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« 「微熱・ボサノヴァ」とは言い得て妙なArto Lindsayのアルバム。 | トップページ | Dave Douglas Keystoneのカッコよさは不変だ! »

2025年8月 6日 (水)

Carly Simonがスタンダード中心に歌った”Torch”。

_20250803_0002 "Torch" Carly Simon(Warner Brothers)

1981年にCarly Simonがリリースした所謂トーチ・ソング集ゆえの"Torch"である。プロデュースはMike Mainieriが務め,複数のアレンジャーが豪勢なオーケストレーションを提供していて,結構コストが掛かっていると思わせるゴージャスなアルバムである。

そもそもこういうアルバムをどうしてCarly Simonがリリースする気になったか謎としても,James Taylorとの離婚時期と重なったことは偶然ではあるまい。よって,ゴージャスではあっても,チャラチャラした感覚は全くない。

ただ,当時のリスナー,あるいはCarly Simonのファンがこういう音楽を彼女に求めていたかと言えば,おそらくそんなことはないと思われる。私の感覚では彼女の声はこういう音楽へのフィット感は今一つだと思えるのだ。後年Linda Rosntadtも"What’s New"に始まるスタンダード・アルバムを作るが,そちらが結構売れたのとはちょっと訳が違った。

アナログの時代で言えばA面が相当しっとりした感じであるのに対し,B面1曲目の"Hurt"のイントロにびっくりさせるし,歌いっぷりも違うのはどうにも私は居心地が悪い部分があるのだが,それはこの曲がシングル・カットされたからだということもあるとしても,ちょいと雰囲気が違い過ぎないか。そんなこともあって,もしこのアルバムをアナログで保有していたら,まず間違いなくA面中心のプレイバックになっていただろうな。それはDavid SanbornやPhil Woodsのソロゆえの部分もあろうが,間違いなくムードはA面の方がいいと思えた。ということで,決して悪いとは思わないが,星★★★☆ってところか。

それにしても,最後に収められたStephen Sondheim作の"Not a Day Goes by"がいかにもStephen Sondheimだなぁと思わせる曲調なのには,思わず笑みが洩れたあ私であった。これが作曲家の個性ってもんだな(笑)。

Personnel: Carly Simon(vo), Lee Ritenour(g), High McCracken(g), Jay Berliner(g), Warren Bernhardt(p, el-p, synth), Mike Mainieri(p, vib, marimba), Anthony Jackson(b), Rick Marotta(ds), Grady Tate(ds), Jerry Marotta(ds), David Sanborn(as), Phil Woods(as), Michael Brecker(ts), Randy Brecker(tp), David Nadien(vln), Don Sebesky(arr), Marty Paich(arr), Robert M. Freedman(arr), Jimmy Wisner(arr)

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