David Sanbornの"Close-up"を久しぶりに聞いた。
"Close-up" David Sanborn(Reprise)
David SanbornとMarcus Millerのコンビの蜜月時代は結構長く続いたが,私の中では彼らのコラボ作の中だけでなく,全キャリアにおいても,David Sanbornの最高傑作は"Straight to the Heart"をおいてほかにないということはこれまでもこのブログに書いてきた。いずれにしても,Marcus Millerという強力なパートナーを得てからのDavid Sanbornのアルバムは相応に聞きどころはあったと思っている。これもそんな一枚。
冒頭の"Slam"は後のライブでも人気となっていくノリノリの曲で,本作についてはついついこの曲の印象に引っ張られてしまうところがあるのだが,それはそれでいいとして,実はこのアルバムはむしろDavis Sanbornの歌心を感じさせるミディアム~スローの曲の方が私には魅力的に響く。それはアップビートの曲におけるプログラミングの多用のようなところを感じさせるところが大きいようにも思える。別に打ち込みが悪いという訳ではない(だって,同じ打ち込みでも"Backstreet"は結構好きだ)のだが,全体的なサウンドとして,軽い印象を与えてしまうところがあるように思えてならない。せっかくMarcus Millerのベースがいる訳だから,もう少しサウンド的に分厚くてもいいように思えるのだ。最後の"Camel Island"におけるMarcus Millerのスラップのような響きがもっと必要だと思ってしまうぐらい,一部の曲に軽さを感じるがゆえに,私はミディアム~スローの曲の方に魅力を感じてしまう。
そういう意味で"Leslie Ann"なんていいよねぇって思ってしまうのが私の本音だが,"You Are Everything"まで行くと,「いかにも」感ゆえのはまり具合に,ちょっと行き過ぎでは?と思わせるところもあって(だからと言って悪い訳でもなく),何ともアンビバレントな感覚を覚える。それでもまぁDavid Sanbornがフュージョンの世界で人気のピークにあった頃の演奏と考えれば,これはこれで相応に楽しめる一枚だった。でもプレイバック頻度が大して上がらないところに私の好みが表れているということで,甘めの星★★★★。
Personnel: David Sanborn(as, vo), Marcus Miller(b, p, key, g, prog, vo), Hiram Bullock(g), Nile Rogers(g), Jeff Mironov(g), G.E.Smith(g), Paul Jackson, Jr.(g), Rickey Petersen(el-p, key), Andy Newmark(ds), Steve Jordan(ds, g), Vinnie Colaiuta(ds), William Ju Ju House(ds), Fred Maher(el-ds technician), Paulinho da Costa(perc), Don Alias(perc), Terry Bardani(vo), Cliff Braithwater(vo), Adam Dron(vo), Bibi Greene(vo), Waymon Tisdale(vo), Michael Ruff(vo)
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