Jon Anderson and the Band Geeksのライブ・アルバム:ここまで行くと潔いとすら思ってしまう。
"Live - Perpetual Change" Jon Anderson and the Band Geeks(Frontiers)
昨年,Jon AndersonがBand Geeksと新作"True"をリリースした時には驚いた。後期高齢者とは思えない声の出方や本家YesよりYesっぽい音だったからだ(その時の記事はこちら)。それから非常に短いインターヴァルで届けられたのがこのライブ・アルバムだが,こちらは新作がリリースされる前のライブだけに,やっているのはYesの往年の名曲のみ。ここまで来ると,主題の通り「潔さ」すら感じてしまう。そもそもこれらの曲をやるには高度な演奏能力が必要だが,Band Geeksの実力もあって,「完コピ」と言ってもよいほどの再現度なのには改めて驚かされる。本作のリリースを受けて,既に傘寿を過ぎたJon AndersonとBand Geeksはツアーに出るというのも凄いことだが,Jon Andersonの声の出方は年齢を感じさせないのも立派。
まぁそうは言っても,Jon Andersonに関しては所詮は「昔の名前で出ています」ではないかと言われればその通りだし,敢えてこれを聞かなくてもオリジナルを聞いてりゃいいじゃん,あるいは"Yessongs"や3枚組ライブ・コンピレーション"The Word Is Live"を聞くべきだという声が上がっても仕方ないところだ。それでもこういう音源を聞いてノスタルジーに浸るのも高齢者だと思うし,Jon Andersonが頑張っているのを聞いて,自分も頑張る気になる私のような還暦をとうに過ぎたオッサンがいてもいいではないかと開き直りたくなる。
演奏は十分に楽しめるものだと思えるので,星★★★★には値するが,それにしてもうまいものだ。このアルバムがレコーディングされたらしいArcada Theatreはキャパ1,000人にも満たない小じんまりしたヴェニューだが,彼らの集客力というのはその程度ということになるのかもしれない。しかし,これだけ聞かせてくれれば,満足度は高かったろうと思いたくもなる。だからと言って私がこのアルバムの媒体を買うことはなく,ストリーミングで十分とは思っても,楽しめてしまうところはやっぱり往年のYesの音楽が好きな証拠だな(笑)。
ただ,ちょっと惜しいと思えるのは音があまりクリアでないことか。ストリーミングの限界かもしれないが,やっぱり惜しいと思える出来。媒体で聞いたら違うのかな?
Recorded Live at Arcada Theatre, St. Charles, Illinois in August, 2023
Personnel: Jon Anderson(vo) with the Band Geeks(この時の詳細なメンツは不明)
本作へのリンクはこちら。
« Steven Soderberghの新作「プレゼンス 存在」を見に行った。 | トップページ | Jeremy Peltの新作がなかなかよい。 »
「ロック」カテゴリの記事
- Stephen Bishopのベスト盤を久しぶりにプレイバック。(2026.01.22)
- Boone's Farm@ビルボード・ライブ東京参戦記。前日のBlue Noteのリベンジにはなったな(笑)。(2026.01.17)
- MojoでYesのアルバムのランキングが掲載されていたので,聞いてみたアルバムだったが...。(2026.01.19)
- 懐かしや,Dire Straitsのベスト盤。(2026.01.15)
「新譜」カテゴリの記事
- 今年最初の新譜はEnrico Pieranunzi。あの"Live in Paris"と同じメンツで悪いはずなし。(2026.01.05)
- 2025年の回顧:音楽編(その1:ジャズ以外)(2025.12.28)
- 年末に届いた豪華メンツによるライブ盤。(2025.12.21)
- Dino Saluzziの新作は哀愁度高く心に沁みるアルバムであった。(2025.12.17)
- "The Köln Concert: 50th Anniversary Special Edition"を入手。無駄遣いと言われればその通りだが。(2025.12.14)
« Steven Soderberghの新作「プレゼンス 存在」を見に行った。 | トップページ | Jeremy Peltの新作がなかなかよい。 »































































コメント