生誕81周年!往年のBoz Scaggsのベスト盤の拡大版を聞く。
先日81歳(!)の誕生日を迎えたBoz Scaggsである。私は昨年のライブにも駆けつけたのだが,その時には傘寿を控えていた割にはすこぶる元気なBoz Scaggsの姿,そしてその歌声に感心していた。今でも現役と言ってもよいそんなBoz Scaggsであるが,一番ヒットを飛ばしていたのは70年代後半から80年前後ということになるだろう。その後もアルバムはリリースしているが,やはり「売れたかどうか」という観点では,"Silk Degrees"から"Middle Man"辺りがピークであった。
そうした時期の曲を中心に編まれたのが10曲入りのオリジナル"Hits!"(下)だったが,これは後に5曲を追加した拡張版"Hits!"(上)である。オリジナル版では"My Time"から1曲,"Slow Dancer"から1曲,"Silk Degrees"から3曲,"Middle Man"から3曲,映画"Urban Cowboy"のサントラから1曲,そして新曲"Miss Sun"という構成であったが,見ての通り"Down Two Then Left"からは1曲も選ばれていない。私もそのチョイスは仕方ないかなぁというのが"Down Two Then Left"への評価だが,コンパクトながらよく出来たベスト盤であった。
しかし,CD全盛の時代に入って,10曲はさすがに少なかろうということもあり,6曲が追加された訳だが,その内訳は"Slow Dancer"が1曲,"Silk Degrees"が3曲,そして"Down Two Then Left"から1曲,更に"Other Roads"から1曲というものであった。なぜかオリジナルに入っていた"You Can Have Me Anytime"が除かれた全15曲である。カバレッジは広がりつつ,やはり"Silk Degrees"の重要性は誰しもが認めるというところがはっきりしたチョイスなのだ。
まぁ改めて聞いてみると,私が当時Boz Scaggsの音楽にはまっていたかというのが思い出されて,甘酸っぱい思いすら覚えてしまう(笑)が,私だったら"Simone"を入れるなぁとかいろいろな思いも感じていたし,私なら曲順を含めて別のコンパイルの仕方があったかもなぁと思いつつ,Boz Scaggs入門編としてはこれは役に立つはずだ。
結局のところ,いくつになってもBoz Scaggsが好きなのだということを改めて痛感させられるベスト盤であり,大げさなようだが,私の人生への貢献度も含めて星★★★★★としよう。それにしても"Silk Degrees"がリリースされて来年で半世紀,"Hits!"のオリジナルがリリースされて今年で45年だ。その間に私はどれだけBoz Scaggsの音楽に触れてきただろうかと妙な感慨に耽ってしまったのであった。
ブックレットには詳細なPersonnelが記載されているが,ここでは省略。
本作へのリンクはこちら。
« 映画「国宝」を見た。圧倒的傑作だ。 | トップページ | Gustav Leonhardtの「ゴルトベルク」を久しぶりに聞いてみる。 »
「ロック」カテゴリの記事
- Heartの"Little Queen":懐かしいねぇ。(2025.07.09)
- "The Yes Album":いい曲が揃っているねぇ。(2025.07.07)
- Doobie Brothersのアルバムってあまり取り上げていないってことで,96年のライブ盤でも。(2025.06.25)
- Jing Chiの1stアルバムを改めて聞く。ロック心に溢れているねぇ。(2025.06.19)
« 映画「国宝」を見た。圧倒的傑作だ。 | トップページ | Gustav Leonhardtの「ゴルトベルク」を久しぶりに聞いてみる。 »
コメント