Gary BurtonとKirill Gersteinの共演音源が発見され,ストリーミングでリリース。
"The Visitors" Gary Burton and Kirill Gerstein(ECM)
Chick Coreaのメルマガで告知されていて知ったのだが,Chick Coreaが書いた曲をGary Burtonとクラシックのピアニスト,Kirill Gersteinがデュオで演奏した"The Visitors"の音源が発見されて,1曲だけながらECMからデジタル・オンリーでリリースされたことを知って,早速聞いてみた。
もともとこの曲はKirill GersteinがChick Coreaに委嘱して書いてもらった曲らしい。不勉強にして今回知ったのだが,Kirill Gersteinは現在はクラシックのフィールドで活躍しているが,わずか14歳でバークリー音楽院で学んだ経験があるらしく,それを実現させたのがGary Burtonらしい。当時はジャズをやっていた訳だが,その後クラシックにフィールドを移したということにはなるものの,Gary Burtonとの師弟関係は続いていたということになる。
この曲は書いたのがGary Burtonの盟友,Chick Coreaであるから,Gary Burtonの美点を引き出す術を知って書いたということにもなろうが,やはりCorea~Burtonの演奏と印象が被るところがあるのは当然だろう。いかにもGary Burtonらしい演奏が楽しめる。Kirill Gersteinのピアノも非常に粒立ちがはっきりしていて,演奏の相性は実によいと思える。Chick Coreaが存命であれば,自分でもこの曲をGary Burtonとやったのではないかと想像をかき立てる演奏である。一方のGary Burtonは引退して暫くの時間が経過しているが,この演奏が行われた2012年当時はまだまだ現役バリバリであり,素晴らしい演奏を聞かせている。
ダウンロード・オンリーとは言え,こうした音源をECMの総帥,Manfred Eicher自らがKirill Gersteinともどもミキシングに関わり,そしてChick Coreaの誕生日である6月12日に公開するというところに,Manfred Eicherの思い入れを感じるのは私だけではないだろう。きっとこれが縁となってKirill GersteinがECM New Seriesに登場する日も来るのではないかと想像させる音源であった。
Recorded Live in 2012
Personnel: Gary Burton(vib),Kirill Gerstein(p)
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コメント
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こんばんは。
ここ数日、中年音楽狂さんのブログに来ていなかったので、ここの書き込み、今知りました。むしろ、予備知識ほとんどなしで聴いていたのは、良かったのかもしれません。
Facebook等で、ECMが新譜の宣伝をいつもやっているのですが、そこでは見たことがなく、定期的にまわっているECM本家サイトで見つけました。
さすがに、書き譜が多い演奏のようで、往年のチック・コリアとゲイリー・バートンのデュオを思い出させるようなサウンドが心地良かったです。
ECMはこのような12分1曲だけの演奏でもECM番号をつけるんですね。そういうところ、ECMらしいなと思います。
当方のブログアドレスは下記のとおりです。
https://kudo-jazz.blog.jp/archives/8886003.html
投稿: 910 | 2025年6月27日 (金) 21時25分
910さん,おはようございます。リンクありがとうございます。
>Facebook等で、ECMが新譜の宣伝をいつもやっているのですが、そこでは見たことがなく、定期的にまわっているECM本家サイトで見つけました。
私はChick Coreaルートでしたが,もう少し知られてもよいような告知方法もあると思いますね。
>さすがに、書き譜が多い演奏のようで、往年のチック・コリアとゲイリー・バートンのデュオを思い出させるようなサウンドが心地良かったです。
おっしゃる通りですね。やはり楽器編成もあり,あの二人を想起してしまいました。
>ECMはこのような12分1曲だけの演奏でもECM番号をつけるんですね。そういうところ、ECMらしいなと思います。
確かにECMらしいですね。Manfred Eicherらしいと言うべきかもしれませんが(笑)。
投稿: 中年音楽狂 | 2025年6月28日 (土) 09時04分