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2025年3月24日 (月)

「名もなき者」を観てから明らかにBob Dylanを聞く回数が増えた。

Tell-tale-signs "Tell Tale Signs:Bootleg Series Vol. 8" Bob Dylan(Columbia)

映画としての「名もなき者」への評価は必ずしも高くない私だが,明らかにあの映画を観てからというもの,Bob Dylanのアルバムを聞く回数が増えている。記事にはしなかったが,オリジナル「武道館」を聞いたりしていた私だが,今回取り出したのがBootleg Seriesである。カヴァーにも書かれている通り,1989年~2006年の未発表/レア音源を集成したものだが,"Oh Mercy"から"Modern Times"に至る時期だが,この間に出た"Good as I Been to You"と"World Going Wrong"はトラディショナル・フォーク集だったので私は買っていない。しかし,その間のオリジナル作はどれもが優れた出来だったと思っているから,この時期の未発表音源ならば間違いないと思ってしまう。昨今はBootleg Seriesも全部は買わなくなってしまったが,このコンピレーションは改めて聞くと,案の定と言うか,実に滋味溢れる素晴らしい出来だったことに今更気づく私であった。

別テイクやライブ音源を交えながら,結構長い期間の音源を集成しているにしては,感じられる一貫性は見事と言わざるをえないが,本作のプロデュースと選曲に当たっているのはBootleg SeriesをプロデュースしているJeff Rosenだが,この人は「名もなき者」でもプロデューサーの一人となっているのを知って,なるほど...なんて感心してしまった。端的に言えば,「わかっている」のである。見事な審美眼に支えられた曲,演奏が揃っている。まぁDavid Brombergがプロデュースした"Miss the Mississippi"なんかは明らかに浮いているが...(笑)。それでもこれは十分楽しめるコンピレーションであることは間違いない。星★★★★☆。

コンピレーションゆえ,演奏者多数なのでPersonnelは省略。

本作へのリンクはこちら

 

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コメント

歌の持つ力にあらためて気づかされたということ。
80年代以降のロックに急激に興味を失っていったのは、こういうことだなあ。
Mr. Tambourine Manがディランとの同時代での最初の遭遇だった。
日本では よしだたくろうが ディランを世間に知らしめたと。
そんなことは今となっては誰も知らないけれど(笑)
ディランの売上が急に2〜3倍になったそうな。
よしだたくろう選曲のディランベストLP2枚組なんてものもあったものね。

MRCPさん,おはようございます。

>歌の持つ力にあらためて気づかされたということ。

はい。おっしゃる通りですね。

>日本では よしだたくろうが ディランを世間に知らしめたと。
>そんなことは今となっては誰も知らないけれど(笑)

そんな訳はないですね。そうやって拓郎を持ち上げたい人もいるのでしょうが,拓郎のデビューの時期的に考えてもその説は成り立たないですね。まぁどうでもいいですが。

そんな訳はないというのは、当時のことを知らないからですね。
まだ小学生だったんでしょ。
後追いで聴いている人が判らないのは仕方ないですけと。
岡林信康なんて、フォーク好きの人なら知ってるという時代で、はっぴいえんどなんて誰もしらないという時代があって、その後、よしだたくろう、井上陽水が大ヒットして、フォークが市民権を得た時代。
その時代に、たくろうがディラン、ディランと言いまくったおかげで、洋楽のロックなど聴いたこともなかった人が手を出したということです。ディランの売上が急に2〜3倍になったというのはCBSソニーの人がどこかで書いてました。
みうらじゅんも当時のことを書いてます。
たくろうに釣られて、ディランのメンフィス・ブルース・アゲインを聴いてみたら、たくろうの「春だったね」がまるっきりの盗作だとわかって、びっくりしたと。(ちなみに自分で盗作したと言ってます)
たくろう経由でディランを知った日本人、多いですよ。
たくろうを無視する人がよくいますけど。
今では当たり前のコンサートツアーを日本で初めて成功させた功績とか、たくろうの実績は侮ってはいけません。(笑)
ディランとザ・バンドのロス公演を見て、俺もやりたいと思ったのが始まりだそうです。
ガロの「学生街の喫茶店}で「片隅で聞いていたボブ・ディラン」というのは知ってる人が多いけど、ディランをまともに聞いたことはないという人の方が多い。(笑)

「学生街の喫茶店」について
たくろうの「イメージの詩」でベースを弾いていたミュージシャンが
当時を振り返って、ディランの歌は学生で賑やかな喫茶店でBGMで流れているような音楽ではない。ありえない。リアリティがないと自身のブログで批判してました。
真実は、作詞家は「片隅で聴いていたビートルズ」にしたかったんだけど、メロディに合わず、ボブ・ディランになってしまったんだと(笑)
かくして歌謡曲ファンにまでボブ・ディランの名前が知れ渡ることになりました。知ってるだけだけど。
ロックファンの発想と、普通のおじさん、おばさんとは違うということですね。

MRCPさん,おはようございます。

>そんな訳はないというのは、当時のことを知らないからですね。
>まだ小学生だったんでしょ。

その通りですよ。拓郎のおかげでBob Dylanの日本における認知度は高まったというところはあるでしょうけど,だからと言って私は「拓郎ゆえ」という理屈は成り立たないと思います。じゃあThe Bandはどうったのよ?と言いたくもなりますし,事実拓郎がデビューする前から当時のニュー・ミュージック・マガジンにはDylanの記事が出ていますからね。そんな訳はないという思いは変わりませんよ。

MRCPさん,

>かくして歌謡曲ファンにまでボブ・ディランの名前が知れ渡ることになりました。知ってるだけだけど。
>ロックファンの発想と、普通のおじさん、おばさんとは違うということですね。

そうですか。前のコメントにも書きました通り,私は日本におけるBob Dylanの認知度に関しては見解が異なりますし,当ブログは論争の場ではないので,本件についてこれ以上のコメントを頂いても非公開としますがご了承願います。

映画「名もなき者」は本当に面白かったですね~!ティモシー・シャラメは貴女の個展に訪問した時にお話して新進気鋭の期待が大きい俳優だということを認識しました。アカデミー賞で無冠は残念でしたが、我々にとっては主演男優賞はティモシー(ボブ・ディラン役)、助演女優賞はモニカ・バルバロ(ジョーン・バエズ役)にオスカー贈呈を進呈ですね!小生はこの時代のカントリー・フォーク音楽分野の知識が薄かったので大変勉強になりました。日本のフォーク歌手(吉田拓郎・泉谷しげる・浅川マキ・岡林信康・高田渡・井上陽水など)はボブ・ディランに心酔してメッセージソングを発信していたのですから、我々も間接的にはディランの影響を受けていたと断言できます。小生はS&Gに感動し導かれて洋楽好きになったので、フォークロックを主体としたディラン音楽とも底流には共通する同じ基盤があった筈です。ボブ・ディランが音楽界に与えた影響は、1960年末期時代の反戦歌を歌った数多くのアーティスト(CSN&Y・ニールヤング・ドアーズ・CCR・GFR・シカゴ等)に反体制・反抗精神を植え付けて行ったのは間違いありません。

ローリングウエストさん,おはようございます。

>映画「名もなき者」は本当に面白かったですね~!

まぁ音楽好きが見れば楽しめますね。

>ティモシー・シャラメは貴女の個展に訪問した時にお話して新進気鋭の期待が大きい俳優だということを認識しました。

すみません。このコメントの中間部はよくわかりませんでしたが...。変換ミスですかね(笑)。

>アカデミー賞で無冠は残念でしたが、

確かに役者陣には敢闘賞があればあげたいところです。

>小生はS&Gに感動し導かれて洋楽好きになったので、フォークロックを主体としたディラン音楽とも底流には共通する同じ基盤があった筈です。

私はBob Dylanは"Desire"あたりからになりますので完全に後追いですが,フォークロックという観点では,Dylanの曲を取り上げたByrdsも結構インパクトがあったかもしれませんね。

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