲットしたもののはずだ。
ライナーを見てみると,録音は1985年だから,もう40年前である。それは私が会社に就職をした年でもあるが,思えばそれから長い年月が流れたものだ。だが,ここで演じられるような音楽に関して言えば,その魅力は現在でも不変と言ってもよく,それがジャズという音楽のいいところだと思える。ロックに関して言えば昨今は80年代の音楽を再評価する動きもあるようだが,それでも時代感というのは確実に存在すると思える。テクノロジーの進化もあれば,音楽的な変化もある中で,こうしたアコースティック・ジャズは年月を経過した現在においても,同様の演奏が行われていることもある。もちろん,現代的な要素を取り入れた演奏も多々あるが,この手の演奏形式は普遍的な魅力を持っていると考えてもよい。
ただ,上述の通り,このアルバムにおけるアプローチは「真っ当」に過ぎるきらいがあり,この3人ならではと言えるかは疑問を感じる部分はある。もちろん,こういう演奏もできることはよくわかるとしても,これが当時のリスナーがこの3人に求める音であったとは思えないのだが,どうだろうか。私は,アルバムとしては性格が少々異なるが,本田竹曠なら"Boogie-Boga-Boo"のようなイケイケ感が多少あってもよかったのではないかと思っている。これだけのメンツゆえ,決して悪い演奏ではないが,ラストの"Round about Midnight"での井野信義のベースの大フィーチャー等の新機軸はあれど,それでも無難過ぎる感じもあって,星★★★☆ってことにしておこう。
Recorded on April 3 & 4, 1985
Personnel: 本田竹曠(p), 井野信義(b), 森山威男(ds)
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