新譜が届かない中でBrad Mehldauの珍しいトリオによるブート音源。
"Nancy 2024" Brad Mehldau Trio(Bootleg)
新年になってまだ新譜も聞いていないところにBrad Mehldauのブート音源が届いたので,早速聞いている。フランスのナンシーという街でのトリオによるライブなのだが,このブートはYouTubeでも公開されている映像がソースだろうが,音はサウンドボードだから,クォリティには問題ない。
この音源が注目されるのは,そのメンツによる。Samara Joyとも共演したFelix Moseholmがベース,そして旧友Jorge Rossyとの久々の共演ということもあり,これまでに共演経験はないのではないかと思ったら,YouTubeには2020年のライブの模様もアップされているので,へぇ~となってしまった。Brad Mehldauの追っかけをしている割には私も無知なもんだと思ってしまった(苦笑)。
2020年のライブではJorge RossyがMCをしているので,元々はJorge Rossyの声掛けでの共演だったのかもしれないが,そのトリオが再集結したのがこのライブである。この音源を聞いていると,Brad Mehldauらしい美的で痺れるような感覚というより,特にBrad Mehldauのオリジナルでは,よりコンベンショナルな,かつリラックスした感じで弾いているように思える。むしろ,"Young And Foolish"のようなスタンダードに通常のBrad Mehldauらしさを感じた私である,
本年5月にはChristian McBride,Marcus Gilmoreというトリオでの来日を控えているBrad Mehldauがレギュラー・トリオと異なるフォーマットで演奏をするのがなぜなのかはわからないが,異なるメンツとのプレイによってリフレッシュして,レギュラー・トリオでのレベルを上げようという意思の表れかもしれない。
本番のライブではこのブートに収められた音源のほかに"Almost Like Being In Love"と"Annabelle"も演奏したようだが,YouTubeの画像からも洩れているので,これが今のところこのライブにおける入手可能な全音源ってことだろう。いずれにしても,Brad Mehldauの活動をフォローする以上,これは避けて通れない音源であった。YouTubeで公開されている映像を貼り付けておこう。
Recorded Live at Nancy Jazz Pulsations on October 16, 2024
Personnel: Brad Mehldau(p), Felix Moseholm(b), Jorge Rossy(ds)
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コメント
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今年初めての洋楽記事へのご来訪ありがとうございます。貴殿の2023年7月記事を読ませて頂きました。そちらにコメントを入れました。今年もお付き合いよろしくお願いいたします。
投稿: ローリングウエスト | 2025年1月12日 (日) 21時04分
ローリングウエストさん,続けてこんばんは。
>今年初めての洋楽記事へのご来訪ありがとうございます。
当方からも御礼申し上げます。
>今年もお付き合いよろしくお願いいたします。
こちらこそよろしくお願いします。
投稿: 中年音楽狂 | 2025年1月12日 (日) 21時35分