Stingとオーケストラの共演盤を久しぶりに聞いた。
"Symphonisities" Sting (Deutsche Grammophon)
本作のライブ・ヴァージョンを当ブログで取り上げたのが2011年のことだが,その時には「"Symphonicities"をショップで試聴した時,全く私にフィットしなかった」なんて書いている。にもかかわらず,本作を保有しているのはライブ・ヴァージョンを聞いて,私の感覚が誤りだったのかと感じてのことだったのだろう。だが,プレイバックの頻度は相変わらず決して高くない(爆)。
冒頭の"Next to You"からロック・フレイヴァーを残存させたアレンジメントはスタートとしては悪くない。だが,2曲目の"Englishman in New York"になると,オリジナルからの発展性に欠けるのは面白みに欠けると思わせる部分もある。やはりこういうアルバムは「こう来るか~」という感覚を与えられるかどうかがポイントになると思ってしまう。まぁオーケストラも3つを使い分けるという贅沢なつくりであるが,私としてはミディアム~スローの曲よりもテンポの速い曲の方がベターだと感じるのは,そうした理由によるところが大きいように思う。
もちろん,Stingのやることだし,これだけ予算も掛かったアルバムなので,相応に評価するべきとは思うが,これを聞くならダイナミズムで勝るライブ盤を聞いた方がいいように思うし,それよりもPoliceやStingのソロ・アルバムを聞いていればいいと感じるのも正直なところだ。星★★★☆。
Personnel: Sting(vo), Jo Lawry(vo), Rob Mathes(p, g), Dominic Miller(g), David Finck(b), Ira Coleman(b), David Cossin(perc), JOe Bonadio(perc), Ben Wittman(prog) with Royal Harmonic Concert Orchestra, New York Chamber Orchestra and London Players
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