"Kid A":Radioheadの大きな変貌。
私はRadioheadは完全に後追いで聞いている。きっかけはBrad Mehldauが"Art of the Trio Vol.3"で"Exit Film (for a Film)"を取り上げたことによるところが大きく,まずは同曲が収録された"OK Computer"を手始めに聞き始めて,なるほど,Brad Mehldauが彼らに惹かれるのもわかると思った。優れたメロディ・ラインとロックを感じさせる彼らの魅力は十分に感じられるものであった。
しかし,その"OK Computer"に続いた本作には驚かされたリスナーも多かったのではないか。あまりに前作からの変貌ぶりが激しく,同じバンドのアルバムとは思えなかったというのも事実である。だから本作リリース時の賛否両論があったことは納得がいく。リズム・セクションが明確に存在感を発揮する曲もあるものの,これはそうした「バンド」としての構造からは完全に逸脱したものだったと感じる。
このアルバムがリリースされて約四半世紀を経過した現在においては,本作への評価は爆上がりしたと言ってもよいだろうが,"The National Anthem"で聞かれるサックスなんて,フリー・ジャズ一歩手前みたいな感じなのにも抵抗がなくなったということなのかもしれない。それにしてもこのアルバムが英米のチャートで1位になったというのは信じがたい。"OK Computer"を聞いて思いきり期待値が上がったリスナーがこぞって買ったってところだろうが,どれだけ受け入れられたかは私にはわからない。ある意味このアルバムはチャレンジングなものだったと思えるだけに,大ヒットしたこと自体が凄いことであった。
私としてはこのチャレンジを受け入れるだけの度量がリリース当時はなかったが,それでもその後もRadioheadのアルバムは買い続けているのだから,相応には評価していたってことだろう。久しぶりにこのアルバムを聞いたのだが,現在の耳にはこれもありだと思わせるのは立派なことだと思う。本作は姉妹作"Amnesiac"も聞いて評価すべきだろうから,そっちも聞いてみることにしよう。
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