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2025年3月16日 (日)

「渡辺貞夫 リサイタル」:このアルバムからほぼ半世紀。ナベサダがいまだ現役ってのが凄いねぇ。

_20250313_0002 「リサイタル」渡辺貞夫(East Wind)

1976年度の芸術祭大賞を受賞したことでも知られるリサイタルの実況盤である。この時ナベサダは脂ののった43歳と思いきや,今や92歳にしてまだ新作が出るという恐るべき生命力を発揮する,同郷の私としてはまさに栃木県民の誇りである(笑)。既にアフリカ的なところやブラジル的なところはあっても,まだまだフュージョン(当時で言えばクロスオーヴァー)的なところはそんなに濃厚に出てくる前だ。

本作はこの頃のレギュラー・クインテットにゲストを迎えたメンツによる演奏であるが,当時私がFMで「マイ・ディア・ライフ」を聞き始めた頃は,本田竹曠がまだレギュラーで,その後益田幹夫に交代したのであった。私が初めてナベサダのライブを見たのは1977年の神戸でのワイドワイドジャズで,まだその頃は本田竹曠がピアノだったはずだが,全く記憶から飛んでいる。しかも司会はタモリだったってのも記憶の彼方だが,新聞で告知を見て,すかさずチケットを申し込んで最前列で聞いていたことだけは覚えている(笑)。

それはさておき,芸術祭大賞をジャズ界で受賞するというのが「快挙」と言われる時代であったところに隔世の感があるが,当時に比べればジャズという音楽のポジションは上がったよなぁと思ってしまう。そうは言いつつ,芸術祭参加だからと言って気負ったところは感じられないのがジャズ・ミュージシャンらしいところだ。

どちらかと言えばアフリカ的な感覚の方が強いが,"Pastoral"や"Maraica",更には"My Dear Life"と言ったよく知られた曲もあるし,これだけのメンツを揃えているだけあって,ダイナミズムも十分感じられる出来。まぁ私はナベサダの作曲能力には若干の疑問を感じている部分があるのも事実なのだが,ここに収められている"Old Photograph"のような曲を聞いていると,評価を見直さないといけないとも感じさせるナイスなバラッドであった。時代を感じさせる部分はあるものの,全体としても結構楽しめるアルバムであった。星★★★★。

Recorded Live at 郵便貯金ホール on October 19, 1976

Personnel: 渡辺貞夫(as, fl, sopranino), 福村博(tb), 峰厚介(ts, ss), 渡辺香津美(g), 本田竹曠(p, el-p), 岡田勉(b), 岡沢章(el-b), 守新治(ds), 富樫雅彦(perc)

本作へのリンクはこちら

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