保守化した山下洋輔もまた楽し。
山下洋輔の音楽の楽しさはフリーの爽快さにあることはこれまでも当ブログに書いてきた。しかし,その後,フリーなフレージングは差し挟むものの,以前に比べれば保守的な演奏もするようになったのが,所謂ニューヨーク・トリオを結成した辺りからではなかったか。日本のわらべ歌や民謡を題材にするというのは既に「砂山」でやっていたが,本作はそれをCecil McBee,Pheeroan akLaffを迎えたトリオで改めて取り組むという感じのアルバムであった。ここにも「砂山」でやっていた3曲とも再演している。
このアルバムのリリース後,私のNYC在住中に彼らのライブを今はなきSweet Basilで観たのだが,このアルバムでの演奏よりは山下洋輔のフリー度は高かったように記憶するが,いかんせん35年近く前のことだから,記憶には自信はない。しかし,現地の聴衆にも受けていたことは間違いない。
演奏は多少保守化したとしても,このトリオは結構活動期間も長かったはずなので,相性が良かったんだろうと思えるが,それは本作を久しぶりに聞いても感じられるところであった。主題の通り,保守化しても山下洋輔の音楽は楽しかったと思う。星★★★★。
余談だが,随分前のことにはなるのだが,私の亡くなった父が山下洋輔のCDを購入していたのには驚いた。そして父が買っていたのは例外なくこのトリオであったので,フリー・ジャズに耐性があったとは思えない父でも彼らの音楽はOKだった訳だ。本作は私が自分で買ったものだが,そのほかのこのトリオの数枚のアルバムは父の遺品なのである。
Recorded on May 1-3, 1990
Personnel: 山下洋輔(p),Cecil McBee(b),Pheeroan(ds)
本作へのリンクはこちら。
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