年末年始に見た映画(4):元祖「遊星よりの物体X」を初めて見た。
「遊星よりの物体X("The Thing from Another World")」(’51,米,RKO)
監督:Christian Nyby
出演:Kenneth Torby, Margarett Sheridan, James Arness, Douglas Spencer, Robert Cornthwaite
年末年始に見た映画の4本目が「遊星よりの物体X」。Howard Hawksが製作したことでも知られる本作を,後にJohn Carpenterがリメイクした「遊星からの物体X」はクリーチャーの気持ち悪さが感じられる映画であった(リメイク作に関する記事はこちら)が,そのオリジナル作である本作は今まで見たことがなかったので,今回が初鑑賞。
1951年という時代もあるし,クリーチャーもJames Arnessの被り物で対応という実にシンプルな構成にした映画でありながら,真っ当に状況に対応する空軍関係者と,全く実態を踏まえない指示を出してくる将軍,そして科学優先で物事を考えてしまうマッド・サイエンティスト(と言ってもノーベル賞受賞者みたいな設定になっているが...)もうまくシナリオに織り込んだストーリーは結構よく出来ている。時代ゆえに特撮に期待するようなものではないし,どうスリリングに話を進めるかの方がずっと重要だったということを強く感じさせる映画であった。
ケチをつければいくらでもつけられるとは思っていても,ストーリーに破綻はないし,役者陣も真面目にやっていて好感度が高いが,ホラーとしての怖さはほとんどないので,念のため。そうは言っても,この閉塞状況でMargarett Sheridan演じるNikkiは余裕あり過ぎとは言っておこう(笑)。同じ往時のSF映画としては「ボディ・スナッチャー/恐怖の街」の方がずっと怖いと思う。星★★★☆ぐらいが妥当と思う。
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