ジャコパスのベース・ソロ・ライブ:まぁブートに毛の生えたようなものだが。
"Live at Berliner Jazztage" Jaco Pastorius (Altus Jazz)
ベース・ソロでライブをやってしまうというのはECMの所属アーチストにはあるものの,エレクトリック・ベースとなると,やるのはジャコパスことJaco Pastoriusぐらいのものだろうという感じだ。そんなジャコパスが1979年に行ったベルリンでのライブ音源。元ネタは放送音源なので,最後にはドイツ語のナレーションが被るという,主題の通りブートに毛の生えたようなもので,音自体は若干音揺れが感じられる部分なきにしもあらずだが,ジャコパス亡き今となっては貴重な音源ということになる。
演奏についてはいかにもジャコパスというものが並んでいるが,1曲だけ"Sophisticated Lady"にToots Thielemansが桑あるものの,残りはシークエンサーは使いつつ,ジャコパスの完全ソロ。50分近い音源だが,それをほぼ一人で聞かせる技の数々というのもジャコパスならではと言える。特にハーモニクスの凄さには驚く。まぁ一般のリスナーにとってはハードルが高い音源とも言えるが,ファンにとってはたまらないだろうなぁ。
正直言って,晩年のライブでの狂いっぷり(Live under the SkyでのGil Evansとの共演時)を見てしまった私にとっては,印象を悪くしたジャコパスではあったが,実質10年程度の活動期間を駆け抜けたことに思いを馳せる音源であったと思う。評価としては星★★★★ぐらいでいいだろう。
Live at Berliner Jazztage on November 2, 1979
Personnel: Jaco Pastorius(b),Toots Thielemans(hca)
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