入手してから随分になるが,記事にしていなかったDouble ImageのECM作。
CD化されていないこのアルバムはずっと欲しいと思っていて,中古で見つけた時は実に嬉しかった。今やECMの音源はストリーミングでほぼすべて聞けるはずだが,それでもどうしてもアナログで欲しいものはあるのだ。入手したのは随分前のはずだが,記事にしていなかったのはなんでだ?と思いつつ,改めて聞いてみた。
ヴァイブとマリンバを持ち替える二人の奏者にベース+ドラムスという編成は実にユニークなものだったと思うが,ECMらしいというか,実にクールな音場だ。そして実は私はここでドラムスを叩いているMichael DiPasquaが結構好きで,この人が参加しているアルバムは私へのフィット感が強いのだ。Gallery然り,Ralph Townerの"New Friends, Old Friends"然り,Eberhard Weberの"Later That Evening"然りだ。ここでの叩きっぷりはDouble Imageというユニットに合わせてか,比較的控えめだが,この人の生み出すビートが何とも心地よく感じる。意外なのは,その後Harvie SなんてShiela Eの出来損ない(爆)みたいな名前を名乗ることになるHarvie Swartzが,楚々としながら,牧歌的とも言えそうなバッキングやソロを聞かせることで,こういうのを聞くと,Steve Kuhnとのデュオとかこのアルバムみたいな路線を続ければよかったのに...とさえ思ってしまう。
それはさておき,このDouble Imageというユニットは,ヴァイブとマリンバの金属と木の音の違いをうまく活かしたバンドだったと改めて思う。ヴァイブ2台でも,マリンバ2台でもこの音は出ない訳で,編成による計算された美学を感じる訳だ。そして全編,決して熱くなることはないが,そこにMichael DiPasquaのコンベンショナルではないドラミングが加わって,ますます面白さを感じてしまうのだ。B面1曲目の"Sunset Glow"辺りがその典型で,静~動~静のような流れが何とも心地よい。
正直言ってしまえば,アルバムとしては面白さを感じさせる部分と,そうでもない部分が混在しているが,私にとってはこのアルバムに関しては保有していることに意義があるのだと開き直っておこう。星★★★★。
Recorded in October 1978
Personnel: Dave Samuels(vib, marimba), David Friedman(marimba, vib), Harvie Swartz(b), Michael DiPasqua(ds)
« Wilson姉妹に父も一部加わっての"The Wilsons"。 | トップページ | Beatlesは好きだが,何でもOKとはならないというのが初期のアルバムでははっきりしてしまう。それでも温故知新だが。 »
「ECM」カテゴリの記事
- いかにもECM的な音:Marilyn CrispellとAnders Jorminのデュオ作。(2026.04.10)
- Björn MeyerのECM第2作。これはやっぱりECMでしかできないな。(2026.03.18)
- 追悼,Ralph Towner。(2026.01.20)
- 2025年の回顧:音楽編(その2::ジャズ)(2025.12.29)
- Dino Saluzziの新作は哀愁度高く心に沁みるアルバムであった。(2025.12.17)
「ジャズ(2025年の記事)」カテゴリの記事
- キング・レコードが売りたかったのはAlan Broadbentなのか,Brian Brombergなのか。(2025.12.26)
- 2025年の回顧:音楽編(その2::ジャズ)(2025.12.29)
- ストリーミングで聞いて痺れたPepper Adamsのライブ盤をアナログで入手。(2025.12.24)
- 2025年の回顧:ライブ編(2025.12.23)
- 今年最後のライブは森山威男~山下洋輔デュオ@Blue Note東京。(2025.12.20)
« Wilson姉妹に父も一部加わっての"The Wilsons"。 | トップページ | Beatlesは好きだが,何でもOKとはならないというのが初期のアルバムでははっきりしてしまう。それでも温故知新だが。 »








































































コメント