確かにPaul McCartney的に響くEmitt Rhodes。
「ひとりBeatles」だの,Paul McCartneyよりPaul McCartneyっぽいだの,パワー・ポップの先駆者だのと言われたEmitt Rhodesのアルバムを久しぶりに聞いた。全ての楽器を自身でこなしている中,ベースとピアノの響きは確かにPaul McCartneyを想起させるに十分だ。このアルバムをリリースした頃はまだ20歳そこそこというところだろうから,まさに早熟のアーチストであった。それに先立ってMerry-Go-Roundのアルバムをリリースしたのは17歳の頃なのだから,実に恐ろしい。
一般的に私が好むSSWのアルバムはもっと渋いものが多いが,ポップさに満ちたこれはこれでよいと思える。Wikipediaによれば,当時は組合の取り決めで,宅録は認められていなかったらしく,ジャケには宅録とは書けないというルールがあったらしい。まぁそんなことは当時の事情としても,このセンスというのは大したものだ。しかし,その後レコード会社ともめて,そのキャリアが絶たれてしまったのは今にしての思えば惜しいことであった。73年に"Farewell to Paradise"をリリースしてから,次の"Rainbow Ends"まで43年を要したということもあれば,その間にもアルバムを出そうとしたものの,様々な不運に見舞われて実現しなかったというのは,つくづくついていない人だったと言わざるをえない。
だからと言ってこのアルバムの価値が下がるものではないし,このポップなセンスをリリースから半世紀以上経過した今日に楽しむと言うのも一興である。星★★★★☆。
Personnel: Emitt Rhodes(vo, all instruments)
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