Sebastian Weiss:昨今の動静はあまり伝わってこないが...。
"Polaroid Memory" Sebastian Weiss Trio(Fresh Sound New Talent)
このアルバムがリリースされたのも四半世紀近く前になる。その後,このドイツ出身のSebastian WeissはFresh Sound New Talentからもう一枚アルバムをリリースしている(そちらは未聴)が,昨今の動静があまり伝わってこないし,Web上でもJaki ByardとMark Soskinに師事し,Rodney Jones, Lonnie Plaxico, Eric Harland, Jane Monheit, José Jamesらとの共演経験ありとはあるが,そのほかの詳しい情報はわからないままだ。しかし,このデビュー・アルバムと思しき本作を聞けば,相当実力のあるピアニストだったということはわかる。ライナーにはFred Herschがコメントを寄せているのもその証左だろう。
この人はリリカルなピアノ,ややコンベンショナルとも思えるスタイルから,アブストラクトなタッチ,更にはハード・ドライビングなピアノまで器用にこなし,ここでは自身のプロデュースで全曲オリジナルを揃えるという意欲作であったし,出来としてもなかなかのものだと思える。現在は欧州に拠点を移しているようだが,その後,表立ったシーンでの活動があまりなかったのはもったいないとも感じさせる出来。まぁNYCにはこの程度のピアニストはゴロゴロいたということとも言えるが,ベース,ドラムスとのコンビネーションもよく,なかなか楽しめる佳作だが,やや器用貧乏な感もあり星★★★☆ぐらい。
Recorded in October 1999
Personnel: Sebastian Weiss(p), Bob Bowen III(b), Dan Weiss(ds)
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