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2025年2月22日 (土)

Ulf Wakeniusの"Enchanted Moments":例えは変だが"Farmer's Trust”のような響きに酔う。

_20250220_0001 "Enchanted Moments" Ulf Wakenius (Dragon)

このアルバムはUlf Wakeniusが全編アコースティック・ギターで,2曲のオリジナルを除いて,よく知られたスタンダードを聞かせるバラッド・アルバムなのだが,久しぶりに聞いて,このサウンドへのデジャブを感じていた私である。全編という訳ではないのだが,特にアルバムの前半を聞いていると,Pat Metheny Groupの"Travels"に収録されていた"Farmer's Trust"に近しい趣を感じてしまったのだ。Ulf Wakeniusのギターの音もそうなら,バックに聞こえるシンセの音もそうなのだ。

そんな感覚をもおぼえさせながら,John McLaughlinが本作に寄せたコメントの如く,実に美しい響きを聞かせて,生で聞いていたらうっとりしてしまうか,あるいは心地よい眠りに誘われるという感じの音楽だ。「眠りに誘う」というのは決して悪い意味ではない。よい音楽は心地よさゆえに睡魔を呼ぶところがあるということだと考えて頂ければよい。

もちろん,やっている曲はほとんどが有名曲なので,その曲のよさというのもありながら,極めて詩的に作られたアルバム。バックを支えるのがLars JanssonとLars Danielsson+ドラムスというメンツなのだから鉄板と言ってもよいが,彼らはほぼバックに徹しており,音量も控えめ(と言うより,ピアノの登場シーンは少ないし,ドラムスはほとんど聞こえてこない感じ)だから,あくまでも主役はUlf Wakeniusというのが徹底されていると言ってもよい。タイトルに偽りなしの「魅惑の時」とでも言うべきこの響きを楽しめばいいと思えるアルバム。星★★★★。

Recorded on May 16. October 2, 3, 5, 1995 and on March 2, 1996

Personnel: Ulf Wakenius(g), Lars Jansson(p, synth), Lars Danielsson(b, synth), Raymond Karlsson(ds, perc)

本作へのリンクはこちら

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