今年最初の映画館で見た映画が「ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー」であった。
「ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー("High & Low ‐ John Galliano")」(’24,英/米/仏)
監督:Kevin Macdonald
出演:John Galliano, David Harrison, Hamish Bowles, Jeremy Healy
少し前のことになるが,珍しや家人の誘いでミニ・シアターに観に行ったのがこの映画であった。本作は昨年公開されたものだったが,細々と公開が続けられていたようだ。
正直言ってファッションに何の関心もない人間にとってはJohn Gallianoって誰よ?ってことになるのだが,これはその姿を追ったドキュメンタリー映画。"High & Low"のタイトルは黒澤明の「天国と地獄」の英語タイトルだが,John Gallianoにとっての「天国と地獄」を描いたもの。私にとっては何の前提となる知識もない中で見たことになるが,これがなかなか面白い映画であった。
デザイナーとして大きな成功を収めていたJohn Gallianoが,奇異な行動や人種差別発言によって,転落の道を歩みながら,その後,復活を遂げる姿が描かれているから「天国と地獄」な訳だが,なかなかにドラマチックな人生だと思ってしまう映画だ。天才には天才なりの悩みがあって,それが暴発することによる自業自得に陥るというものだが,私は見ながらずっと「へぇ~」なんて思い続けていたのであった。よくできたドキュメンタリーだというのが正直な感想。私の通常見に行く映画のテリトリーには決して入ってこない作品だが,勉強になりました。星★★★★。
« 笠井紀美子の"TOKYO SPECIAL":昨今ならシティ・ポップって言われるのか...。 | トップページ | 人生初の声楽リサイタルを聞きに,お馴染みイタリア文化会館に出向く。 »
「映画」カテゴリの記事
- こういうのをいい映画だと言いたくなる「リアル・ペイン ~心の旅~」。(2025.02.09)
- 今年最初の映画館で見た映画が「ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー」であった。(2025.02.01)
- Amazon Primeで見た「危険がいっぱい」。(2025.01.27)
- 年末年始に見た映画(8):恥ずかしながら初めて見た「地獄の黙示録」はそのファイナル・カット。(2025.01.17)
- 年末年始に見た映画(7):「氷の微笑」ってこんな映画だったのねぇ(笑)。(2025.01.15)
« 笠井紀美子の"TOKYO SPECIAL":昨今ならシティ・ポップって言われるのか...。 | トップページ | 人生初の声楽リサイタルを聞きに,お馴染みイタリア文化会館に出向く。 »
コメント