訳あって「国宝」をもう一度見た。
映画を好んで見る訳ではない家人からの誘いで「国宝」をもう一度見ることになった。家人が見たいと思うほどのブーム到来なのかなと思いつつ,今回は付き合った訳だが,劇場は休日午前中にもかかわらず,ほぼフルハウスなのには驚いた。私としては,前回は原作を読まずに臨んだのに対し,今回は原作との違いを感じつつ見ていたところに大きな違いがあって,それはそれで意義があったと思う。
改めて見ると,前回同様,映画のシナリオとしてはやや唐突感のある展開もあることには間違いないと感じつつ,やはりこの映画はよく出来ていたと思える。原作での活躍が目立つ徳治の出番を少なくしたのも,エピソード過剰となるという判断があったと思えるし,吉沢亮演じる花井東一郎の「どさ回り」のシークェンスは原作とは完全に異なるものだったなぁと感じたりしながら見ていた私である。
原作のエピソードを削ぎ落しても,3時間という上映時間を必要とした映画ではあるが,そうした中で瀧内公美をうまく使ったのは正解だったと思えた。瀧内公美は2回目も泣かせてくれたと言っておこう。
ネットを見ていると敢えて声高にこの映画にケチをつける論評も見受けられるが,エンタテインメントとして考えれば,相当よく出来ている映画であることをないがしろにするのは大人げないと思う私である。シナリオに穴があるのは事実だろう。しかし,役者陣の頑張りを無視するべきではないし,歌舞伎という伝統芸能に今一度人々の目を向けさせたことにも意義があったと思う。
二回見ても飽きるということはなかったのは実に立派。
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