リアルな内戦が発生したらと思うと恐ろしくなる「シビル・ウォー アメリカ最後の日」。
「シビル・ウォー アメリカ最後の日("Civil War")」(’24,米/英,A24)
監督:Alex Garland
出演:Kirsten Dunst, Wagner Moura, Cailee Spaeny, Stephen McKinley Henderson, Nick Offerman, Jesse Premons
これは恐ろしくも強烈な映画であった。米国において内戦が勃発したらというフィクションではありながら,強烈な分断が進む現在の米国を考えると,こういうことが近未来に起こっても不思議ではないという感覚さえ覚える。まだ米国大統領選挙の結果は出ていないが,映画を見ながらトランプ支持者がこの映画を見たらどう思うかとずっと思っていた。まぁ彼らは劇場には足を運んだとしても,この映画は評価しないだろうが...。
一番恐ろしいと思ったのは,撃ってくる人間が誰かも認識せず,撃ち返す兵士の描写であった。相手の正体もわからないまま,敵か味方かも認識せず撃ち合うことの何たる皮肉という気がした。まさしくこれは現在のアメリカへのアンチテーゼのような映画であり,それによって招かれる潜在的な悲劇を示したものとして,私は評価したい。
こういう映画であるから,賛否が分かれるのは当然という気もするが,私はこの映画が制作された意図を汲むことの重要性を認識すべきだと言いたい。とにもかくにも,最近では珍しい1時間49分という適正な尺の映画でありながら,見終わった後の疲労感が半端ではない。そしてネタバレになるので詳しくは書かないが,ラスト・シーンの「写真」に写る兵士の表情に慄然としたと言っておこう。尚,クレジットなしで出演するJesse Premonsの絶対忘れられないであろう「赤メガネ」キャラはマジで恐ろし過ぎ。星★★★★☆。
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