EBTGのベスト盤(?)は何組もあって大変だ(笑)。
"Like the Deserts Miss the Rain" Everything but the Girl"(Virgin)
私が長年のEverything but the Girl(EBTG)のファンであることは,このブログにも何度も書いているが,彼らのベスト盤もいくつかあって,一番網羅的なのはRhinoから出た3枚組ベスト盤だと思う。だが,このアルバムのようにレア音源も入れられるとついつい買ってしまうというのがファンの哀しい性ってところか。しかし,本作はベスト盤と言うよりも,よくできたコンピレーションと呼ぶ方が正しいように思う。
本作はキャリアを俯瞰しているふりをしつつも,Massive AttackにTracy Thornが客演した"Protection"とか,諸々のレア音源を収録していしまうところがファンにとっては気が利いていると思わせる(笑)。一時期彼らの活動が沈静化している時,Ben WattはDJ仕事に精を出していただけに,EBTGにはリミックス音源集も存在する中,本作にもいくつかリミックス音源は含まれているが,このアルバムのいいところは本質的なEBTGの音楽を崩さないレベルで保たれていることではないか。つまりコンパイラーの趣味の良さだ。本作のクレジットにはプロデューサーの名前も,コンパイラーの名前も見つけることはできないが,おそらくこれはBen Wattの仕事だろうと思いたい。わかってるねぇって感じなのだ。
私がEBTGの音楽に求める感覚が満遍なく得られるということで,これはコンパクトな作りながら,「ベスト盤」とは言いにくいところもあるが,実によくできたコンピレーションである。ここを入口にしてEBTGの音楽に接するのもありだと思わせるのがいいよねぇ。この音楽が嫌いという人はなかなかいないと思うが,そういう人とは私は話が合わないこと必定(きっぱり)。
本作へのリンクはこちら。
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