マイキーの2006年のブート音源。何も変わらないことの美学(笑)。
"Estival 2006" Mike Stern (Bootleg)
マイキーことMike Sternのブート音源は結構存在しているので,このブログでも取り上げたことがあるが,正直言ってファンにとってはブートだろうが,公式音源だろうが,Mike SternはMike Sternなりの音をデリバリーしてくれることが大事なのだ。本作もメンツは多少珍しさもあるものの,出てくる音が不変なのがいいのだ(きっぱり)。
マイキーをよしとしない人が世の中にはいることはわかっている。あんなワンパターンの何がいいのだと言われることもわかっている。しかし,ファンにとってはワンパターンで何が悪い?と開き直るのだ。もはやここまで行けば様式美だ(笑)。
この音源は今から20年近く前の音源だが,冒頭は"Tumble Home"だ。先日のライブでも2曲目はこの曲をやっていたことからして,聴衆が何を求めているかを本人だってわかっているのだと言い張りたい。マイキーのファンはこのギターとテナーのユニゾンを聞けば大概のことは許すのだ(爆)。
このブートではChris Minh DokyにKim Thompsonという珍しいリズム・セクションではあるが,出てくる音は何も変わらないのがマイキーのマイキーたる所以である。Chris Minh Dokyは日本でのライブでも見たことがあるが,Kim Thompsonはライブの場で聞いたことがないので,それはそれで貴重かもしれない。大概の場合,国内のライブにはDennis ChambersとかDave Wecklとかの更に優れたドラマーを連れてきてしまうから,ここでのライブはそんなドラマーが出ることはほとんどなかった往年の55 Barでの演奏を髣髴とさせる部分もあるようにも感じる。55 BarならせいぜいRichie Moralesあたりか。
いずれにしてもブートレッグだからどうこう言うようなものではないが,ここではいつも変わらぬマイキー節を楽しめばいいと思う。この頃はLeni Sternを連れてこないだけ,その分マイキー節の堪能度は高いと言っておこう。歌ってもいないしねぇ(苦笑)。私は現在のカミさん帯同よりこの感じでやって欲しいというのが本音だ(きっぱり)。
Recorded Live at Estival Jazz, Switzerland on July 1, 2006
Personnel: Mike Stern(g), Bob Franceshini(ts), Chris Minh Doky(b), Kim Thompson(ds)
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