Amazon Primeで見た「暗黒の恐怖」。元祖感染ものってところ。
「暗黒の恐怖 ("Panic in the Streets")」(’50,米,Fox)
監督:Elia Kazan
出演:Richard Widmark, Paul Douglas, Barbara Bel Geddes, Walter Jack Palance, Zero Mostel
私も好きだねぇと思いつつ,またも見ました白黒映画,ってことで,今回チョイスしたのがElia Kazanが監督した本作である。主題の通り,元祖感染ものと言っていいものなのだが,そもそも48時間以内に肺ペストに感染していた男を殺害した加害者を逮捕しなければ、肺ペストが全米に広がるという設定には少々無理があるのだが,映画としてはそれなりに見られる。
何よりも本作が映画デビュー作らしいJack Palanceが,いかにもって感じのワルな役どころを見ると,後の「シェーン」で演じたJack Wilsonの役が回ってくるのも頷けてしまうのであった。翻ってRichard Widmarkが衛生局の医師というキャスティングなのだが,ワルを演じれば天下一品みたいなところのあったRichard Widmarkを善玉にしてしまうほど,Jack Palanceの個性にフィットした役だったと言えるかもしれない。
まぁ劇中では原題のような「パニック」そのものは起こらず,これはどちらかと言えば捜査劇と呼んでいいものなのだが,Paul Douglas演じる警官と,Richard Widmarkが最初は対立しつつ,協力関係に変わっていくところもなかなかに趣がある。ただやはりシナリオはもう少し練りようがあったとも思える部分があり,当時はオスカーに"Best Writing, Motion Picture Story"部門(原案賞と言うらしい)があって,本作がオスカーを獲得しているというのは少々驚きだ。私としては元のストーリーに無理があったのではないかと思わざるを得ない部分があると感じていたのだが,それを補ったのが個性的な役者陣というところだろう。
まぁそうは言っても,当時としてはそこそこよく出来た娯楽作だったと言ってよいと思う。星★★★☆。同じElia Kazanの作品なら先日見た「影なき殺人」と同等の作品と思えるが,「影なき殺人」の方がシナリオゆえに少々好ましいってところかな。
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