Wayne Krantzの比較的初期音源を聞く。Enjaっぽいハイブラウな音である。
"Extended Animation" Michael Formanek(Enja)
先日突然弾き語りアルバムをリリースして私を驚かせたWayne Krantzだが,その活動の比較的初期の音源への参加を知り,廉価盤だし,ポイントも余っていたのでCDをゲットした。それにしてもこのアルバムは全く知らなかったが,よくこんなものまで国内盤としてリリースしたものだと思ってしまう。
Michael FormanekとWayne Krantzとの共演と言えば,これに先立って"Wide Open Spaces"がある(同作に関する記事はこちら)が,その時のメンツ,編成とほぼ同じで,サックスだけが前作のGreg Osbyに代わってTim Berneが参加ということで,ただでさえ尖った音が更に尖りそうなのは想像できる。まぁEnjaだしねぇ...。
本作がレコーディングされたのは91年なので,Wayne Krantzは既に初リーダー作"Signals"をEnjaからリリース済みの頃であるが,ここではリーダー作とは異なる音楽性を聞かせている。逆に言えば,こういう音楽にも対応できるということを感じさせるのが面白い。フリーではないが,かなり自由度が高い音楽の中で,Wayne Krantzがどういうギターを聞かせるかに私の場合関心が集中してしまうのだ。そして,明らかにここではリーダー作で聞かせるギターとは異なるサウンドで,ハイブラウな演奏への馴染み具合に対応能力の高さが感じられ,"Wide Open Spaces"の時よりも更に進化しているように感じさせる。
しかし,そうした関心事を除けば,このアルバムをしょっちゅうプレイバックしようという気にはなかなかなりそうにないというのも事実。Tim Berneはアルトとバリトンの二刀流だが,バリトンをもっと多用しても面白かったかもしれない。前作でも感じたことだが,Mark Feldmanのヴァイオリンって必要だったかと言えば,少々疑問を感じるのは,私の関心がWayne Krantzに向き過ぎのためか。まぁこれはこれでそこそこ楽しめるという感じのアルバム。"Wide Open Spaces"同様星★★★☆ってところにしておこう。
それにしても,ここでライナーを書いている工藤由美は,Wayne Krantzに関して「ソロ活動では,前衛的で尖ったプレイで定評がある。」なんて書いているが,Krantzのどこが前衛的だと言うのか?こういう記述は全く納得がいかん。本作でのギターとリーダー作には明らかな違いがあることを踏まえているとは思えない。
Recorded on November 21-23, 1991
Personnel: Michael Formanek(b), Tim Berne(as, bs), Wayne Krantz(g), Mark Feldman(vln), Jeff Hirshfield(ds)
本作へのリンクはこちら。
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