Branford Marsalisの久々の新作は"Belonging"に挑んだ驚きの一作。
"Belonging" Branford Marsalis Quartet(Blue Note)
Branford Marsalisのアルバムも随分久しぶりだ。前作は2019年の"The Secret between the Shadow and the Soul"以来だから6年が経過している。まぁコロナ禍もあったので,それぐらいのインターヴァルも仕方ないというところはあるだろうが,Blue Noteへ移籍しての第1作が本作。そして取り組むのがKeith Jarrettの欧州クァルテットによる"Belonging"のアダプテーションというのには驚いた。まぁ,前作には本作でも再演されている"The Windup"も含まれていたから,その予兆はあったと言ってもいいのかもしれないが,一枚丸ごと"Belonging"をやってしまうのだから,まさにびっくりである。そういう意味でも話題作であることは間違いないところ。
Branford MarsalisがKeith Jarrettの作品に挑むというのは正直想定外だった訳だが,かつ欧州クァルテットのあの個性的な響きを上回ることはなかなか難しいこともあり,普通なら尻込みしてしまいそうなものを,果敢に挑んだってところかもしれない。Branford Marsalisのサックスの響きはJan Garbarekのそれとは異なるし,Joey CaderazzoのピアノもKeith Jarrettのスタイルと異なる中,彼らがどういう演奏をするかに興味は集中するが,曲は同じでも与える感覚はダイナミズムの観点で違いがあるように思える。改めてオリジナル"Belonging"を聞いてみないとわからない部分はあるが,これはこれで十分にありだと思えるアルバムとなった。
Keith JarrettのクァルテットではJan Garbarekのサックスあってのものというところもあったが,それをBranford Marsalisのスタイルで演じ切ったというところであり,改めてオリジナル"Belonging"を聞きたいと思わせる効果は確実にあった。敢えてこれを最高だと言うつもりはないが,演奏のレベルは十分高いし,所謂敢闘賞ものというところだろう。尚,私のしょぼいオーディオ・セットでもわかるようなクリアな音は特筆もの。それも含めてちょっと甘めの星★★★★☆。
Recorded on March 25-29, 2024
Personnel: Branford Marsalis(ts, ss), Joey Calderazzo(p), Eric Revis(b), Justin Falkner(ds)
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