多様なゲストを迎えたDerek Trucks Bandの3rdアルバム。
"Joyful Noise" The Derek Trucks Band(Columbia)
間もなくTedeschi Trucks Band(TTB)としての新作リリースを控えるDerek Trucksであるが,Derek Trucks Band(DTB)時代の音源を久しぶりに聞いた。私はTTBのアルバムは全て保有しているし,ライブにも通っているから,贔屓にしていることは贔屓にしているのだが,私としてはSusan Tedeschi姐さんの声に少々飽きてきたということもあるし,企画アルバムが続いていることもあり,実のところDTBの方がよかったかもなぁなんて感じることがあるのも事実だ。
このアルバムはDTBとしての3rdアルバムになるが,Kofi Burbridgeが参加した初作になる。Kofi Burbridgeはその後,TTBの創設メンバーともなるが,惜しくも2019年に世を去ってしまった。TTBは現在も毎年彼を偲んで"Kofi Burbridge Day of Service"として追悼ボランティア・イベントを呼びかけ,各地で開催されている。即ちKofi Burbridgeは現在のTTBの基盤を作った一人と言ってもよい重要人物である。
そんなDTBが本作ではいろいろなジャンルのゲストを迎えているのが面白い。Susan TedeschiやSolomon Burkeはわかるとして,Rahat Fateh Ali KhanやRubén Bladesまで参加しているのには驚いてしまう。逆に言うとやや取っ散らかった印象があるというのも事実。ただ,冒頭から聞こえてくるDerek Trucksのスライド・ギターの音を聞けば,それだけでもOKとなってしまうのが,ファンの弱みってところではあるし,Solomon Burkeが入った2曲はいかにもの歌いっぷりで,ディープ・ソウルとの融合ぶりも楽しいのだが。
しかし,演奏として一番私が燃えてしまったのが9曲目の"Lookout 31"。少々異色にさえ響くが,フリー・ジャズ的な響きすら感じさせる瞬間もある,キメの効いたギターとオルガンのユニゾン・プレイにはぞくぞくするし,この人たちは何でもできると思ってしまう。そして最後を締めるのが何と"Frisell"と題した曲。タイトルからすると,Bill Frisellにインスパイアされているようにも感じられるが,Derek Trucksとビルフリでは容易には結びつかないところだ。ギターのトーンもビルフリとは違うよなぁというところで,なんでこのタイトル?って疑問は残るものの,なかなかムーディな演奏だ。
いずれにしても,いろいろな音楽性を取り入れていることが明確なアルバムだと思うが,捉えどころのなさも感じるところが難点。ギターの腕は確かだし,Kofi Burbridgeの貢献度の大きさは顕著だが。ちょいと甘めの星★★★☆ってところ。
Personnel: Derek Trucks(g), Todd Smallie(b, vo), Yonrico Scott(ds, perc, vo), Kofi Burbridge(key, fl, vo) with Count M'Butu(perc), Javier Colon(perc, vo), Solomon Burke(vo), Rahat Fateh Ali Khan(vo), Rubén Blades(vo, clap, perc), Susan Tedeschi(vo)
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