Nate Smith@Billboard Live東京参戦記

Nate SmithがKiefer,CARRTOONSというそれぞれリーダー作を有するミュージシャンとライブを行うということで,久しぶりにBillboard Live東京に行ってきた。このヴェニューは昨年のMeshell Ndegeocello以来なので,ほぼ1年ぶり。Nate Smithのライブは一昨年3月のBlue Note依頼なのでこちらは約2年ぶりということになる。私は毎度おなじみカジュアル・シートで観た訳だが,純粋に音楽を聞くだけなら,ワンドリンク付いて,値段も少々安いカジュアル・シートで十分なのだ。
私は異なる編成でNate Smithのライブを何度か見ているが,いつ見ても期待を裏切らない人であり,ドラマーはこう叩いて欲しいというのをきっちり体現してくれる人だと思う。私にとっては現在ではKeith Carlockと並んで最も信頼に足るドラマーだ。デニチェンことDennis Chambersも信頼できるが,最近は少々おとなしくなってきた感じもあるので,パワーという観点ではやはりNate SmithとKeith Carlockだ。
ライブは冒頭から強烈なグルーヴを感じさせる演奏で,思わず身体が揺れた私である。Nate Smithのドラムスはもちろん,キーボード,ピアノのKieferはファンクもメロディアスもOKという多彩な技を持つプレイヤーで,Herbie Hancock的なところもあれば,Robert Glasperを感じさせるところがあったが,Nate Smithと盛んにアイ・コンタクトを交わしながらのプレイぶりが面白かった。この人の弾くRhodesの響きが,Rhodes好きの心を刺激したことも言っておかねばならない。
この二人のPAは非常にクリアでよかったのだが,ベースのCARRTOONSの音がかなり割れ気味だったのが惜しい。Nate SmithとKieferと伍して演奏するには相応のボリュームが必要だったかもしれないが,フレーズや音そのものよりも重低音としての響きが勝るって感じだったのはちょっと惜しい。唯一,彼らのオリジナルでないカヴァーとして演奏したJoe Sampleの"In All My Wildest Dream"(この曲が彼らにフィットしていたとは言い切れないが,Nate Smithの亡くなったお父さんがよく聞いていたそうだ)でも,途中で入るベースのリフ部分が激しく音割れしていたしなぁ。PAのバランスを改善すれば,もっとこの演奏は楽しめたと思う。
しかし,そうした若干の瑕疵はあったとしても,演奏自体にはやや粗さはありつつも大いに楽しめたのはNate Smithのドラミングゆえである。スティックで強烈に叩いても,ブラシでサトルに演奏しても,うまいものはうまいのだ。たまりまへんわ。やはり大したミュージシャンだと思った一夜。
Live at Billboard Live東京 on February 27, 2025
Personnel: Nate Smith(ds), Kiefer(key, p), CARRTOONS(b)
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