Eagles温故知新。
今やラスヴェガスでのレジデンシャル公演ばかりになって,エスタブリッシュメントの代表みたいになってしまったEaglesであり,今や私の関心からも外れた彼らではあるが,過去の私の音楽鑑賞人生においては重要な位置づけにあったバンドであることは否定できない。そうは言っても,"One of These Nights"や"Hotel California"辺りからがリアルタイムとなる私のような年代にとっては,それ以前のアルバムは後追いで聞いてきたことになるから,完全同時代とは言えない。しかし,ベスト・アルバムで古い曲に馴染み,そして最終的には"The Long Run"に至るAsylum時代の音源を集成したボックスも入手して,少なくとも彼らの再結成前のレパートリーは完全に把握はしてきている。
そんな私でも,このブログでEaglesに関する記事をアップしたことはごく少数なのは,何を今更感が強いからにほからないが,改めてこの彼らの1stアルバムも聞き直すかという完全に気まぐれでプレイバックした私である。そして,Eaglesに残っているオリジナル・メンバーは,もはやDon Henleyだけなのだということに時の流れを改めて感じてしまう。
このアルバムを改めて聞いて,彼らのコーラス・ワークは既にはっきりしたものだったなぁと思ってしまう。例えば3曲目の"Chug All Night"のコーラスを聞けば,後のアルバムの香りを感じてしまう。4人のメンバーが全員リード・ヴォーカルを取れるというのも画期的であった。また,まだカントリー・ロックと言われる時代とは言え,カントリー臭さは多少あっても,それほど濃厚でないところが私がEaglesの音楽に抵抗なく入っていけた理由の一つだろうと感じたのであった。
先鋭的とかそういったところが全くないところが,いい意味での中庸の美学みたいな感じと言えばいいだろうか。この適切な中庸さ加減が多くのリスナーに訴求したんだろうと,往時を振り返る私であった。星★★★★。
Personnel: Glen Frey(vo, g), Don Henley(vo, ds, perc), Bernie Leadon(vo, g, banjo), Randy Meisner(vo, b)
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