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2025年2月15日 (土)

ユニークな構成のRalph Petersonのアルバム。

_20250212_0001 "The Duality Perspective" Ralph Peterson(Onyx)

このアルバムにはRalph Petersonのサインが入っている。これは2015年にWayne Escofferryのバックで来日した時に,現地で売っていたCDを購入してサインをしてもらったはずだ。この時は"Volition"を持って行ってサインを頼んだら,会場でCDも売っているからそっちも買ってよ!みたいな会話になって,OK,OKとなって一旦買いに行ってから,ソファでくつろくPetersonたちのところに戻ってサインしてもらったように記憶する。

Ralph PetersonはOTBでシーンに登場したと言ってもいいだろうが,日本のバブル期とも合致した「いけいけ系(笑)」のV Quintetで人気を博したものの,バブルの終焉とともに,日本での盛り上がり方も徐々に下がっていったように思える。それでも2021年に亡くなるまで,パワフルなドラミングを聞かせ続けた人であった。上述のライブの時も強烈至極のドラミングを聞かせていたことも懐かしい。

このアルバムはそのRalph Petersonが率いる二つのグループ,Fo'tetとセクステットの演奏を前後半に分けて収録している。完全に二部構成というのも面白いと思ったが,そもそもこのFo'tetというバンドは,メンツは変われどもクラ,ヴァイブ,ベース,ドラムスというユニークな編成は同じで活動を続けていた。編成が編成だけにサウンドもユニークなバンドであったが,当初はDon Byronがクラリネット担当だったはずだ。後半はハードバップ時代を思わせる3管編成のセクステットだが,フロントには当時の実力十分な中堅を集めて,V Quintetの頃の音楽とは異なる感じの音楽に仕立てている。これも時代の流れの中での変化だったのかもしれないが,激しさだけでも飽きられるから,これぐらいが丁度よいという感じもすれば,Ralph Petersonならもっと激しくできたかもなぁという感覚も残る。まぁ,ラストの"Pinnacle"ぐらいやってくれると,こっちも嬉しくなる部分があるのも事実。

それでも聞き応えとしては十分で,リーダーとしての才覚もちゃんと発揮していた人だったと改めて思わされるアルバムであった。それにしてもこれだけの人数のメンツを集めて,一日で録音してしまうというのも凄いねぇ。下記のPersonnelでwith...と記されたメンツはゲストとしての参加だが,それでもちゃんと出番を与えるところもリーダーとしての資質だよなぁ。星★★★★。

Recorded on January 24, 2012

Personnel: Ralph Peterson(ds), <Fo'tet: Joseph Doubleday(vib), Alexander L.J. Toth(b), Felix Peikli(cl, b-cl)>, <Sextet: Luques Curtis(b), Zaccai Curtis(p), Sean Jones(tp), Walter Smith III(ts), Tia Fuller(as, ss)> with Bryan Carrott(marimba), Reinaldo Dejusus(perc), Edwin "Eddie" Bayard(ts), Victor Gould(p)

本作へのリンクはこちら

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